お母さんが ”ゆとり” を持たなければいけない理由

「先ずは、お母さんがゆっくり休みましょう」
「たまには、友達とランチに出かけましょう」
「久しぶりに、ご主人とのデートを楽しんでください」

子育てについてのお話しを伺って、最後によくお伝えする言葉です。

 

■子どもはお母さんの心に敏感

子育て中のお母さんは、なにかと忙しい。

仕事は9時~5時と時間の区切りがあるけれど
お母さんは24時間、お母さんです。

そのうえ妻であり嫁でもあるし、私という個人の顔もある。

が、何をおいても子どもが小さいうちは、常にお母さんを求められますよね。

夫は、少々ホッタラカシにしていても、自分で生きていけるけれど笑
子どもはそうはいかない。

夫はおろか、自分よりも優先させるべき存在である子どものお世話をするには、お母さんの ”ゆとり” は必須なのです。

子どもが不安定になるとき、お母さんに心のゆとりがなくなっていることって、本当に多いんです。

お母さんの心の中に、ちゃんと私が、僕がいるのか?を子どもは、敏感に察知します。
子どもって本当に凄いです。

 

■子どもとのスキンシップ

「子どもが学校に行けなくなった」

子どもの年代は小学生から大学生まで、本当に幅広く、よくいただくご相談です。

お友だちと上手くいかなくて、2~3日休んだらまた元気に登校するようになった、
ということなら、さほど心配もしませんが長期化すると話しは別です。
親としては、心配にもなるし焦りも出てくるかと思います。

仕事を持っていたりしたら、なおさらです。
子どもの元気の無さも気になるけど、仕事にも行かなければならない。

おじいちゃんおばあちゃんが同居してたら、まだ安心して仕事にいけるけれど
小学校低学年くらいだったり、子どもの様子によっては仕事に行ける状態ではない
ということもあるかと思うのです。

すると、早くこの状況をなんとかせねば、と焦りや苛立ちを覚えることもあるかもしれません。

子どもが不調なときは特に、不調でなくても普段から気を付けておくといいことは子どもと触れ合うこと。
しかも、ただ触れ合うのではなく、心を込めての触れ合いです。

 

■心を込めて触れ合う

子どもと触れ合う。

それがいいということは世のお母さん達は、きっと百も承知だと思うのです。
実際に普段からスキンシップを取っているよ、というお母さんもおられると思うのですね。

しかし子どもが成長するにつれ、触れ合うことも少なくなってきがち。

「自分のことは、自分で出来るようにならないと」 と、躾けのことも考えますものね。

けれど、子どもが望むときはなるべく ”心を込めて” 触れてあげてほしいのです。
”心を割いて” 子どもと関わってゆくと、子どもは少しづつ元気を取り戻します。

たとえば女の子なら 「お風呂に一緒に入りたい」 と子どもが言ったなら、中学生でも高校生でも大きくなっていても、一緒に入る。

躾けも大事ですが、子どもの元気がないときは心を立て直すことが最優先です。

そして
・髪を丁寧に洗ってあげる
・足をマッサージしてあげる
・背中の流しっこをする
など。

「小さいけど、がんばっているよね」
「いろんな葛藤を抱えているんだな。でもあなたなら大丈夫」

と声に出さずとも、そう子どもに心を砕きながら。

他には

・好きなおかずを作ってあげる
・一緒に食事を取る
・耳かきをしてあげる
・一緒にドリルをする
・一緒に鉛筆を削る
・明日着ていく服を一緒に準備する

などなど子どもとのスキンシップと、子どもの持ち物にお母さんが触れることも、子どもに安心感を与えます。

「あ、これは、お母さんが用意してくれたものだな」

とお母さんを身近に感じやすく、離れていても心強さを感じるのですね。

 

■お母さんに求められている

子どもは
「自分はお母さんに求められているのだ」
と感じられると、自信のある子に育ちます。

子どもは母を求めます。
そして、母も子を求めて初めて、子どもの親近感が満たされるのです。

それには、ただ一緒に居るとかスキンシップを取ればいいのではなく、子どもに心を割く、子どものことを心の中に入れる、ということが大事です。

むかし、ウチの娘が小学校低学年のころ。
宿題をしながら 「ママー、見てー」 とよく叫んでいました。

キッチンで夕飯の準備をしているのに
「ママー、見て—」
「横に来てー、こっち見て—」

で、「んもう、忙しいのにぃ~~」
と思いながら、娘の隣に座ります。

それでも、ちゃんと自分の方を見ているか、チラチラとチェックしながら
「こっち見てー」
「見てるよ」
「ちゃんと見て」
「ちゃんと見てるやん」
を繰り返していました笑

「普段から一緒に居るのに、何をそんなに見てほしいのだ?」
と疑問に思っていたのですが、そのころ元夫との離婚問題に揺れていたので私の心ここに在らず、と娘は察知していたのだな、と今ならわかります。

今、目の前に居る子どもを見てはいるのだけれど、心は別のところに在ることを感じて
「私をちゃんと見て」 と娘は言っていたのだな、と思うのですね。

親は子の幸せを願います。
子の幸せは、先ずは親に愛され親から安全と安心感を得ること。

その安全と安心感を子に与えようと思うと親は ”ゆとり” を持たねばなりません。
特に母親は、家庭での太陽です。
お母さんに余裕がなかったり疲れていると、お家の中が暗くなっちゃいます。

なのでやはり、お母さんはゆとりを持つために、たまにはゆっくり休息を取ったり楽しんだりしなければいけないのです。
お母さんが幸せであること、ゴキゲンでいること。
これはもう、ほぼ、義務ですよね笑

時には周りを頼って、子どもよりも自分を優先させる時間を作ってくださいね。

いつも、子育てご苦労さまです。
応援していますね。

来週は、那賀まきカウンセラーがお送りいたします。
どうぞ、お楽しみに。

[子育て応援]赤ちゃんの頃から、思春期の子、そしてそんな子どもたちに関わる親とのお話を6名の個性豊かな女性カウンセラーが、毎週金曜日にお届けしています。
この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や夫婦、浮気、離婚などのパートナーシップから対人関係、子育て、また、死や自己受容のテーマなど幅広いジャンルを得意とする。 女性的で包容力があり、安心して頼れる姉貴的な存在。クライアントからは「話しをすると元気になる」「いつも安心させてくれる」などの絶大なる支持を得ている。