電話やメールが苦手に感じるのはどうして?~心の距離を親密感の感じ方から考える~

人と直接あうことには抵抗がない。しかしメールや電話などの通信手段になるとちょっと気が引ける。苦手意識が生まれる。

「実際に人と会うこと」と「通信手段を使ったコミュニケーション」で感じる感覚が異なる時、もしかすると「あなたの安心感の感じ方」にその違いを見つけるヒントが隠れているかもしれません。

あなたがどこか視覚に頼った安心感の感じ方をしている場合、どうしても見えないものに不安を感じやすく、その分相手との距離感を感じる可能性がありますね。ということで、今回は通信手段と心の距離のお話をおとどけしたいと思います。

◎リクエストを頂きました◎
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結婚二年目で国際結婚です。
義理の母は、ふつうに気さくな方でとてもいい人です。最初のうちは義理の母の方から料理のレシピやメールでのたわいない連絡がありました。

私も、何回かは返信をしていたのですが、私はもともと電話・メール・手紙など直接会わないようなコンタクトがとても苦手です。

直接会えばワイワイ楽しめるのですが、電話やメールなどは緊張してしまったりなかなか連絡ができずそれとなく疎遠に、なってしまった友人関係などもあります。幼馴染みの友人などは理解してくれる人も居るのですがやはり、それに関して失う人間関係の方が多いのが事実です。

ただ、結婚した今、彼の両親や兄妹に距離のあるよう感じられているのが事実ながら辛いです。
彼もそんな私を変わるよう促してくるのも分かっていながらなかなか、彼の家族と溶けこめません。ことばのかべももちろんありますが、もっと媒体をとうしてもリラックスして接することができる方法があれば、知りたいです。

また、どうして直接あえば大丈夫なのに電話とかメールでこんなに緊張してしまうのでしょうか?
(一部編集させていただきました。)
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リクエストありがとうございます。

ご結婚されたのに相手方のご両親との距離を感じる。それはとても残念な気持ちになったり、辛いとお感じになるかもしれませんね。家族に溶け込めないということはある意味、罪悪感や寂しさを感じるものでもありますし。ただ、そうはいっても馴染めないと心が感じてしまうのかもしれませんね。

実際に会うことより「電話・メール・手紙」でのコンタクトが苦手な理由を考える。

実際に人と会うとなんてことはないのに、電話など通信手段を介すると途端に人に対して億劫になる、苦手意識を持つ。どうしてそうなるのか?を心の面から見つめると、あなたにとって「目で見て確認できる」ことに信頼をおき、そうでない状態に不安や疑いを心が感じている、というケースが考えられますね。

人の愛情を感じるとき、視覚で強く感じる方、また聴覚・感覚をメインに感じる方もいらっしゃり、それは個々に差があるものだと心の面では考えることができます。

どこか視覚を重視した愛情の感じ方をする方にとって、眼に見えない相手の真意・表情を信頼することが不安になるということがあっても不思議ではないんですね。

実際にあって相手の表情や言動を確かめることができると安心できるけれど、目で見えないものに不安を感じやすいのかもしれません。

だからこそ心の中で一定の目に見えない「心の距離感」を感じるし、あなた自身も無意識的に相手を警戒して「心の距離感」を作ってしまうことがあるかもしれません。

この心の距離感~相手との距離感~があるところには、不安や疑い、問題が埋まりやすいと私達の学ぶ心理学では考えられています。一定の親密感やあなたにとって信頼できる情報がないところでは、どうしても不安や警戒する気持ちが先に動いてしまうのかもしれませんね。

相手に距離を感じると、私達は相手に違和感を感じたり、警戒するもの

私達は、相手に心の距離を感じると、どこか相手を警戒することがあるかもしれませんね。実際に相手の人があなたのことをどう思っているか?よりも先に、あなたの心の不安や違和感を感じる度合いだけ、その状態を避けたいと気持ちが生まれても不思議ではありません。

また、私達が相手のことを警戒する時、私達の心の中で理解を超えた「投影の法則~自分の心のありようを相手に写し、相手が相手の意志であなたと同じように感じていると思う~」が働き、「私が相手に違和感を感じたり、警戒しているように感じるように、どこか相手もあなたのことに違和感を感じたり警戒しているのではないか?」と感じてしまうことも考えられます。

すると、あたかもあなたが「相手から違和感を感じたり、警戒されているような印象」を受け、この感覚を乗り越えることが「電話・メール・手紙」でのコンタクトには必要だと感じてしまう分、どうしても億劫になったり、必要以上に気を使ってしまうということも考えられます。だからいちいち電話やメールの返信に抵抗感を感じ、返信すること自体に苦手意識を感じやすくなってしまうのかもしれませんね。

思考ではなく「心」でつながりを感じてみる

こういった場合、相手と情緒的なつながりを持ちにくい状態になりやすく、どうしても頭で考えすぎると上手くいかないこともあるかもしれません。分かっているけど何だか上手くいかないというケースでもあると思いますので。

そこで、簡単なイメージなのですが、実際に人に会っているように、あなたがもっと親密さを感じたい人とイメージの中での距離を感じてみたり、その距離感を少しづつ詰めるようなイメージをもってみるといいかもしれません。

実は目の前であっている時はとても親密に感じていても、実際心の中のイメージで距離感を図ると「距離があった」と感じることも少なくありませんからね。もちろんその逆もありえることです。

具体的には、あなたが親密になりたいと思っている人と向き合って立っている、そんなイメージを作ります。
さぁ、あなたのイメージの中で相手はどんな表情をしているでしょうか?どれぐらいの距離が二人の間にあるでしょうか?

あなたはその時、どんな気分になるでしょうか?

そこで何かしらの抵抗感を感じるなら、まずはそこでストップです。その抵抗感がきっとその人との距離を作る感情の一つだと考えられますので。

そして、ゆっくりその感情を無理せず感じることができるなら、そのままイメージの中で相手に近づいてきます。

そして最後は握手。ちゃんと相手とつながってみる。

そんな時、どんな気分になるでしょうか?

あなたの中に「温かい感覚」「安心する感覚」「感謝」などが湧き出てくるならそれで成功です。それをイメージの中の相手に伝えてみましょう。

このように「本当に近づきたい人」にあなたの本心を伝えるイメージを何度か作ると、あなたの心の中で「相手に私の思いを伝えても大丈夫だ」という許可が出やすくなります。すると、徐々にですが「メールや電話などでも少しづつ本音が言える」ようになっていく可能性がありますね。

これは簡単なイメージを使ったセッション。あまりに辛い感情が出てくるならば、一人で無理はせずカウンセラーなどと一緒にやってくださいね。

また、最後になりますが、どのような対人関係やコミュニケーション方法も無理なく円滑を行うためには、あなたから「相手に好意や感謝を送る」こと。

今の自分で出来る範囲の行為や感謝を送ることを繰り返すだけで、あなたの心が相手からの行為や感謝にも反応しやすくなりますので、徐々に相手と気兼ねなく意思疎通できるようになりやすくなりますよ。

以上、参考にしていただければ幸いです。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派。「男女関係向上・男性心理分析」「自信・自己価値向上」に独特の強みをもち、ビジネス・ライフワーク発見なども対応。明快・明晰かつ、ユーモアと温かさを忘れない屈託のないカウンセリングは「一度利用するとクセになる」と評され、お客様の笑顔が絶えない。