嘘や隠し事をしてしまう

相談者名
まよ
はじめまして。私は20代後半の女性会社員です。
私は他人に知っていることを知らないと隠し事をしたり嘘をついてしまいます。
具体的には、借りた本をもう読んだのに「まだ読み終わってない」といったり、以前に女友達とある観光地に行ったことがあるのですが、また別の人と同じ場所にいったときに「○○(その観光地内の一スポット)は△△で面白い」と言われて「それはおもしろそうですね」とそのスポットにも行ったのに、行っていないふりをしてしまいました。
内の一人に「○○は楽しかった」と事前に話していたため、その後に「○○に行ったんじゃなかった?」と突っ込まれ、しどろもどろになってしまいました。

自分では見栄はりな心(もう読み終わった=暇人じゃないかと思われそう)と、知らないことにした方がただ感心していればいいので話が上手くできそうと言う気持ちが言わせているんじゃないかと思っています。
また、私はいわゆる漫画オタクなんで他人に隠し事をするのが普通になっているのもあるかと思います(自分がオタクなんでどこまでが普通の漫画好きなのか、他人から引かれてしまうのかがよく判らず、今ではその手の話題になるとよほどの有名なものでない限り、全部知ってても「タイトルは知ってる」としかいいません……オタクな友達は別ですが)。

こう考えると他人と上手く話をする自信が無いのが一番の問題じゃないかと思います。あんまり他人に相談したことも無くて(他人に話す前に自分で色々考えてみる=結局自分がここを直せば済む事=他人に話してもしょうがないという考えにいつもなります)、知らない人に話しかるのは苦手で顔を覚えるのも苦手です。

でも、旅行のことがあってこのままじゃいけないと思いました。これからは正直になろうと思うのですが、全部言うと引かれてしまう。でも隠し事をしながら他人と付き合っていくのは申し訳ないとも思います。
勝手な相談ですがアドバイスをいただけたらと思います。よろしくお願いします。

カウンセラー
木村祥典(退会)
まよさん、はじめまして。木村と申します。
ご相談ありがとうございます。

嘘をついてしまったり隠し事をしてしまうことで悩んでいるまよさんは、
とっても正直で素直で誠実な方なんですね。
ご相談内容を拝見して、とても好感を持ちました。

見栄を張ったり、知らないことにして感心している方がうまくいくというと
いう気持ちからそうしてしまうと書いてくださいましたが、私はこの部分を
読んで、まよさんはとても謙虚で思慮深い方なんだなという印象を持ちました。

まよさんにとって嘘をつくことや隠し事をすることというのは、対人関係を
うまくやっていくための有効な手段の一つになっているのだと思います。
今まではそのやり方でうまくいっていたのですが、今のまよさんにはあまり
うまくいかないやり方だったり、もっといいやり方を手に入れてそのやり方に
スイッチする時期なのかもしれませんね。

そこで、新しいやり方を手に入れるためにも必要なのが「新しい自分」です。
言い換えると「新しい自己概念」です。

「新しい自分」と書くと、まるで今の自分ではダメで、今の自分とは違う別の
自分にならなければいけないような印象を持たれるかもしれませんが、そうでは
ありません。

「新しい自分」というのは、まよさん以外の人達が見る「まよさん」の部分に
興味を持って受け入れて認めるだけのことで、特にどこかを変える必要はあり
ません。

まよさんが思う「まよさん」と、まよさん以外の人達が思う「まよさん」の間に
大きなギャップがあるような感じがします。

初めに私が感じたまよさんの印象を書きましたが、それを見てどんなふうに感じ
ましたか?

正直で、素直で、誠実で、謙虚で、思慮深くて、好感を持たれる…

これらのまよさんを現す言葉は、まよさんに似合ってますか?
これらの言葉で自分を飾った時、しっくりきますか?

僕は、今のまよさんにぴったりの言葉だなと思います。

まずは、新しい自分になること、新しいやり方を手に入れてスイッチすることに
関して興味を持ってみましょう。そして、意欲を持ってみましょう。

新しいやり方の一つとして提案させていただきたいのが、今までやってきたことと
正反対のことになります。

その新しいやり方とは、今まで隠してきた部分を表現するという方向性になります。

例えば、まよさんは「これからは正直になろうと思う」と書いてくださいましたが、
こう書いてくださる時点でまよさんは十分正直者で、そこがまよさんの魅力なんですね。

信じられないかもしれませんが、まよさんが隠そうとしているもののほとんどが、
実はまよさんの魅力や価値であると思っていただいてもいいくらいです。

そして、これまた信じられないかもしれませんが、まよさんが自分のそんな部分を
表現しようすること自体が、まよさんの魅力になります。
それがうまく出来る/出来ないは関係ありません。

まよさんは自分が漫画オタクであることを隠していますが、それさえもまよさんの
魅力なんですよ。

まよさんは、お気に入りの漫画を読んでいる時、どんな気分になりますか?
オタクな友達と好きな漫画のことを話している時のまよさんは、どんな表情を
しているでしょうか?

おそらくまわりの人達は、漫画を読んでいる時や漫画の話をしている時のまよ
さんを見て、その時のまよさんの気分や表情と同じものになるでしょう。
心から漫画を楽しむまよさんを見ているとそれを見ているまわりの人も楽しい
気分になってきます。
漫画が好きな人達が自然とまよさんのまわりに集まってくるでしょうし、漫画
好き以外の人達も、楽しそうにしているまよさんのそのエネルギーに惹かれて
集まってきます。そして、まよさんを楽しませる漫画に興味を持ったり「漫画
のことならまよさんに聞け」と、まよさんのまわりに集まってきます。

まよさんは、「漫画オタクである自分」を隠そうとしていますが、実は、その
「漫画オタクである自分」こそが、人に愛される部分だったりします。

漫画に限らず、それだけ好きになれる、それだけ熱中することができる、そんな
対象を持っているということは、素晴らしいことだと私は思います。
そんなまよさんが好きな人に対して「好き」という気持ちを表現すると、その
人はとっても嬉しいと思います。
その人は「まよさんが漫画を愛して熱中してるのと同じように、自分も愛されて
いる」と、わかりやすくいっぱい感じることができるからです。

今まで隠してきたことを表現するというのはとても怖いことだと思います。
まして一度に全部を表現するとなるとなおさらです。

だから、初めは少しずつでいいと思います。全員にそれができなくてもいいと
思います。たった一人にしかできなかったとしても、それでも十分だと思います。
そうして少しずつ少しずつ練習していくうちに、どんな時にどれくらい出しても
大丈夫か?というのが感覚的にわかってきて、自然とうまくできるようになります。

もしよかったら、その練習としてカウンセリングを使ってみてくださいね。

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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