心ここにあらず

相談者名
聖子
心ここにあらず、です。年は30代です。
もともと空想しがちでしたが、何気ない作業をしているとき、頭の中で音楽が鳴って止まないこともあります。
この状態に気付いたのは2年ほど前ですが、空想状態は自覚する限り10代から、たぶんもっと昔からありました。
たとえば友達や家族と花火を見ているときに、今いない人のことを考えて切なくなったりします(あの人が居たらもっと楽しいのに…とか)
頭は「今を楽しもう!」と命令しますが、どうしても不満なのか、心は付いていきません。
仕事中や資格試験の勉強をしている時にもそうなるので、おかしいと思いました。
試験には合格したものの、その後、勉強した内容が記憶に残っていませんし、仕事には集中できないことも多々…。
頭の中に鳴り出した音楽を止めるのは大変で、一人でいるときなどは拍手をして止めたりします。完全に止まることがなく、放置になることもあります。
「こんなことやりたくないわ」と思っていると、そうなるようです。
でも、ぼんやりとやりたいことはあるけど、その気力もないです。

おかしいことですが、私の周囲の人も空想家が多く、だらだらと決して楽しくない現状を保ったりしています。以前仲良くしていた友達は自称「腐女子」。コスプレやマンガのキャラクターに夢中になってました。その人と付き合いがなくなると、今度は就職先の上司が自称妄想家だと。後輩もしっかりしるようで、ぼーっとしています。
今まで付き合った男の人たちも、別の女性を重ねて私に話しかけているような印象でした。 私は私で恋愛がからむと、そのままの相手を受け止められず、こういう人にはこういう振る舞いをしてほしいということを想像し、好きな人とまともに付き合えませんでした。 しかし共通して、皆何年も彼氏彼女が居ません。

すべてはこの空想癖をなんとかしないと、という気がしてきました。
空想そのものにエネルギーを使うのではなく、多くのクリエイターのように、人々が楽しめるものを創るために費やす活動ができたらいいのかなと思うのですが…、今はまだ空想に浸りこんでいる段階で…、どういう手順を踏んだらいいでしょうか?
よろしくおねがいします。

カウンセラー
宮本恵
聖子さん、こんにちは。
今回、担当させていただきます宮本恵です。
よろしくお願いします。

空想に使っているエネルギーを人々が楽しめるものを創るために費やす活動ができた
らいいかなという聖子さんの思い、とても素敵ですね。

空想は、現実では手に入らないと感じているものを与えてくれるように感じますか
ら、なかなか抜け出すことが出来ず、浸りこむ状況をとても作りやすいんです。
ですから、聖子さんが浸りこんでる状況は無理のないことかもしれません。
空想は、聖子さんに何を与えてくれるものなのでしょうか?
聖子さんにとって、空想の中で手に入れることが出来て、現実には手に入らないと感
じているものは何でしょうか?
そして、何故、現実では手に入らないと思ったのでしょうか?
ヒントは、そこに隠されています。
今までに、失ってしまったこと、諦めなければならなかったことがあったのかもしれ
ませんね。

空想が作られる背景には、過去の喪失感や失望などの痛み、現実と向き合うことの怖
れなどが挙げられます。
その背景については、カウンセリングに譲りますが、空想で手に入れているものは、
聖子さんが欲しいものだと思います。
しかし、欲しいもの現実に手に入らないとどこかで感じているのであれば、どれだけ
「今を楽しもう!」としても無意味に感じるのかもしれません。

空想すること自体は悪いことではありませんが、空想を現実に落とし込むこと(具現
化)が出来なければ、絵にかいた餅のように実態をつかむことが出来ません。
実際に手に入れることが出来ませんから、どこかに虚しさを感じるものかもしれませ
ん。
それは、もったいないことです。

そこで、今回の提案は、「空想と現実との繋がりを持たせること」です。
その空想と現実に繋がりを持たせることで、『空想』は『ヴィジョン』に変わりま
す。
それには、空想で手に入れているものを実際に手にする許可が必要になっていきま
す。

例えば、ご相談の中から例をあげてみると、
友達や家族と花火を見ているときに、あの人が居たらもっと楽しいのに…と思う。

「あの人が花火を見に来ていたら、もっと楽しいと感じる」
↓↓↓
「その状況(彼と楽しい時間を過すこと)を手に入れることを許可する」
↓↓↓
「次回、あの人を誘ってみる。」

・・・という風な感じで、実際に手にするための一歩を踏みましょう。

空想の中には、聖子さんの欲しいものに関するヒントがたくさん隠れています。
それを有効に活用していけば、欲しい状況を手にすることや人々が楽しめるものを創
るために費やす活動が可能にになっていきます。
聖子さんが、欲しいものがたくさん手に出来ますように。
参考になれば幸いです。
ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。