みじめな中年

相談者名
たまお
44歳の独身女性です。約15年間婚活をしましたが、結婚できませんでした。
合コン、パーティ、お見合い、相談所はもちろんの事
マナー教室やお料理教室、心理カウンセリング、占いやパワースポットめぐり
社会人の趣味の集まりやオフ会、エステやスポーツジムでの外見みがきまで
想像つく全ての事をやりつくしました。

しかしお相手は見つからず。断られたり振られたりしました。
また声をかけてきた人は、不倫目的か、もしくは宗教や自己啓発、ネットワークビジネス、保険、不動産の勧誘が多かったです。

お相手の学歴や収入にこだわったことは一度もありません。
しかし自分の年齢の事で男性から常に否定的なことを言われ続けてきました。

真面目に仕事をして前向きに生きてきたつもりですが、婚活では
歳をとるほどみじめな思いをし、侮辱されてきたため今ではすっかり前向きになれなくなりました。
一時期うつ病で苦しみましたが、離職することなくなんとか仕事は続けられていますが出世からは離脱しています。

先日、マネープランについてのセミナーに出席した時に
「20年後の理想の自分を、可能不可能関係なく自由に書き出してみてください」と言われ
孤独死しか思いつかず、思わず泣き出しそうになりました。

気がつけば親しい友人はほとんどいません。婚活で知り合った友人は、結婚してからは全く疎遠になりました。
今年届いた年賀状は4通でした。

趣味に没頭すればいい、というようなありきたりな答えはいりません。
それができたらとっくにやっていますし、実際そうした場に行っても変な勧誘が多くてうんざりしたので。
ボランティアをする気力もなく、寄付だけは続けています。

生きていても仕方がない。実際に何度も自殺をしかけました。
これだけ長い時間、人から否定され続けると何もかもがみじめな気持になります。
気持ちの切り替えを何度も試しましたが、できません。

カウンセラー
佐藤まゆみ
初めまして、たまおさん。
今回のご相談の回答をさせていただく、佐藤まゆみと申します。
どうぞ、よろしくお願いします。

15年間、婚活されてきたにも関わらず、まだパートナーと巡り合えていないことに対するお悩みですね。
お察しいたします。

まず最初に、たまおさんはなぜ結婚したいと思われているのでしょうか?
ある程度の年齢になれば結婚するのが当たり前なのに、そうではないのを悪いことのように思われているのでなければ良いのですが・・・。
実際にお話を聞ける機会があるならば、その辺りのところはじっくりとお聞きしてみたいですね。

今回は、この文面から伺い知れる範囲でお答えさせていただきますね。

このご相談を拝見していて、まず感じたのはたまおさんの生活に対する意識の高さです。

>マナー教室やお料理教室、心理カウンセリング、占いやパワースポットめぐり社会人の趣味の集まりやオフ会、エステやスポーツジムでの外見みがきまで想像つく全ての事をやりつくしました。

お相手は見つからなかったかもしれませんが、これらのことについて学んだことは、しっかりたまおさんの身についているのではないでしょうか。
それは、たまおさんの中で無形の財産になっていると思います。
けれど【お相手が見つからなかった】ことに意識が向いているので、その価値にはあまり気づかれていないようですね。

>お相手の学歴や収入にこだわったことは一度もありません。
しかし自分の年齢の事で男性から常に否定的なことを言われ続けてきました。

15年前はまだ29歳の若さですよね。
その時でも、年齢のことで否定的なことを言われたのだとしたら、そのような方とはご縁がなかったのです。
年齢のことを言う人は、女性がいくつであっても言うのです。
男性がパートナーに若い女性を好む傾向は確かにありますが、30代、40代、あるいは自分よりかなり年上の女性を選ぶ人も沢山いらっしゃいます。
それは、外的条件で選んだのではなく、内面から感じ取った相性で選んだ結果なのだと思います。
たまおさんが、外的な条件にとらわれずにお相手を選ぼうとしているにもかかわらず、相手が年齢にこだわったのだとしたら、そんな人達と深く付き合わずに済んで本当に良かったと思います。

ものごとの悩みは、自分の望むものが得られなかった時に発生するものです。
たまおさんは、今まで真面目にコツコツと仕事をして、生活面ではしっかり自立されているようですね。
うつ病で苦しみながらも離職することなくお仕事をされてきたのは、素晴らしいことです。
「出世からは離脱した。」と書かれていますが、たまおさんは出世することに関心をお持ちでしたか?
このご相談内容から見て、出世よりも幸せな結婚を願っておられたように拝察します。

出世はしないかもしれませんが、こうして仕事があるということは安定した収入があるということです。
生活していける収入があるのは、とてもありがたいことですね。

将来の自分に“孤独死”しか思いつかなかったとおっしゃっています。
けれど、それは今はまだ起きていないことに対する不安でしかありません。
それならば、結婚している人にはそんな不安はないかというと、世の中そうでもなさそうです。
私くらいの年齢(58歳)になれば、すでに伴侶が他界されている方もいらっしゃいます。
人間、どこでどんな暮らしをしていても、死ぬ時には一人です。
だからこそ、それまでに与えられた時間を【どう生きるか?】ですね。

私がたまおさんの書かれた文章の中で特筆したいと思ったのは、この一文です。

>ボランティアをする気力もなく、寄付だけは続けています。

この文章のどこが?とお思いでしょうか。
「寄付を続けている」、ということですよ。
寄付は、自分への見返りを期待しない無償の行為です。
一度や二度は出来ても、それを続けるのは理由の如何に関わらず、並大抵のことではありません。

この辛くて苦しい思いを書かれたご相談の中にも、私にはたまおさんの知性や教養や、女性としての心根の美しさを感じました。
それなのに、なぜお相手に恵まれなかったのかと言うと、何よりご自分の高い価値を認めてらっしゃらないことが原因のようです。
ご自分を低く見下げてしまわれているので、その低い位置から目に入る男性に接して上手くいかず、それならばと、もう一段低い男性に関わって否定される、の繰り返しだったような気がします。

たまおさんに相応しいのは、もっともっと高い位置にいる方です。
まず、たまおさんがご自分の大きな価値に気付いてください。
自分の価値に気付いた人は何とも言えない魅力的なオーラを発していくものです。

【類は友を呼ぶ】と言います。
そうすると、あなたと同じ考え方感じ方をする人が、男女問わず集まってくることでしょう。
その中からパートナーにしたい人がいればお付き合いすれば良いし、それほど結婚にこだわりがなければしなくても良いのです。

一人の時間を楽しめる人は、他のだれかと一緒にいる時間を2倍にして楽しむことが出来ます。
結婚していても、していなくても、自分の時間も相手の時間も大切に出来るような、たまおさんで居てくださることを願っています。

今回は、ご相談くださってありがとうございました。

佐藤まゆみ

この記事を書いたカウンセラー

About Author

1957年生まれのシニア世代。 自身の豊富な人生経験を生かした、自分らしく生きていくためのサポートが好評を得る。 得意ジャンルは、対人関係・自己啓発・恋愛。 “何かを始めるのに遅すぎることはない”の言葉通り、いくつになっても新しい人生を切り開いていけることを、身をもって実践している。