孤独について

相談者名
kou
始めまして。kouと申します。33歳です。
この年齢でも集団の中で孤立することに不安感を抱いていて、
何とかならないものかと思って相談してみました。

不安を抱いた最初の場面で思い出すのは幼稚園の頃です。
周囲を見渡すとみなしゃべっているように見えました。

自分だけが誰ともしゃべっていない。自分だけが友達がいない。
このように考えてそれ以来集団の中で孤立することを
不安に思うようになりました。

集団の中に入って一時的にでもしゃべり相手が
いない時間があると不安を覚えるようになりました。

ただ集団の中で他にも孤独な人がいると、
自分だけが孤独じゃないんだと思って安心します。

自分だけが孤独だと思うと不安で、
自分だけが孤独じゃないと思うとちょっと安心という感じです。

お手数ですがよろしくお願いします。

カウンセラー
高井さゆ
kouさん、初めまして。今回、回答を担当させて頂きます、高井さゆと申します。
どうぞ宜しくお願いいたします。

ご相談を拝見させて頂いて、これは全く私の想像なのですが、きっとkouさんは周りの人たちから見たら、今回ご相談に書いてくださったような孤独感を感じているようには見えないような、明るい・快活な人、というイメージを持たれていらっしゃるのではないかな、と感じました。
これまでずっと、孤独感を抱え、孤独について想いを馳せてきたkouさんだからこそ、周りにそれを感じさせないような、むしろ周りを楽しませたり、笑わせたりしているような、そんな方なのかな、と感じています。

kouさんが集団の中にいたらみんなと笑い合っているような、集団の中にいても不安を感じず集団そのものを楽しめるような、集団の中に自分のポジションを見出せるような、そんなお手伝いができましたら幸いです。宜しくお願いいたします。

幼稚園のころから現在まで約30年もの間、孤立することに不安感を抱いてらっしゃったのですね。
これまでkouさんは、周りを見渡しながら、時に一人でいることがもどかしく、時には何とか集団に溶け込もうと焦ったり、そうして集団の中にいるとき、とてもじゃないけれど安心感を感じられる情態じゃなかったのではないでしょうか。もしくは、あまりにも不安感が強くなったときは、感情を切って、何も感じない、というようなこともあったのかもしれません。でも、感情を切ったからといって、感情を感じなくなったわけではありません(※)から、やはりふとしたときにしんどさや悲しみを感じられていたのではないかな、と私は感じました。

※感情を切ると、意識上では感情を感じていないかのように感じますが、無意識ではその切った感情を感じ続けているのです。もちろん“無意識”ですから、私たちは意識上でそれを把握することはできないのですが、私たちが意識していないところで、私たちは自分が切った感情を感じ続けているのです。

まず最初にお伝えしたいことがございます。
kouさんがお持ちの孤独感、意外と人間みんなが感じやすい感覚なのです、ということです。

私たちは集団の中にいるとき、自分だけが孤立しないようにあの人に話しに行こう、とか、独りになるのは嫌だからあの集まりのそばにとりあえず行ってみよう、とか、自分が孤独を感じないように動く側面を持っています。

kouさんは、“この年齢でも”とお書きになられていたので、もしかしたら、人間30歳も超えれば、集団の中で孤立することに不安なんて感じないものだろうとか、普通30歳にもなれば、こんなことで悩む人はいないんじゃないかとか、心のどこかで感じられているのかな、と私は感じたので、意外とみんな持っている感覚ですよ、どんな年齢であっても感じる可能性がある内容ですよ、ということをお伝えしたいと思いました。

また、kouさんは以下のように書いてくださいました。

>周囲を見渡すとみなしゃべっているように見えました。

言葉を変えますと、「自分は見ているけれど、自分は見られていない」、こんな表現にもなるかと存じます。
こちらをお読み頂いて、思い当たる方はいらっしゃいますでしょうか。
kouさんはその人のことを見ているけれど、その人はkouさんを見ていない、そんな図式が成り立つ方です。

たとえば、ご両親。当たり前ですがkouさんは子どもですから、特に小さいとき程、ずっと目でご両親を追っていたと思います。ところが、ご両親が共働きで、とか、その他の事情があっていそがしかったりすると、自分が両親を見ている程、ご両親は自分を見ていない、と感じやすかったのかもしれません。

ご家族、とくにご両親との関係は、人間関係の基礎となります。
ご両親との関係の中で、お父さんからもお母さんからも見られてなかったような気がする、とか、家族でいても独りを感じていた、とか、そういった経験があるとそこから、“自分はここにいていいのだろうか”という感覚すら生まれることもあります。たとえばkouさんが感じた、“一時的にでもしゃべり相手がいない時間があると不安”という感覚は、もしかしたらここから派生した感覚なのかもしれません。

そして最後に、kouさんが書いてくださった“何とかならないものか”という想いに応えさせて頂きます。

>集団の中で他にも孤独な人がいると、自分だけが孤独じゃないんだと思って安心します。

ここからわかることがございます。
それは、kouさんには、『(集団の中で)孤独を感じている人を見つけ出す才能』がある、ということです。

孤立することへの不安を抱いていたkouさんだからこそ、孤独に関して向き合い続けたkouさんだからこそ、この才能をお持ちになられたのだと思います。
そして、“あの人、孤独な人だ”とkouさんが感じる人がいたら、ぜひkouさんから近づいていってあげてほしいのです。孤独な人にどんな風に近づいたらベストか、kouさんはその距離感や近づき方など、既にご存知だと思います。kouさんの思うやり方で、近づいて、話しかけてあげてみてくださいね。

すると、kouさんの中にいる、『孤独を感じている自分』がいっしょに癒されていきます。自分が欲しいもの(ここでは、集団の中で孤独にならないことや、安心感を感じること)を周りに与えていくことで、いっしょに問題を癒し、抜けていくことができるからです。ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。

今回、いくつかの視点から回答を書かせて頂きましたが、どれかひとつでも、一部分でもkouさんのお役に立てましたら幸いです。この度はご相談いただき、本当にありがとうございました。

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