家族や友人に対する劣等感

相談者名
ごんべ
初めまして。誰に相談してよいか分からず、こちらを利用させていただきました。25歳にもなってとは思うのですがよろしくお願いします。私は昔から自分の意見を言うのが苦手です。頭の中にある漠然としたものを、言葉にすることが中々できません。言葉に出来ても「分からない」かただ押し黙ってしまうだけです。自分の意見を人に、特に両親に言うのがとても怖いのです。私の家族は父、母、弟の4人です。特にエリート家系というわけでもありません。ただ、私の友人や同級生には優秀な子が多く、その子達に私が虐められたこともあり「優秀な子」にはこだわりがあるようです。弟も成績優秀というほどではありませんでしたが、記憶力が良く事あるごとに私と弟を比べていました。両親は、私の自信の無さはその虐めから来ていると思っているようです。当時いじめっ子に何を言われたのか、私はほとんど覚えていません。どちらかというと、両親に言われた言葉の方が今でも鮮明に覚えています。「お前にできるなら、弟にやらせればもっと上手にできる」「お前に何かできるわけないだろう、夢を叶えられるわけないだろう」という言葉は20年近くたった今でも忘れることが出来ません。私はある職業に就くことを目指して大学受験をし、失敗してしまいました。今思えば、自分の夢を叶えるというよりは親に認めてもらいたい、見返してやりたいという思いの方が強かった気がします。そのことで父とは険悪になってしまいました。少し前まで、私はその職業の下で仕事をしていました。決してやりがいの無い仕事ではありませんでしたが、何かあるたびに母はその職業に就けなかったことを話に持ち出すようになり,いじめっ子や友人の名前を出してはあの子は有名大学に行って…と言います。
何年も働けば自信がつくと思っていましたが、自分より皆優秀に見えるようになり、焦りからか失敗を繰り返すようになって仕事をやめてしまいました。どうすれば今の仕事に自信を持てるのか分からなくなってしまいました。両親が私のためにしてくれたことへの感謝や謝罪や伝えたいことが沢山あります。一方で、両親の言葉がなければ抱かなかっただろう弟や友人への劣等感や怒りが堰を切って溢れてしまいそうで怖いのです。自分の感情にケリをつけなければ、私は次にいけない気がするのですがどうすればよいのかが分かりません。アドバイスをいただけたらと思います。
カウンセラー
近藤あきとし
ごんべさん はじめまして。
カウンセラーの近藤あきとしと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

ごんべさんはたくさんの痛みを背負ってこられたようですね。
そして、我慢し抱え込んで、何とか耐えながら
今まで生きてこられたのではないでしょうか。

いじめられたり、兄弟と比較されたり、両親にダメ出しをされたことで
他人を怖いと感じたり
誰も信じられないと感じたり
自分は本当にダメなんじゃないかと思ってしまったり。

どうしたらいいんだろう?どうしたら認めてもらえるんだろう?
必死に考えて分からなくて、苦しんだ時もあったかと思います。

そして、考えすぎて本来の自分が分からなくなってしまったのかもしれません。
私たちは恐れに捉われているとき、そこから逃れるために様々なことを
考えるのですが、それが行き過ぎると自分自身ですら見失ってしまうことも
あるんですね。

>どちらかというと、両親に言われた言葉の方が今でも鮮明に覚えています。
「お前にできるなら、弟にやらせればもっと上手にできる」
「お前に何かできるわけないだろう、夢を叶えられるわけないだろう」
という言葉は20年近くたった今でも忘れることが出来ません。

本来の自分でいるとお父さんお母さんに嫌われてしまうと感じたのであれば、
そうじゃない自分、もっと認められる自分にならなくては
と考えてしまいますよね。

別の自分になるために行動をするうち、ごんべさんの心が求めていることとは、
どんどん別の方向へ向かって進んでしまったのではないでしょうか。

>私はある職業に就くことを目指して大学受験をし、失敗してしまいました。
今思えば、自分の夢を叶えるというよりは親に認めてもらいたい、
見返してやりたいという思いの方が強かった気がします。
そのことで父とは険悪になってしまいました。

自分を抑えて誰かの価値観で生きることで、
自分自身というものを見失ってしまったのかもしれませんね。
それくらい強く認めてほしい愛してほしいという気持ちが強かったとも言えますね。

>一方で、両親の言葉がなければ抱かなかっただろう弟や友人への劣等感や
怒りが堰を切って溢れてしまいそうで怖いのです。
自分の感情にケリをつけなければ、私は次にいけない気がするのですが
どうすればよいのかが分かりません。アドバイスをいただけたらと思います。

ごんべさんは今どんな気持ちを感じているでしょうか?
怒っているのか
悲しいのかか
さみしいか・・・

もしごんべさんの心に表情があるとしたら、どんな顔でいると思いますか?
苦しそうなのか
泣き出しそうなのか
怯えているのか・・・

本当に今の心は(もっと前からかもしれませんが)悲鳴をあげているんだと
思うんですね。まずはそんな気持ちに素直になってみることから始めて
みると良いと思います。

私たちの心はいろんな場面で過去の感じた心理パターンを繰り返すことがあります。
両親兄弟とだけでなく、今のごんべさんの周りにいる人たちとの関係性の中でも
過去と同じような、比べられてる感じや、無意識に我慢をしていること、
本当はやりたくないけどつい犠牲的にやってしまっていることってないでしょうか?

どうすればいいのか?何をしたらいいのか?
の前に、まずはどれくらいごんべさん自身が自分を抑えてきたのか?
どんなことにしんどい思いをしているのかに気づき吐き出していきましょう。
それができた分だけ心に余裕がうまれて楽になっていきますからね。

もちろんカウンセリングという安全な場所で感情を表現することも良いですよ。
ため込んだ感情を外へ出して整理する為には、誰かに共感してもらいながら
気持ちを聞いてもらうことが一番ですからね。
そのうえでこの先のごんべさんの方向性を一緒に考えていければと思います。

最後になりますが、人は必ず傷つきながら生きていくものだと思います。
しかし傷ついた分だけ人に優しくできるということでもあります。
傷つかないように生きることは、いつの間にか誰かに優しくしないように
生きてしまうことになるのかもしれません。

ごんべさんが背負ってきた傷みも傷も、いつか誰かに優しさを与えたり
愛することができる才能に変わっていくはずです。
そのために今は自分を癒すことから始めてみて欲しいなと思っています。

ごんべさんが自分を否定することなく、いつも笑顔で生きていけるように
応援しています^^

今回はご相談ありがとうございました。

近藤あきとし

この記事を書いたカウンセラー

About Author

超自立男性との恋愛・コミュニケーションに関わるお悩み・慢性的な生きづらさの解消などを得意とする。 理論的な“心理分析”と、感覚を使った“心理セラピー”を活用する多面的なサポートが好評。 問題の裏に隠れた「真実の物語」を読み解き「自分の本質を生きる」ことを目指すカウンセリングを提供している。