死ぬのが何よりも怖い

相談者名
初めまして高3の女子です
私は約6ヶ月間鬱の状態でした
タイトル通り『死』が怖くて年に数回は恐怖を思い出して発狂しそうになっていました
そして6ヶ月前、世界史の授業で担当の先生が『人間って生きてる意味無いですよね。あるとしたら子孫を繁栄させること』と仰っていて、それで『死』の恐怖を思い出してしまいました
その2日後、お風呂に入っていて頭を洗っていたらその時の事を思い出してしまい、何度も発狂しそうになりました。それからその恐怖心が心から離れなくなってしまいました
人間は80歳くらいまでしか生きられず(病気や事故だとそれよりも早く死んでしまいますが)それなのに永遠に死んでいなければならないのは理不尽だと思います
そして此方の『ご相談事例集』でカウンセリングの方が『死後の世界は愛に包まれた温かい所かもしれない』と仰っていたのを読ませて頂いたのですが、だからといって申し訳ありませんが死への恐怖は消える訳ではありません
それに2012年は人類滅亡の年と言われています。政府とかは何か対策を考えているのかと不安で仕方ありません。確かにそんな現実味のない事柄に対してはまともに考えないとは思います。しかし今はTVの番組でその特集とかやってるしそれについての本も発売されています
だからこれは本当かもしれないと思ってしまいます。信じたくはないですが
本当に怖くて怖くてどうしようもありません
鬱な上に家族との仲も良くありません
こんな悩みを言えませんし相談出来ません
家が居心地いい場所ではなくなってしまいました
鬱感が心に残って、通常の心の状態が分からなくなってしまいました
長文になってしまい大変申し訳ありません。アドバイスを宜しくお願い致します
カウンセラー
成井裕美
桜さん、はじめまして。
勇気を出してのご相談、ありがとうございます。
担当させていただきます、成井です。

「死」は、私達人間にとってとても大きいテーマですね。
メメント・モリという思想が古代ローマの時代からあったとされるくらい、永遠
のテーマでもあるのかもしれません。

「死」と聞くと私達はそこに何もない「無」の世界をイメージしたり、そこで人
生が「終わってしまう」というその先に何も続かない状態をイメージして怖くなっ
てしまったり、虚しくなってしまったりしますが、本当はもっともっと小さいサ
イクルで見てみれば私達には小さな「死」と「生」が同居しているのです。
そしてそれこそが私達を”成長”させたり、”喜び”や”生き生きさ”を与えて
くれます。

例えば、私達は今鏡に映っている自分自身の姿を「これが自分だ」と思っていま
す。
しかしこれをちょっと視点を変えてみましょう。
実は私達は何億とも言われる細胞で構成されています。
その細胞1つ1つに命があり、その命が連携しているからこそ、今私達が「これ
が自分だ」と思えるようなカラダが形作られているのです。
髪の毛や爪の先に至るまで、私達は命の塊と言えるかもしれません。
そして私達の細胞や日々新しく生まれ変わっています。
髪の毛も、骨さえも、私達が生まれてからこの先全く生まれ変わっていないもの
は無いのです。
歯でさえも乳歯から永久歯に生え変わりますしね。
その歯も虫歯になったら終わりではなく、再石灰化されて修復する力を私達は持っ
ています。

実は昨日の自分と今日の自分では新しく生まれ変わっている!と言えるのですが、
私達普段頭で「昨日と今日は繋がっている」と意識していることが多いので、そ
のことをあまり実感していないだけなのです。

もしかしたら「そんなのただの気休めだよ!」と思われるかもしれませんが、
「生」と「死」と言う部分に本当に焦点を当てるのであれば、今お話したことは
事実であり、真実なのです。
そしてその「生」から「死」までの間に求めらていることは、ただ
・ベストを尽くす!
・全うする!
という事なのかもしれません。
それは今日も私達の体の細胞の1つ1つが、ただ一生懸命それに取組んでいる様
に、です。

「死」に対して恐怖を感じたり、時には「死」の誘惑に駆られたりする事が私達
にはあります。
しかしそこで求められているものは、本当は「死」のほうではなく”新しい自分
に生まれ変わる”という事の方なのです。
蝶は卵で生まれ、青虫として成長してから蝶の形になるまでに「さなぎ」の時代
を過ごします。
殻に覆われて一見外からそのさなぎの姿を見ると何も変化がなく「停まっている」
=「死んでいる」ようにも見えます。
しかしそこで終わりな訳ではないのです。
その「死」とも思える時代の中で着々と準備を進めるからこそ、青虫の時代とは
違う全く新しい姿で大空を羽ばたくのです。
その時には青虫の時代にしていた事は全く変ってしまいます。
青虫の時代は葉っぱをいるけれども、蝶になると花の蜜を吸います。
青虫の時代は腹ばいで進むけれども、蝶になると羽を使います。

その全く新しい自分になる為に必要なキーワードが「死」なのです。

桜さんにとって、今感じている「死」への恐怖をすこし掘り下げて向き合ってみ
ると、そこには「死」ではなく、新しい桜さんへ「生まれ変わる」為のエッセン
スがたくさん詰まっているのではないでしょうか?
私達でよければ、一緒にそれを探してみましょう!
いつでもお待ちしています。

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、対人関係、自己啓発、ヴィジョン、ビジネス心理を得意とし、”少しでも楽に・簡単に・シンプルに”をモットーに、分かりやすい心理分析と日常的に無理なく取り組める提案を行っている。 その人本来の輝きや、問題の先にあるヴィジョン(幸せな未来や才能)を引き出すカウンセリングが好評である。