夫婦関係の相談です

相談者名
ひでこ
はじめて相談させていただきます。
5月に娘が生まれとても幸せですが、私は孤独を感じています。子供はとても可愛く、子育ても楽しいです。孤独なのは、私が旦那に不満があるからです。
旦那は仕事が忙しく平日はほぼ家にいません。家に帰ってきても仕事のことばかり考えていて、彼が話す内容は仕事のことばかり。私が話しかけても上の空、もしくは適当な返答で悲しくなります。さらに、話した内容を後日忘れていることが多く、聞いていないと言われることが度々あります。
そしていつの間にか、冷たくされたり話を忘れられるこの状態が怖くなり、話しかけなくなってきました。今ではほとんど会話がありません。元々話すのが好きな私なのでこの状態が苦痛です。
私は旦那とは職場結婚で、仕事の忙しさや状況もある程度理解できます。ただ、理解できるが故にもう少し私のことも考えられるのでは?と思ってしまいます。
まるで旦那には私は家政婦としてしか存在していないように感じられ悲しいです。
私のことをもう少し考えて欲しい。
時々やさしいこともありますが、基本的には自分が遊びに行きたかったりするときです。しかもそれは物を買ってくれるというようなやさしさで、少し優しさの考え方が違うようです。私はただ話をきいてもらえればそれでよいのですが。
ただ、旦那は娘のことはとても可愛がっていて、育児には協力的でその点感謝しています。
何度か旦那の態度について私の希望を話しましたが、その都度「俺の指摘ばかりするけど自分はどうなんだ」という回答で、前進することはありませんでした。
悩んだ挙句、先日これらの気持ちを旦那に話しました。
旦那は「気付かなかった、申し訳ない」と言ってくれましたが、状況が変わったわけではありません。
旦那には理想の奥さん像があるようです。旦那を支える謙虚な妻です。だから私を放置しても平気なのでは・・・
お互いこの性格で生きてきたので変わるのは非常に難しいと思いますし、旦那にそれを求めては申し訳ないとも思います。
旦那は、会話がない現状でも平気みたいです。
でも私は、このままでは寂しいです。スキンシップもとれません。
以上のような状況なのですが、この状況からなんとか夫婦関係をよくしたいと思い相談させていただきました。
よろしくお願いいたします。
カウンセラー
中原謙一
ひでこさん、始めまして
私は中原謙一と申します。
よろしくお願いいたします。

さて、読ませていただいて、私が感じたことなのですが、ひでこさんは「孤独なのは、私が旦那に不満があるから」とおっしゃっていますが、果たして本当にそうなのでしょうか?

日本のことわざに、「風が吹けば桶屋が儲かる」という言葉があります。
これはどのような意味かご存知でしょうか?

私が知っている限りでは、次のようなものだそうです。
風が吹く

目にほこりが入り、目が見えなくなる人が増える

琵琶法師が増えるため三味線の需要が増える

三味線を作るために猫を捕まえる

猫がいなくなってねずみが増える

ねずみが桶をかじる

桶が売れる

つまり、単純に「夫に不満があるから」孤独なのか、それとも夫に不満がなくなれば孤独感はなくなるのか、不満のあるなしにかかわらず、孤独感が存在するのか、まあこのあたりがはっきりしてないのに、断言してはいけないのではないか、と私は感じます。

そして、もうひとつ気になることがあります。

ひでこさんがこのように孤独を感じて不満をもったとき、お子さんはひでこさんの様子をどのように見ているのでしょう?

生まれたばかりの赤ん坊だからといって子どもをなめてかかってはいけません。
子どもは、親をよく観察しています。
そして、少しでも親の愛を求めようと、全力で親を理解しようとします。
それはひでこさんのお子さんであっても例外ではないでしょう。

そうしたら、ひでこさんが孤独と不満を感じていた場合、その様子をお子さんはどのようにと見ているでしょうね。

始めは良くわからないかもしれません。
そのうち、理解したいからあることを始めるでしょう。
それは、親をそっくりコピーしようとするでしょう。

たとえば、ひでこさんが大阪弁をしゃべっていたとします。
その状態で、お子さんは名古屋弁を覚えるでしょうか?
間違いなく大阪弁ですよね。

これは、親の様子を子どもが観察し、まねをしていくことで親と同じ方言を身につけていくわけです。
実際には方言や言葉遣いだけではなく、癖やものの見方、考え方までコピーしていくわけです。

もちろんですが、ひでこさんも同じように、親を観察して、コピーした可能性は高いでしょう。

だとしたら、こう考えてみてください。

ひでこさんが生まれたばかりの頃、ひでこさんのお母様がもし、今のひでこさんと同じように孤独や不満を感じていたとしたら、どうでしょう?

今ひでこさんがこの感情になってしまうことは、親子2代にわたって続いている感情ということになります。

お母様も、ひでこさんが生まれたばかりの頃は、すごく孤独を感じていたかもしれませんし、お父様に対して不満を持っていたかもしれません。
それ以外の感情も、もしかしたらもっておいでだったかもしれませんね。

ここで私からの質問です。
この親子2代にわたる感情を親子3代にしたいでしょうか?

したくなければ、方法があります。
それは、「孤独」から「不満」に至るまでの間にどのようなものがあるか、それを探し出して、正しく理解することが必要だと感じられます。

おそらくですが、ひでこさんが想像している以上に、この「孤独」から「不満」の間にはいろんな要素がある感じがします。

それらを一つ一つ丁寧に紐解いていくことで、ひでこさんの問題も解消し、家族関係もより幸せになるでしょうから、多少のリスクはあってもリターンは大きいといえるでしょう。

ひでこさんの課題は、自分が母親の位置に立つことで、自分の母親がどのようにひでこさんを育ててきたかを、学ぶことかもしれません。

そして、自分がどれだけ愛されていたのか、その愛がいかに自分のほしかった愛と違っていたのか、それでも親なりの愛情を注ぎ続けてくれたこと、それらを理解し、お子さまにひでこさんなりの愛を与えていくことが、ひでこさんの課題ではないか、と私は感じます。

人のせいにしてはいけません。
自分ひとりの責任でもありません。

自分の向き合い、逃げないこと。

結果として、ご主人との関係をよりよくしていくためには、この作業からら避けて通ることはできません。

ご主人と向き合ったときは、もっとしていただくことがたくさんありますからね。

結婚生活というのは、まったく考え方も環境も違う、赤の他人が一緒に暮らしていく作業です。
自分の思い通りになることなんてほとんどありません。

だからこそ、コミュニケーションに手を抜いてはいけないし、相手を理解する努力もおしんではいけないわけです。

そして、この作業は結婚生活が解消されるまで続きます。

覚悟して、ご自分と向き合ってくださいね。
ご自分と向き合えた分だけ、ご主人が向き合ってくれますからね。

もちろんやり直すこともできるわけですから、まずはひでこさんが今できると思うことから始めてみてください。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

まだまだ長い結婚生活のほんのスタートです。
焦らずに行きましょうね。

ありがとうございました。

中原謙一

この記事を書いたカウンセラー

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