ビジョン(3)~制限~

大人の方はビジョンを描くことに何らかの制限をかけていることが多いようです。

この年齢では夢をみるのは無理だし・・・だから堅実に今の会社で出世をしていこう。結婚して20年も経っていると今更ラブラブにりたいと言ってもそれは手に入らないだろうし・・・だから現状維持をキープできるよう頑張ろう。等々なんらかの制限が無自覚的にかかった中で将来のビジョンを発想していることがあるのです。

制限

前回、子どもの頃に夢は持ったことがないという方もいるかもしれませんが、多くの方は何にも制限されないビジョンを持ったことがあるのではないかと思いますということを書きました。

何にも制限されないとは大人の方のほうがビジョンを描くことに何らかの制限をかけていることが多いようです。

例えば、子どもの頃は大きくなったらお医者さんになりたいと思っていたのですが、大きくなるにつれ家の経済状況がわかってきて『我が家の経済状況だと医学部進学は両親に負担をかけちゃうから辞めておいたほうがいいかもしれない。文系の大学に行って就職したほうが迷惑かけなくていいかもしれない』と思ったとします。

お金の心配、遠慮などの制限がかかりビジョンを修正してしまうわけです。
このように何らかの制限をかけていることが大人にはあることがあります。

例えば、過去の恋愛で上手く行かなかった方が恋愛でのビジョンを考えた時に、
『私は今までの恋愛で上手く行かなかったから幸せな結婚を手に入れるのは無理かもしれない。婚活にお金をかけるよりもマンションを買って一人で生きる準備に投資をしたほうがいいかもれない・・・そうだ猫!猫を飼えばさみしくなく生きられるかも!!』

と思ったとします。

これも過去の失恋で自信を失ったことにより“私には幸せな結婚を手に入れるは無理かもしれないという思い込み”という制限が加わり本当に欲しい未来を描くのではなく、傷つかない未来を描いています。

また違う例え話をあげて説明しますね。

脱サラをして料理店を開きたいと思っている人がいたとします。
しかし、将来のビジョンを考えた時に自信の無さが頭をもたげます。
『自分みたいな器用な者は料理だけでなく、経営、接客とか色々こなすのは無理かもしれない。今の会社で頑張っていくほうがいいのかもしれないなぁ』

と思ったとします。

“自分は器用ではないという制限”と、“その能力が今後変化して伸びることはないという制限”がかかり、そのもとで将来のビジョンを発想しています。

このように色んな制限が無自覚的にかかった中で将来のビジョンを発想していることがあるのです。

他にも・・・・

・この年齢では・・・・
・時間がないし・・・
・自分の経済力では・・・
・自分の能力では・・・
・結婚とはこんなものだし・・・
・仕事とはこういうものだし・・・
・人生とはこういうものだし・・・
・かわいくないし・・・
・男前ではないし・・・
・両親もこう言っていたし・・・
・etc.・・・

などなど、いろんな制限が加わっていることがあります。

 

制限が加わったビジョンは本当に手に入れたい、本当にそこに行きたいというビジョンではなく傷つかない為のビジョンであることが多いようです。

無自覚的に制限が加わった発想から知らぬ間に傷つかない為のビジョンを作ってしまい(つまり本当に手に入れたい、本当にそこに行きたいというものではないもの)、本当に手に入れたい、本当にそこに行きたいものではないものの為にエネルギーと時間をかけて頑張ってしまうようなことをしてたとしたら、もったいないことだと思いませんか?

そういうことにならない為にも、ビジョンが出てきた時は制限が加わっていないかチェックしてみるといいかもしれませんね。

 

論駁して制限を解除していく

ビジョンに制限がかかっているのに気づけたら、その制限を加えている自分に対して論駁をしてみます。
論駁とは反証的な質問をあげてそれらを緩めていくのです。

例えば、過去の恋愛で上手く行かなかった方が恋愛でのビジョンを考えた時に、『私は今までの恋愛で上手く行かなかったから幸せな結婚を手に入れるのは無理かもしれない。婚活にお金をかけるよりもマンションを買って一人で生きる準備に投資をしたほうがいいかもれない・・・そうだ猫!猫を飼えばさみしくなく生きられるかも!!』と思っていたとします。

それに対して自分で反証的な質問をしていくのです。

『過去の恋愛が上手く行っていないからといって次の恋愛も上手く行かないと限っているの?』
『本当にそうなの?』
『必ずしもそうなの?』
『そうじゃない人もいるよね?』

などなど反証的な質問を自分にしていくのですね。

論理的でない思い込みの場合は論駁をしていくことにより制限が緩まっていくことがあります。
論駁をしてもなかなか緩まっていかないこともありますが、論駁という手法の良いところは一人でもできることです。

カウンセリングを使って自分にかかっている制限を緩めていくのは、制限を緩めるやり方としては効果的なやり方です。

しかし、家に常にカウンセラーが一緒にいてくれるわけではないので常にカウンセリングを使えるわけではありませんね。

論駁という手法を知っておくと一人でも自分にかかっている制限を緩めていくのに使えるところが良いところなのです。

制限が加わったビジョンではないかチェックして加わってなかったら良いですし、もし加わっているようでしたら制限を緩めていき本当に手に入れていきたいビジョンを見つけてくださいね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。