職場の上下関係について考える

クライアントさんからの相談で、職場の人間関係の相談をよく受けます。
自分のチームに困った人がいるんだけど、どうしたらいいだろう?
無責任な人がいて彼の責任なのにこっちが悪いように押し付けてくる。
無理難題を言ってくる人がいるけど、どう対処したらいいのだろう?

一般的な職場というのは縦社会になっていると思います。
社長がいて、専務、常務がいて、本部長、部長そして、課長、係長、主任、一般社員がいる。
こういう組織形態になっている職場が多いのではないでしょうか。

その基本形は、学生時代の体育会系の部活動にみられる縦社会にあるのではないかと思います。
上級生には絶対服従という姿勢。
上級生の言うことは絶対で、口答えできない、言い返してはいけないという不文律があるという考え方刷り込まれている人が多いのではないでしょうか。

そうなると上司の言うことは聞かないといけない、と考えてしまうことがある。
上司から部下に指示が流れるもので、部下から上司に相談事がいく、というのはなかなか言いづらい。
言っても無駄。
言っても怒られるから何も言わない方がまし。
だから、上司にはなにも言わないということが多くなるようです。

上司という存在はどういう存在でしょうか?
口うるさい。
すぐ怒る。
命令ばかりする。

このように上司を見る人は多いかもしれませんが、そうではなくて、この上司はわたしにどんな利益をもららせてくれるのだろうか?と考えて見てもいいかもしれません。

上司は一般社員と何が違うのでしょうか?

上司だから、偉いということにはならないと思います。
部長、課長、一般社員の違い、それは、役割の違いではないか、と思うのです。
上司は命令するものと考えるように、指示をする権限があるということです。
つまりあなた一人で手に負えないことを、他の人に手伝うように指示することもできるということです。

一般論ですが、一般社員というのは実務を担当します。
課長はその一般社員何人かの全体をマネージメントします。
部長は、複数ある課を統括して管理するわけです。

ここにあるのは役割の違いがあるだけで、課長だから、部長だから、一般社員より偉いんだということではないと思います。

課長は、自分の抱える一般社員で最大限の成果を上げるように適正配置させることが仕事だと思います。

だから、仮にあなたが一般社員だとして、チームに困った人がいるからどうしたらいいのだろう、と思い悩んでいるとしたら、それは直属の上司と相談するということがまず最初の解決方法ではないかと思います。

なぜなら、あなたの悩みは課の目的である成果を上げるということに大きな影響のあることだからです。
それは、あなたの仕事ではなくて、課長の仕事だと思います。
あなたが、抱える問題ではないのです。
課長が気付いていないのなら、知らせる。あなたの仕事はそこまでです。

上司はあなたを害する人にするのではなくて、あなたを助けてくれ人にしてもいいのかもしれません。
あなたにはあなたの役割があるように、上司には上司の役割があります。
あなたが上司の役割をできないように、上司もあなたの役割をすることはできません。
立場が違うから。

ここにあるのは、役割の違いだけ。
だから、遠慮することはありません。
職場での悩みをあなた一人で抱えてしまう必要はなにもないのです。
こんなこと、上司に言ってもいいのかなあとか、これって言うとただの愚痴になるなあなどと思って躊躇う必要は無いと思います。

あなたが悩んでいるということは、それだけ真剣に考えているということだと思います。
もっと良くしたい、働きやすくしたい、快適に働きたいと思っていることだと思います。
そういう思いは、職場の生産性を上げることにつながる考えですから、職場の悩みは権限を持っている人と共有することが改善につながっていくのではないかと思います。

職場の人間関係を上下関係でみると窮屈に感じますが、役割の違いがあるだけなんだと考えてみると、少しは感じが違ってこないでしょうか?
うちの課長という役割の人は、自分にどんな利益をもたらせてくれるだろう?
そう思って見るだけで、上司の見方がいままでと変わったものになり、接し方に変化がでてくるかもしれませね。
一人で抱え込まないようになれば楽になれるのではないでしょうか。

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