うまくいかない、ダメな自分

相談者名
レモン
自分がイヤになりました。
なにをやっても成果が出ません。

恋愛もぜんぜんダメです。自分のやり方がダメだとわかってから、こちらのサイトを見たりして、やり方を研究しました。それでも、ダメでした。今は打ちのめされた気分でいます。恋愛なんてもう自分には関係ありません、そんな感じです。

仕事もぜんぜんおもしろくなく、どれもこれも自分のやりたいこととは違う気がします。やりたいことがよくわかりません。今は無職。もう働きたくありません。なにもしたくありません。希望はいつも自分を裏切っていきます。

今はもう疲れています。自分で自分を励まそうと、部屋の模様替えをしたり、今まで興味のなかった分野に触れたり、いろいろやってはいます。でも、ダメです。満たされません。疲れました。自分は頑張りすぎですか?でも、ゆっくりもしています。焦る気持ちももうありません。もう遅い、なにをやったって、なにかをモノにするには、もう遅すぎる、という気持ちでいっぱいです。

これから生きていく気力がありません。。つらいです。とてもつらいです。

カウンセラー
大谷常緑
レモンさん、こんにちは。
ご相談を担当させて頂く大谷です。
よろしくお願いします。

さて、何もかも思った通りできない時、物事が進まない時、そんなときは、「もう嫌だ!」と思ってしまいます
ね。そしてうまく物事を進められない自分に苛立ったり、自分が嫌になったり、あるいは周りの状況を恨んでみ
たり、あるいは天や神様を恨んでみたりします。そして、「もうどうにもならない・・・」と諦めてしまったり、
投げ出してしまったりします。レモンさんは、色々頑張ってこられて、”焦る気持ちももうありません。”と書い
ておられるように、もう、疲れ果てられたのでしょうね。虚脱感、無力感を感じておられるように思いました。
しかし、成果は思うように出なかったかも知れませんが、先ずは、頑張った自分を認めてあげること、褒めてあ
げられてはいかがでしょうか?
レモンさんがどう感じておられるかは別にして、行ってこられた努力は、おそらく並大抵の事では無かったと思
います。そして、努力を今まで続けてこられた事は、とても勇気ある事だと思います。

さて、ではレモンさんのやり方で、どうしてうまくいかなかったのかという事を少し考えてみましょう。
レモンさんの御相談の中に、”成果が出ません。”という表現がありました。
レモンさんの言う「成果」とは、一体どんなものなのでしょうか?
思った通りに事がうまく運ぶことでしょうか?これは第一の(表面上の)目的かも知れませんね。
そして、思った通りに事が運べたとしたら、その時に、感じられる気持ちは、どんな気持ちなのでしょうか?こ
の感情を感じる事がレモンさんの「成果」の下側にある目的です。第二の目的ですね。
一般的になりますが、通常は、「出来た」とか「人よりうまい」とか「これで1人前」とか、そんな感情が出て
くると思います。勿論、ほかの様々な感情表現もあるかも知れませんが、心地よい感情ですね。
では、第二の目的である感じたい感情を、どうしてレモンさんは感じたいのでしょうか?
実は、ご自身に否定的なレモンさんの気持ちがここにあります。
例えば、「出来た」という感情が、第2の目的となる感じたい感情であれば、どこかで「出来ない自分」を感じ
て、それを責めているのです。レモンさんが意識しておられるかどうかは別にして、「出来ない自分、駄目な自
分」を責めているので、それを打ち消すような感情を得たいと思うのです。
このように、レモンさんご自身で自分が一体どのように自分を責めているのか、少し感じてみて頂けるといいと
思います。
僕がいただいた御相談から感じるのは、レモンさんの心の中に、誰かとの競争が常にあるような感じを受けまし
た。また、「物事は完璧にしないといけない」と、目標設定が凄く高いのではないか、という印象を受けました。
競争や完璧主義があると、ものごとはうまくいかない事が多くなります。「うまくやらないと・・・」と感じる
度合いだけ、肩に力が入ってしまい、不器用なやり方になってしまうのですね。
例え話になりますが、自動車免許をお持ちであったら、教習所で一番最初に車を運転する実習を受ける時の事を
思い出してください。ゆっくりとハンドルを握ればいいのに、少し怖さもあって、肩に力を入れてハンドルを握
ってしまいますよね。そうすると、どうもぎこちない運転になってしまって、うまく自動車を運転する事ができ
ません。慣れれば普通に出来る事が、うまくできないのですね。
これと同じように、レモンさんは、第2番目の目的であるレモンさんが感じたい感情をとても欲しいので、「う
まくやるぞ」と意気込んで、肩に力が入りすぎて、ぎこちない運転、すなわち、状況や周囲やそして自分自身を
コントロールしようとされるのです。うまくいきませんよね。
でも、自動車の運転がそのうちうまくできるように、レモンさんがこうなったらいいなぁと考えられる事も、き
っと、そのように動いていくことになります。それを信じてください。
まとめると、レモンさんは、自分を責める気持ちから、それを覆すような感情が欲しいと思う思いが強くて、肩
に力が入りすぎて不器用なやり方になってしまい、結果、物事がうまく進まない、という事なのです。
では、どうすればいいか・・・自分を責める事を止める事なのですね。
これは、頭ではとてもよくわかるのですが、心の奥の方、潜在意識レベルや無意識レベルでもまたレモンさんが
ご自身を責める気持ちをお持ちなのです。
ここをみていくには、ご自身で進まれるのはなかなか難しいと思います。電話カウンセリングを受けられて、見
ていかれる事をお薦めします。

さて、恋愛について、”自分のやり方がダメだとわかってから、こちらのサイトを見たりして、やり方を研究し
ました。それでも、ダメでした。”との事ですね。
確かに、恋愛についてはノウハウ的な事もありますが、寧ろ一番大切なのは、ハート、気持ちなのですね。だか
ら、やり方だけ変えてもうまくいかない場合もあります。むしろ、やり方の中にある、気持ちが関わる部分を汲
み取っていただければと思います。恋愛関係や人間関係で一番大切な事は、先ずは、自分の痛みに入らず、相手
を常に見る事です。難しいですね。相手の気持ちや問題もあるので、恋愛が成就するかどうかは別にして、きっ
といい関係を作ることが出来るようになります。

最後に、「どれもこれも自分のやりたいこととは違う気がします。やりたいことがよくわかりません。」との事
ですが、本当に自分が何をやりたいかを探す一つの方法として、どんな感情が欲しいのか?に着目する方法もあ
ります。
例えば「楽しい」「ゆったり」「ワクワク」など、レモンさんがどんな感情を求めているのか、を探してみてく
ださい。そして、それらの感情が感じられるような事は何だろうか?と探してみてください。趣味でも、仕事で
もいいんですが、きっと、「これかも知れない」という何かが見つかると思います。

回答がお役に立てれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。