恋愛が怖い

相談者名
こんばんは。24歳女性です。
よろしくお願い致します。
私は恋愛が出来ません。
恋愛に憧れる気持ちは人並みにあるのですが、どうしても男性が怖いのです。

容姿については、かつて家族から激しく攻撃を受け続け、10年ほど摂食障害や自殺未遂を起こして、カウンセリングや心療内科に通いました(家族には内密で)。
おそらくこの辺りから、人との距離の取り方が分からなくなったのだと思います。

恋愛(男性)に対してもそうです。
他人とは距離を置いて接するタイプなのですが、一方で本当は「ありのままを受け入れて欲しい」という願望が強いのだと思います。
家族や友達も「自分以外の個人」であり、100%の理解なんてお互いに求めたりはしません。お互いの個性やプライバシーを尊重するからこそ築ける信頼関係は、お互いの心にも余裕が出来て、更に深い物となるのだと私は思っています。

しかし、恋愛になると少し変わっていきます。
基本的な考え方は同じなのです。
それなのに、やはり家族や友人以上のものを求めてしまいます。
「ありのままを受け入れる」ということです。

理解してくれる人が欲しくて仕方ない反面で、それが単なる甘えや依存願望ではないのか、理解を求めることは相手にとって重いだけではないのか。一度そんな恐怖をこらえて恋愛に踏み込んでみたけど結局失敗してしまったので、尚更怖くて仕方なくなってしまったのです。街で対等に歩いている(ように見える)カップルを見かけると、尊敬と嫉妬の感情に駆られます。

私は本音では100%許してもらえる相手を求めているのでしょうか?
恋愛依存症の癖があるのでしょうか?
どうすれば自然体で「恋人」との距離を取れるようになるのでしょうか?
「恋人」ってどんな存在なのでしょうか?
どこまでが許されて、どこまでが依存なのでしょうか?

長々と感情的な文章ですみません。
ありがとうございました。

カウンセラー
深澤三津子
海さん、こんにちは。
カウンセラーの深澤三津子です。

海さんは、「恋愛が恐い」というテーマでご相談を頂いたようですね。
そこで、内容を読ませて頂いた私の感想では、恋愛の中でも、
もちろん結婚関係の中でも、最もポイントとなる人間関係について、
お話しをしていくのがベストかな?と思いました。

海さんの場合は、もう何年も、この問題で悩んでこられましたね。
さらに、カウンセリングや診療内科を受診されたりして、
自分の心を見つめてこられたという経験もお持ちのようです。
この経験から、自分は、男性に対して恐怖感を持っているという気付きも
お持ちになられましたね。
ここに気付かれた事は、自分の人生を改善していきたいという意欲的な
現れだと思います。素晴らしいですね。
でも、海さんにすれば、長い時間がかかったという感じかもしれませんね。

さて、一息ついたら、この気付きを、次のステップに繋げるために、
お勧めのレッスンがありますよ。ぜひ、やってみて下さいね。

先ず1つ目は、どうして、私は、こんなに男性に対して恐怖感を
持っているのだろう?と考えてみる事が、
何かのヒントになるのではないかと思います。
また、2つ目に、この恐怖感は、いつの頃から持っていた感情なのだろう?
と考えてみて下さい。
その恐怖感が、新しいモノなのか、古いモノなのか、
それとも大昔のモノなのかというような感覚や感じで捉えてみると、
なにか今まで置き去りにしてきた自分自身の心に触れてあげる事が出来ると思い
ます。

海さんは、一度恋愛経験をお持ちのようですが、そこでは、
この男性に対しての恐怖感を堪えての恋愛だったと書かれてありますね。
もし、堪えて恐る恐る恋愛に飛び込んでいたならば、相手にとって、
それはどんなふうに感じ取られていたのでしょうね?
海さんは、そんなお相手の気持ちを考えられた事はありますか?
ここには、男女間の違いを受け入れるというレッスンもあるようですよ。

海さんのように、対人関係において「100%の理解」なんて、
理想だけどあり得ないのかもしれないと思ってしまいがちなタイプの方の才能は、
『人を理解してあげる・人に自分を理解させてあげる』という才能があります。

でも、今の海さんは、どうやら過去の痛みを伴う体験からなのか、
対人関係や特に男女関係では、人との距離を意識して持ってしまうというパター
ンをお持ちのようですね。
でも、男女関係では、それは難しいし、
そうもいかないと感じておられるのでしょうか。
その訳なのですが、実は、このパターンをお持ちの方は、
相手ともっと親密になりたいと感じた時に、
人との距離を意識している度合いだけ、いつの間にか、その関係性の中で、
境界線がなくなってしまうというために起こる問題があります。
この境界線のなくなる関係性を「癒着」と言います。

