視線恐怖

相談者名
アンエニグマ
仕事中の自分の視線が気になってしまうのです。デスクに座ってパソコンに向かっていると、視野に入ってくる上司や先輩の存在がどうしても気になってしまって、視野の片隅で見てしまっているようです。一度も指摘をされたことはないのですが、その人達の自分への対応を見ると、そう思えてなりません。仕事には集中できないし、上司や先輩には申し訳ないし、とても辛いです。落ち着きません。接客をする時も丁寧に対応しているつもりでも、相手が自分をどう評価することを気にしすぎてしまって、目や表情が怖いのかどうか(あまりよくわかりませんが)相手はあまり良い顔をしません。「どうしてそういう対応なの?」と言いたげな顔をされてしまうのです。自分としては丁寧に笑顔で対応するようにしているのですが、あまり評価されていないようです。普段の笑顔はとても誉められます。それなのになにが悪いのか分かりません。さっきはタバコを買いに近所へ出かけましたが、その時は自分の歩き方が気になってしまって辛かったです。以前、駅構内を歩いていると「なに?あのぎこちない歩き方?」と言われたこともありました。歩き方、服装、自分の目や表情などなど・・・を気にして本当は外に出るのはとても辛いです。自分を見る人や自分を評価する人などが許せないという気持ちもあると思います。自分の悩みなどを誰も理解してくれない怒りも多少あると思います。この悩みはもう中学時代から10年以上悩んでいます。今26歳ですが、周りを気にせず突っ走りたい時期に、思い通りに動けないのはとても辛いです。それでも死にたいと思わないで、直したい!と思う所がせめてもの救いだと思っています。私はこれからどう動いていったらよいのでしょうか?これから社会で生きていく上で「人を睨んでしまう」という悪いクセは、人間関係で大きな障害になってしまうと思います。だから治したいのです。
カウンセラー
小川のりこ
はじめまして。小川のりこと申します。よろしくお願いいたします。
視野に入る人の存在が気になって落ち着かなくてつらい状況なんですね。私は昔対人恐怖症でした。
そのときに人が自分をどうみてるか気になって気になって相手がどう自分を評価してるか、そればかり
考えていた時期があります。仕事が出来ないほどになると本当に毎日つらいと思います。

#その人達の自分への対応を見ると、そう思えてなりません。
どんな対応のときにどう思ってしまうのでしょうか。一度も指摘をされたことないのに、どう思ってしまう
のでしょう。視線恐怖は感じている感情の中に「恐れ」というものが大きくあると思います。
この人から感じる視線に「恐れ」を感じるとき、人からどうみられているかを「怖く感じる」ことって
あるんじゃないでしょうか。そういう経験があるとしたらいつごろなんでしょうね。

#自分としては丁寧に笑顔で対応するようにしているのですが、あまり評価されていないようです。
自分で丁寧に対応するようにしているのだとしたら、本当に注意して、気をつけて行動されていると
私も思います。だけどそれが評価されていないと感じるならば、悲しいことですよね。
こんなに頑張ってるのに! って、そう怒りを感じることもあるかもしれません。

#普段の笑顔はとても誉められます。それなのになにが悪いのか分かりません。
だけど笑顔を誉められるということは、その笑顔は本当に素直で素敵なものと見てる方も多く
おられるということですよね。一緒に考えていきましょうね。

#歩き方、服装、自分の目や表情などなど・・・を気にして本当は外に出るのはとても辛いです。
#自分を見る人や自分を評価する人などが許せないという気持ちもあると思います。
つらいでしょうね。外に出るたびに神経がぴりぴりしてしまったり、緊張感で体中がへとへとに
なることもあると思います。人を評価する人に対して許せない気持ち。どんな人でも評価されて
ると感じると、嫌な気持ちになりますよね。
本当に外出するたびに苦しかったと思います。

では・・・。人の評価を気にするとき、こころってどんな働きをしているでしょう。
私がそんな気持ちで苦しかったとき、こう考えていました。
「あの人は私を悪く言ってるに違いないよ」「あの人は私を嫌いだと思う」
「あの人は私を馬鹿だと思ってるだろな」「あの人は私をブスだと思ってるだろう」
自分が先にこんなふうに相手の評価をしちゃってるんですよね。
だから感じられないんです。自分はよく見られてる。好かれてると・・・。
だけどそれって、自分が自分を受け入れていないときでもあると思います。
「だって、私は私が嫌いだから」「だって私は私を悪く思ってるし・・・」
「だって、私は馬鹿だから」「だって私はブスだもん」
私の場合はこれでした。これは私たちのこころの中にある「自己嫌悪」。

だから相手もそう思っているんだろうって勝手に評価しちゃうんです。
それは心の中で、
「あんた馬鹿だと思ってるでしょ!」「あんたブスって思ってるんでしょ!」
叫んでるのと同じ。そんなとき私はそんな表情で相手を見ちゃってたんですよね。
警戒心いっぱいで、びくびくしてて。時には睨み付けたりなんかしてたかもしれません。
その状態で人を見ると、当然相手はいい感じはしないと思います。

もし・・・アンエニグマさんにもそんな感じだと思うことがあったとしたら、じゃあそういう行動
をとった方が悪かったのでしょうか?
いえいえ、私はそんなふうには一切思いません。だって、もしアンエニグマさんが私と同じような
感覚があったとしたら、あなたに「そう思わざるを得ない理由」が、なんらかの原因がどこかで
あったからだと思うんですよね。どこかで受けた「傷」がアンエニグマさんのこころに未だに強く残っていて、
その体験がところどころで出てくるからではないでしょうか。
なら、その過去の傷ってなんなんでしょうね。それが分かったら今感じてることって今起こってること
ではなく、過去のものだということが理解できます。理解できただけでも随分変わってくると思いますよ。

10年以上悩んできたんですよね。ずっとずっとなんとかしたいと今まで本当に一生懸命だったのでは
ないでしょうか。そしてもしかしたらずっと一人で頑張ってきた感覚もあるかもしれません。
だけどここにメールを下さったということは、どこかに自分が求める答えのような、楽な方法があるかも
しれないと、あなたは長い間あきらめることなく続けてきたのだと思います。
それってすごく強い決心と勇気があるからこそ出来ることだと思います。
最後に
#これから社会で生きていく上で「人を睨んでしまう」という悪いクセは・・
と書かれていますね。私はこれがあなたの「悪いクセ」だとは全く思いませんよ。
先ほど上でも書きましたように、そうせざるを得ない理由があっただけで、
これはあなたが社会で生きていくうえで、「人をついにらんでみてしまう」。そうすることで
一生懸命「人の評価」という恐れと戦ってきただけだと思います。
その恐れがなくなると、自然と消えていくものだと私は思います。
その決心。その強い気持ちがあれば大丈夫です。
私は文章があまり得意ではありませんので、この書き方で少しは伝わったでしょうか。
私が昔、何年かかってもなかなかこえられなかった対人恐怖による人の視線や評価の怖さと今、
アンエニグマさんは戦っているんですね。こころから応援いたします。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

アルコール依存症の父からの虐待経験、学生時代のいじめから、恋愛依存、不倫や風俗を経て、自分を抑え付けるような結婚生活後、8年で離婚。その後自分に向き合い、今は穏やかに生きる。 過去のあらゆる経験をもとにして、恋愛関係、家族関係を得意とし、お客様と共に成長するスタイルを取る。