あなたというブランド品

あなたがパートナーをどれほど喜ばせるか想像してみてください

こんばんは

神戸メンタルサービスの平です。

私の住む神戸は、東京の銀座と同じぐらい、ブランド品のお店が多い街です。

居留地とよばれるエリアに、そうしたお店が集まっているのです。

ブランド品のお店に入ると、私は仕事柄、バッグや洋服以上に、それを眺めている女性の顔に目がいきます。

すると、どの女性も、喜びに溢れた至福の表情でブランド品を見ているのです。

そして、いつも思うのです。

これらのブランド品は、こんなふうに、いとも簡単に女性たちを幸せにするゆえ、こんなに愛されているのだろうな、と。

それはまるで、おねえさまたちにいじめられ、着ていくドレスもなく、汚い屋根裏部屋で泣いているシンデレラのもとに、魔法使いがあらわれて、舞踏会の招待状とドレスをさしだしたかのごとく、ブランド品は、多くの女性の心を幸せと希望で満たすのです。

一般的に女性は変身願望が強い場合が多く、ヘアスタイルやメイク、洋服やバッグ、靴にいたるまで、さまざまなものに挑戦しながら、たえず変化を楽しんでいます。

しかし、女性にとって、いちばん大きな変化をもたらすのは、ひょっとして、結婚することと、子どもを産むことなのかもしれません。

そして、幸せな結婚と出産を手に入れるために、いちばん大事なことの一つは、洋服やバッグが、みな、あなたがより美しくなり、幸せな気分をつくるために存在しているのだと感じているのと同じように、結婚と出産について、あなた自身がよりよいイメージをもつということです。

「私は、自分に自信をもったり、幸せな気分を味わったりするために、結婚し、出産するんだ」とあなたが心から思えるようになれたとしたら、それはまるで、ヴィトンのバッグやシャネルのスーツを手に入れるのを心待ちにするのと同じような気持ちで、結婚や出産のことを考えることができるようになるはずです。

ところが、どうも私たちは、結婚や出産に関して、ネガティブなイメージをとてもたくさんもっているようです。

多くの人は、結婚が、「犠牲とがまんと質素倹約」というイメージにつながっているようです。

出産にも同じようなイメージがあり、さらに、陣痛に代表される、痛みというイメージも先行してしまいがちです。

でも、こんなネガティブなイメージが結婚や出産の真実であったとしたら、何度も結婚しようなんていう人はいないでしょうし、何人も子どもをもとうなどという人もいないと思いませんか?

そうは思っても、私たちは結婚や出産にネガティブなイメージをもってしまうことは多く、そのイメージが強ければ強いほど、この2つを手にすることも難しくなるようなのです。

この2つのイメージの土台にあるものが、あなたが見てきた両親の結婚生活や、子ども時代のあなたが、「自分は両親にとって迷惑な存在なのではないか」と感じていた誤解です。

たしかに、あなたは子ども時代、おとうさんやおかあさんから怒られてばっかりだったかもしれません。

しかし、日本の親の多くは、自分自身が、自分の親からちゃんとほめられたという経験をほとんどもっていません。

だから、わが子のことも、叱るということはしても、しっかりほめるということがあまりできないのですね。

心では、自分の子どもたちを評価し、愛していたのです。

それをちゃんと口に出してコミュニケーションしていなかったので、子ども時代のあなたにちゃんと伝わっていなかったのです。

あなたが眠りについたあと、その寝顔を見ながら、「子どもをもつことができて、よかった」という喜びを噛みしめていたのかもしれません。

でも、あなたは眠っていたので、あなたの両親が、あなたによって、こんなに幸せな気持ちに満たされていたということを知りません。

たしかに、あなたのご両親は、あなたのために犠牲をしたかもしれません。

でも、それは、あなたの基準でそう思うだけで、ご両親はそれが“犠牲”だったとは感じていないでしょう。

なんのことはない、ご両親にとって、それは、“あたりまえ”のことだったのです。

なにがあたりまえなのかというと、それは、あなたが、「愛されるにふさわしい」存在であるということです。

そして、あなたがご両親に犠牲をさせたと思っていることのすべては、ご両親からしてみれば、「あなたを愛する喜びだった」というのが真実なのです。

もしも、あなたが、パートナーにとっての最高のブランド品だったら、と考えてみてください。そして、あなたというそのブランド品が、そのパートナーをどれほど喜ばせるか、想像してみてください。

あなたは、まだ知らないかもしれませんが、あなたという、そんな素晴らしいブランド品を手にしたいと夢見ている人が、きっといるはずなのです。

では、来週の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。