人に理解されたいという欲求は、誰もが持つモノです。
でも、大人になると、自分の欲求ばかりを満たそうとするのは、
なんだかいけない事のように感じてしまうため、無意識的にですが、
これを隠そうとしてしまいます。
そうすると、その奥でさらにこの隠れた自分を見つけて欲しいという欲求となり、
さらにその欲求が欲求を作る事になり、それでも、これを隠していると、
最後にはとっても陰湿な争いを作ってしまうのです。
そして、「ありのままを受け入れて欲しい」という欲求は満たされず、
傷ついてしまうわけです
。また、自分でも、ここまで欲求が欲求を生み出していると、
「ありのままの自分ってどんな人?」というような感覚も持たれる方もいます。
この観点においては、話せば長くなってしまいます。

このため、ここでは、私が海さんのご相談内容に対して、
一番お話ししたいと思う事がありますので、
今回は、それをお話ししておきますね。

海さんにお聞きしたいのは、
それは、今海さん自身が感じておられる「ありのままの自分」とは、
どういう自分でしょうか?
これは、この相談事例をお読みの方にも、
ぜひ一度考えてみていただきたいと思います。
「ありのままの自分」ってどんな人でしょうか?

私がカウンセリングをしていての経験ですが、]
自分の本質の人生を生きている方は、本当に少ないものです。
また、人の憧れになっているような存在の方でさえ、
自分の本質を生きるという観点で見てみると、
30%ぐらいしか生きていないものです。

さらに、自分の心を見つめ直すという作業をしていても、
陥りやすい大きな罠があります。
海さんの場合は、特にこの罠に気付いて頂ければと思います。
それは、「今の自分が私だと受け入れる」という点で留まってしまいがちという事。
これは、人は、もっともっと変化していき、
もっともっと自分が望むものを手に入れて良いと、
自分に許可を出してあげる事かもしれませんね。
それから、自分の中にある、人には見せられない側面を持っている
自分を愛してもらえる(許してもらえる)相手こそ、
真実のパートナーだと思ってしまうという事実があるという事。
これは、恋愛や結婚のパートナーに選んでいるといより、
自分のニーズを満たしてもらうために選んでしまったような関係性を
持ってしまう罠です。
もちろん、これは、男女関係において、
誰もが一度は通っていくステージでもあります。
でも、これは、自分は自分自身をこう感じているという事を認めた上で、
パートナーとコミュニケーションしていけば、自然と自分を愛し、
人にも自分を愛させてあげる事が可能になります。

ですが、この二つの罠の中から出てくる観点で、自分の恋愛や、
人間関係を見直そうとしてしまうという事自体が、
私には、問題であると思います。
ただ、そう考えたり、感じてしまう事は、
「癒着」という問題を持っていると、出て来やすい事なので、
ここでは、これを罠だと捕らえて、今こそチャンスが来ているので、
「ちょっと立ち止まり、見方を変える時だよ。」
という方向に向かってもらえればと思います。

海さんの場合は、「恋人」「夫」とはという自分で作っている理想像を、
一度手放す必要があるのかもしれませんね。
どこまでが~で、どこまでが~というような明確さが欲しいと言われる方は、
対人関係が一歩進んで、親密感を持ってくると、
今度は、その関係性をどんなに意識していても、
無意識の内に境界線がなくなってしまう「癒着」という問題が出てきます。

特に、この「癒着」という問題は、ご両親との関係性が大元になっている事
が多いようです。また、「癒着」という問題を持っていると、
境界線がありませんので、自分が自立出来ているのか不安になるので、
心の中に、常に自分は「依存症」ではないだろうか?
という漠然とした不安も持ちやすくなってしまいます。

だからこそ、この「癒着」という関係性を立ち切り、
人間関係において自然に適切な距離も持てる自分になった時に、
本質の自分が現れてきます。
しっかり自分の足で大地を踏みしめているという感覚と、
人生に対しての大きな自信が取り戻せるという事が可能になります。
活き活き生きているという自分が現れるのです。
たぶん、今の自分からは、想像もつかないような自分が現れるという感じです。
そして、ここでは、「ありのままを受け入れる」という事が
可能な関係性を持つことが出来ます。

海さんのおっしゃるように、男女関係でさえ、
お互いの個性やプライバシーを尊重するからこそ築ける信頼関係を持てて、
お互いの心にも余裕が出来て、更に深い物となる関係性が手に入るわけです。

どうぞ、ここでは、この「癒着」を扱われる事、そして、
先ずは、男性に恐怖を持ってしまうという事ですから、
その原点になった人を許していくという作業から始められる事をお勧めします。
こんなに、海さんにこの恐怖感を与えた人は誰だったのでしょうか?
少し考えてみて下さいね。
それが、今いる地点から、前に進む一歩になると思いますよ。
人間関係を見直していくと、人生がとっても楽に感じられるようになります。
ぜひ、このチャンスに、出来る分野から、やる気になった時に、
チャレンジしてみて下さいね。
応援しています。

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