自分と向き合うための最初の具体的なアプローチ

毎日自分が感じていることに気づき続ける積み重ねが自分と向き合うことができる心を作る

自分と向き合うためには、今、自分が何を感じているのかを感じられる心を作ることが最初の一歩です。今、何を感じているのかに段々気づきながら、その気持ちに寄り添ってあげる。毎日、自分の感じていることをノートに書く等を積み重ねていくことで、段々と自分の感じていることに気づいていけるようになります。

今回は、自分と向き合うために具体的にどんなやり方をしていけばいいのかについてお届けします。

これまでの連載で書いてきたのは、まだまだ自分に向き合うことの一部です。自分と向き合うとは奥深い話で、いろんなレベルでやっていくことになります。

しかし、完璧主義的になっていくと、どこまでやったらいいのかわからなくなったり、先が見えなさすぎて最初からやる気にならなくなったりします。

まずは、自分が何を感じているのか等について、日々感じていくところからやってみよう、と思って取り組んでみましょう。

自分と向き合う基本は、今自分が何を感じているのかを感じられる心を作ることがスタートです。

今何を感じているのかに段々気づきながら、その気持ちに寄り添ってあげる。

そんなつもりで自分の気持ちに意識を向けて自分の中に受け入れてあげてください。

◇具体的な自分と向き合うための心をつくるアプローチ

0.前提として

常に以下のことを思い出しながらやることが最も大切です。

「自分には価値がある」

「自分を責めなくていい」

「長所と短所と両方あって自分らしい」

自分と向き合う方法は世の中にいろいろ言われていますが、何のためにやるのか、が大切です。

いつも上記のことを思い浮かべながら以下のやり方を積み重ねていってください。

1.1日1回、自分に寄り添う時間を作る

例えば、朝起きた時や夜寝る前などに5分でいいので、自分に寄り添う時間を作りましょう。

自分が今、何を感じているのかを感じてあげます。

何も思い浮かばなくても、抽象的でも大丈夫です。

そしてその気持ちに寄り添ってあげましょう。

ただ「こんな風に感じてるんだな」と受け止めてあげてください。

良い感情の時はそれをそのまま、自分を責めはじめてしまったら「自分を責めたくなっちゃうよね」等の言葉をかけながら、責めてしまう自分も受け入れてあげます。

ポイントは「自分の気持ちに寄り添ってあげる時間」と意識しながらやること。

これをやっている時間、あなたは自分を大切にしてあげられています。

2.ノートに感じていることをひたすら書く

実際に文字にすることで自分の気持ちに寄り添うこともできます。

ポイントは、考えないでただひたすらペンを走らせる感覚で感じていることを書き続けること。

書くことはなんでもいいのです。

お腹すいたとか、友達に連絡取らなきゃとか、あの仕事どうなってたっけ?とか。

また、腹が立っていることなどはっきり自覚している気持ちもひたすら書いてみましょう。

ただ書き続けていくと、その中で思ってもみなかった自分の気持ちが飛び出してくることもあります。

まずは5分間やってみます。可能なら時間を10分、20分と長くしてみましょう。

それを1週間に1回、難しければひと月に1回と定期的にやってみましょう。

3.友達等に自分の思いを聞いてもらう

話を聞いてくれる友達に協力してもらい、ただ思いを聞いてもらう時間を作ってもらいましょう。

普段の会話とは違って、例えば10分間みたいに時間を決めて、この時間は友達に相槌をうってもらうだけで、ひたすら自分が感じていることを聞いてもらいます。

これを実際やってみると、思っているほど話せないことがわかったり、思ってもみなかったことを口に出して驚いたり、みたなことが起こったりします。

友達がやってみたいと思っていたら、今度はあなたが聞き役をやってあげましょう。

4.普段から思いついた時には自分が何を感じているのかを感じる

1~3の方法をやりながら、普段から自分の気持ちに寄り添ってみてください。

ふと思いついた時には自分が今、何を感じているのか感じてみようと思ってみましょう。

自分自身の心の声を聞いてあげるイメージでやってもらってもいいかと思います。

はっきりしたものでなくても大丈夫です。

こんな風に自分が何を感じているか、その感じに寄り添ってあげる練習を積み重ねていくと自分と向き合うことがやりやすくなります。

今抱えている問題や、やりたい仕事等の自分の夢など、自分の心の中に答えを見つけていくことが段々と上手になっていきます。

これは一人で抱えてやることとは違います。

必要なら、誰かにアドバイスを求めたり、誰かの気持ちを聞いたり自分の気持ちを話したり、そんな行動に移していくことを含んでいます。

「自分に向き合う」とは、真実の自分に出会うこと。

それは、自分の価値と出会う、つまり、もともと価値があったことに気づくこと。

すると「自分を責めなくていい」「長所と短所と両方あって自分らしい」ことに気づいていけます。

このことが問題解決や手に入れたい夢を叶えるために大きな力になります。

(完)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1. 問題解決の視点の一つが「自分と向き合う」ことと考えてみる
  2. 「問題の原因・理由はどちらにもある」からはじめてみる
  3. 「自分に向き合う」とは「自分の価値に気づく」こと
  4. 自分と向き合うための最初の具体的なアプローチ
この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。