子供のいない夫婦のヴィジョン~誰を勇気づけられますか?~

子供が欲しかったのに授からない

特に女性は、子供を持てない寂しさや悲しみに加えて、自分の女性としての不全感を感じやすく、強い罪悪感や無価値感から自分を責める気持ちから抜け出せなくなります。

それほど残念で、あきらめきれないからなのですが、そんな激しい自責の念から、愛する人たちとのつながりまで切ってしまってはそれこそ残念だと思うのです。夫婦は、案外同じような感情を感じているものです。

あなたが自分を責めているとき、パートナーもやはり罪悪感や無価値感を、そうとは気づいていなくても、感じています。

そんなときは、お互いの痛みを真摯に分かち合うチャンスです。

お互いがお互いを許し合い、痛みを支え合うとき、夫婦としての真の絆を結ぶ扉が開きます。自分一人のストーリーで二人の関係性を結論づける前に、二人の本当の気持ちを分かち合いましょう。勇気がいりますが、親密感という贈り物がまっています。

◎リクエストを頂きました◎
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私は子供ができなくて年齢を重ねて、毎日が絶望の日々です。
私は、子供ができなかった人生は考えていませんでした。夫も、結婚したら家族を増やして幸せになりたいという夢があったのにかなえてあげられませんでした。跡取りを産まなければならない役目がありましたのに果たせませんでした。

日頃は「負けちゃいけない!」と思って、元気よく明るく振舞っていますが、それも疲れ果て、アレルギーが出始め、喘息にもなってしまいました。夫は私と離婚する意思はないと言い、私に新しい趣味をもつように励ましてくれますが、それがまた辛いです。

私は本当は離婚したくないのですが、でも、離婚して、夫には別の素敵な女性と家庭を作って夢をかなえてもらうしか償いの方法がないと思うと絶望的な気持ちになり、何も手につかなくなります。
どうしたらまた歩き出せるでしょうか。
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リクエストをありがとうございました。

子供が欲しいのに授からないままタイムリミットが来てしまい、残念で苦しい想いをしていらっしゃる女性は大勢いらっしゃるのではないかしら。

欲しかったのに授からない怒りや悔しさ、悲しみはもちろん、パートナーである夫や孫の誕生を楽しみにしてくれている親の期待に応えられない罪悪感に苛まれますし、世間の心無い言葉に「自分は女性として生まれてきたのに価値がないのではないか」と殊更に無価値感を刺激されることもあるでしょう。

針のムシロに座っているみたいで、他に何も考えられず、何も手につかないと感じるかもしれませんね。本当にしんどいと思います。

子供は、欲しいと思ったからといって授かるとは限らない。だからこそ授かることは「おめでた」なのです。子供を産めること、持てることは「当たり前」ではない「お祝いごと」、子供は「子宝」、なのですよね。

よく「自力8割、他力2割」と言いますが、どんなに頑張っても2割くらいは「運」次第で、自分の力だけでどうなるものでもないという考え方があります。私たちは、つい自分の力を過信して、どんなことでも自分さえ頑張ればなんとかなると考えがちですが、どうにもならないこともあるという戒めの意だと私は理解しています。

あまり認めたくはありませんけれど、私たちは心のどこかに「自分は万能だ」と思いたい気持ちを抱えていて、そうではないという事柄に遭遇すると傷ついてしまい、「ダメじゃないか!」とできなかった自分を攻撃したくなります。

でも、そんな自己攻撃は、「できて当たり前」の裏返しなので、言葉はきついですが、ちょっと傲慢な心持ちなのです。

みんなやりますけどね。

このような問題をお持ちの方にとっては「子供が授からなくて不幸せのは、自分が女性として不十分だから」と罪悪感と無価値感でいっぱいいっぱいになるのはむしろ簡単なのです。自己攻撃のネタにしやすいからです。

でも、そこをグッとこらえて、「こんなに二人とも子供が欲しいのに授からなかったとしたら、天は私たち夫婦にどんな生き方を望んでいるのだろう?」、そして「私たち以上に天が私たちの幸せへの道を知っているとしたら、それはどんな幸せなのだろうか?」と考えてみていただきたいのです。

私たちは、罪悪感にどっぷりとはまって自己攻撃を繰り返しているときは、なかなか自分のことを思ってくれている人の気持ちを感じられません。

「夫の夢をかなえてあげられなかった」という悲しみに打ち負かされているときは、なかなかその夫も「妻を幸せにしてあげられていない」ことを悲しんでいる、ということに気づきにくいのです。

でも、夫婦は同じような感情を心の中に秘めているものです。「夫を幸せにできなかった」罪悪感に負けて引きこもり、夫との距離をとればとるほど、夫は「妻を幸せにできなかった」罪悪感を強く感じます。「夫を幸せにしたい」から身を引こうとすることが、「妻を幸せにしたい」夫の挫折感につながってしまう、ということもあるのです。

子供が欲しいのに授からなかった悲しみをお二人ともが抱えていらっしゃるのだとしたら、お互いの痛みに一番共感できるのも当事者であるお二人なのではないでしょうか。その悲しみを超えたところでつながることができるならば、それはとても太い絆になりそうです。

もしも、子供というかすがいがなくても大丈夫な強い夫婦としての絆を見せてあげられたら、誰が一番喜んでくれるでしょうか?その姿こそが、誰かの勇気や安心感を呼び覚ます、最高のプレゼントになるかもしれませんね。

とても勇気のいることだとは思いますが、そんなふうに思えるようになれるといいなと思います。もし、カウンセリングがお役に立つようでしたら、お手伝いをさせてくださいませ。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

みずがき ひろみ

感情や感覚といった女性性をフルに使い、心のブロックを外すカウンセリングが得意。「目からウロコが何枚も落ちる」と見方が変わることに定評がある。 深層心理に眠る「願い」を掘り起こす「癒し」を通して、人生の豊かさを受け取りたい人の、恋愛、ビジネスでの自己実現をパワフルにサポートしている。