プロセスを信頼する

「私はなにを学ぶべきで、どう考えればいいのだろう?」という視点

こんばんは

神戸メンタルサービスの平です。

 

私は熱中しやすく、のめりこみやすいタイプなので、一度決めたことにはけっこうしつこくこだわります。

昔から、欲しいと思うものは、追いかけていってでも手に入れようとするタイプでした。

困難な場面にあっても、「なんとかならないのか?」、「ほかに手はないのか?」と考えつづけ、それを手に入れてきたのです。

その私が“プロセス”という考え方を教わったとき、自分の生き方とのあまりの違いに困惑したものでした。

よく「プロセスを信頼する」と言うのですが、これは、あなたの人生に起こるいろいろなことに抗わず、そのすべてを受け入れるというものです。

そして、これができると、人生はあなたが思い描いた計画以上にラクでうまくいくというのが、“プロセス”という考え方なのです。

私は以前、神戸の百貨店に行ったとき、気に入ったシャツを見つけたのですが、夏のバーゲンの最中でLLサイズはもう売り切れていました。

すると、店員さんが「お取り寄せしましょうか? ほかの店にはサイズがあるかもしれません」と言ってくれたのです。

昔の私なら、すぐさまお取り寄せを頼んでいたでしょう。しかし、そのときの私は「縁があるなら、手に入るでしょう」と答え、深追いはしませんでした。

で、結局、このシャツ、私のもとにやってきたのです。

後日、博多でのセミナーを終えた翌朝、ちょっと早めに目が覚めたのでチェックアウトも少し早めにし、博多駅の横の阪急百貨店に行ってみたのです。

すると、ワゴンセールの中に私の気に入ったあのシャツが、しかも、LLサイズのあのシャツがあったのです。

だいぶ無造作な置き方で、神戸で見たときより2,000円も安くなって。

神戸の百貨店に行った日から10日もたっていたので、バーゲンは最終処分市に変わっていたようなのです。

この逆の話をすれば、ものすごく欲しくて買ったシャツがふと気づけばなくなっていて、それに気づかずに過ごしていたこともあります。

おそらく、どこかのホテルに忘れてきたのだと思いますが、あれほど欲しいと思ったものなのに、われながら、人の気持ちとはわからないものだと思ったものです。

そんなこんなで、現在の私の考え方は、「与えられるものを受け取っていこう」というふうになっています。自分にとって必要な人やものとの出会いは、与えられるものだと考えたわけです。

そして、その考え方の土台には、「私たちは愛されているがゆえに、自分に必要なものは必ず与えられる」という哲学があります。

じつをいえば、それを頭では理解していても、なかなか実践はできませんでした。

が、やってみると、欲しいものが手に入らなかったり、乗りたい電車に乗れなかったりしても、さほどイライラすることはなくなりました。

「たぶん、今回は手に入らないということのほうが真実だったのだろう」、「たぶん、もっといいものがあるはずだ」と考えられるようになったのです。

それまでは、欲しいものが手に入らなかったり、乗りたい電車に乗れなかったりすると、まるで罰を受けたかのように失望し、絶望し、イライラしたものでした。

しかし、多少、ものごとの見方を変えられるようになったぶん、心にゆとりができたようです。

いま、独身で彼氏がいないとか、結婚はしているのだけれどもうまくいっていないというみなさん。

よかったら、みなさんもプロセスという考え方を取り入れ、「この状態から私はなにを学ぶべきで、どう考えれば、この状態をもっと楽しめるのだろう」と考えてみてください。

そうすることで、ちょっとしたインスピレーションが訪れたとしたら、いまのあなたの状況が、あなたの思惑とはまったく違う展開を見せたりすることもあるものです。

「この状況が私の成長のためにベストなプロセスであるのなら、ここから私はなにを学べばいいのだろう」と考えることが、すべての解決方法になることもあるのです。

では、来週の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。