告白できない人の心理

告白できない人ってどんな人?

こんばんは

神戸メンタルサービスの平です。

私はよく「恋愛心理学講座」の中で、「私は昔、自分から告白ができないタイプの男性だったので、うちの奥様とつきあうときに人生ではじめて告白をした」という話をします。

最近「告白できなかった平さんがなぜ告白する気になったのですか?」とか、「私の好きな人もそういうタイプのような人なのですが、告白してくれるでしょうか?」というご質問を相次いでいただいたので、今回はこの件に関してお話を進めさせていただきます。

当たり前のことですが、男女関係ではどちらかが「好きだ」と告白しない限り、2人の関係は友達関係から先に進みません。

昔の私は、告白する勇気がまったくなかったのです。もちろん告白してふられるのが嫌だったからなのですが・・。

告白できないタイプの人のほとんどは、昔の私と同じく傷つくことを怖れています。

または、告白してうまくいくことよりも、うまくいかない方に自信があると言ってもいいかもしれません。

どこかで「自分が愛されるにふさわしい」と感じられないわけです。

私の場合は、うちの奥さんもたまたま私と同じタイプだったため、いつものように相手から何とか告白させようとあの手この手を使ったのですが通用せず、「女性から告白させるなんて『男のくず、女の敵』」とまで言われたため、渋々私の方から言わざるを得なかった、というのが情けないのですが、真相なのです。

しかしながら、世の中には、私同様に好きなんだけどなかなか「告白する」という壁が越えられない人もとても多いようです。

また、私とタイプは違うのですが、告白を駆け引きのひとつと考え、2人の関係を始めるにあたって自分が告白してしまうと、後々の自分の立場が弱くなってしまう、と思い込んでいる人も多いようです。

実際、カップルや夫婦のケンカでは「私のことを悪く言うけど、あなたが好きで、つきあいたいって言うから、つきあってあげてるんじゃないの!!」と告白された側はそれを切り札として使うこともよくあるようです。

また過去のおつきあいでそういうことを言われて悔しい思いをたので、今回はそういうことがないように絶対相手の方から告白させたいと意地になってしまう人もいるようです。

「ほれた弱み」という言葉がありますが、本来、パートナーシップがある、おつきあいがあるということは、お互いがお互いを好きでいるから成り立つわけです。

ところが、私たちはなぜか「相手が好きになってくれる」ということコントロールしようとするのです。

女性誌の特集を見ても、男性に気に入られるヘアスタイルやメイク、服装の特集などが紙面をにぎわせています。

ところが実際は、誰かを好きになってしまうと、その人がどんなヘアスタイルであろうが、体型であろうがそのことも含めて好きになってしまうのです・・・。

もし仮に、あなたが色んなテクニックを駆使した結果、相手に気に入ってもらったとします。

そうすると、相手があなたの何を好きになったかは別として、あなたは自分の本質が愛されたとは感じられずまるで相手をワナにかけてしまったような感覚になってしまい、後々とても苦労することになるのです。

深層心理では、告白できないタイプの人の心の中には、何かを好きになったり、のめりこんでしまうということに怖れがあるようです。

私たちは思春期である学生時代に、やらねばならないことがとてもたくさんあるため、あなたの興味や好きなことにできるだけのめりこまないように自分を訓練します。

そうでないと、テレビゲームばかりしたり、音楽ばかり聴いてしまい、勉強などできなくなってしまうと思うからです。

ドラマやマンガには、高校3年生のまじめな優等生の男の子が、同級生の女性に告白されて、「僕たちは大学受験を控えているんだから、今はおつきあいできない」などと断るシーンがあります。

これを心理分析をしてみると、「君ね。つきあうっていうのは、あんなこともこんなこともしちゃうわけだよね。今、この僕が自分にあんなこともこんなことも許可しちゃうと、それにのめり込んでしまうでしょ。そしたらバカらしくって大学受験の勉強なんか絶対にできなくなるよね。だから、今は君とはおつきあいできないんだよ」ということになるわけです。

あなたの好きな人が告白できないタイプであるということは、違う見方をすれば、あなたにのめり込んでしまうことを怖れているということなのです。

そう考えると、これは一概に嫌なこととは言えないかもしれませんね

では、来週の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。