地雷を踏みやすい夫

相談者名
ぽこ
30代夫婦2人暮らしです。
夫の言動、性格で問題を感じています。
夫は、仕事や日常生活でうまくいかないことがあると、落ち込んだり反省する前にまず相手や対象の物に対して怒りキレます。「やっちゃった~」くらいで済むレベルの時も「なんだよふざけんなよ」とぼそぼそ言っています。怒鳴ることはないですが、理論的にというか屁理屈で、自分は悪くないとなるように、何かしら文句を言います。
仕事でも最初は「みんなのためなら」と身を削って参加する良い人なのに、自分への評価が不足だと「こんなにやったのに。金を請求する」などと言い出します。私の両親にもひどい態度をしたこともありあs
基本は楽しい善人で、褒められるのが好きなので、私もよく褒めます。子どもみ相手みたいに褒めます。そのやりとりは楽しいです。
ただ以前、私に大きな嘘をついていた事件発覚以来、基本の信頼も揺らいでいます。その上、この人は保身のカタマリなのかなと感じて、ついにどうやって信頼&応援して良いかが分からなくなってしまいました。
カウンセラー
滝尾恵美子
ぽこさん、はじめまして。
担当させていただく滝尾恵美子と申します。よろしくお願いします。

相手や対象の物に対して怒りキレてしまうご主人のことでお悩みなのですね。
ぽこさんから見るとご主人は、なぜ自分を省みようとしないのだろう?
なぜ周りばかり責めるのだろう?と不思議に思えるかもしれませんね。

じつは、ご主人のようなタイプの人というのは、とても罪悪感が強い人なのです。
一見そうは見えませんが、彼が一番罪悪感を持ち、責めているのは自分自身です。
自分自身への罪悪感が強い人というのは、
「自分の正しさを証明しないと周りから攻撃される」という怖れを強く持っている場合があります。
ご主人もおそらくそんなタイプなのでしょう。
もしかすると昔から、「お前のせいだ」と責められることが多かったのかもしれません。

そして、ご主人がなぜ周りに怒りの矢を向けてしまうのか。
それは自分自身を責めている状態があまりに苦しいので、無意識に心の防衛が働くためです。
自分の心がバラバラになってしまわないために、自分でなく周りを責めるようになるのです。
けれどもそれは、責める対象が自分⇒周りに変わっただけで、結局自分をひどく責めていることに変わりはありません。
ですので、ご主人は周りを責めている時、おそらく無意識ではこう思っているのですよ。
「一番悪いのは自分だ。でも絶対にそれを知られるわけにはいかない。
だってみんな自分を攻撃するだろうし、絶対に許してくれないだろうから。」
じつはとても周りを怖れているのです。

自分への評価が不足だと怒りだすというのも、ご主人の罪悪感から来ています。
ご主人は自分が楽しくやれる範囲を超えて犠牲してしまっているのだと思います。
罪悪感の強い人というのは、ありのままの自分では許されないという思いから、ついつい自分のキャパシティを超えて犠牲的に頑張ってしまう場合があるのですよね。
けれども犠牲は報われないとハートブレイクを引き起こします。犠牲している時は心に喜びがないので、評価を得ることが目的になってしまうからです。

以上がご主人の心のメカニズムです。。
どうですか。少しご主人への見方が変わるような気がしませんか?

もしぽこさんが今後、ご主人を信頼し応援していく道を選ばれるとしたら。
まずは、ご主人は怖れているのだと見方を変えることが大切です。
もしかしたらご主人が大きな嘘をついていたのも、自分は許されるはずはないという怖れから追い詰められて嘘をついてしまったのかもしれません。
嘘はもちろん良くないですけれど、怖れがあってそうせざるをえなかったのかもしれません。

こうやってご主人の心理を理解すること。
理解することによってご主人への見方を変えること。
このステップがお二人の新しいつながりが作る鍵になりますね。

ぽこさんが、ご主人を褒めるやりとりが楽しいと思えているのはとても素晴らしいですよね。
ご主人のことを「基本は楽しい善人」と思っていらっしゃるのも素敵です。
罪悪感の強いご主人にとって、自分の良さをわかってくれ、やりとりを楽しんでくれるぽこさんとの時間はきっと大きな安らぎでしょう。

ただ、今のぽこさんにとってご主人を全面的に信頼し応援することは、ちょっとしんどいかもしれませんよね。詳細はわかりませんが、ご主人への信頼が揺らいだということは、ぽこさんにとって相当ショックな事件が起きたのだろうと思います。
ですから、今は無理しないでくださいね。ぽこさんの心をケアすることも大切です。
心のケアはカウンセリングでもさせていただいていますから、正直な思いをたくさん吐き出してくださいね。言葉にして吐き出すほど心は回復していきますよ。

心が回復してから、少しずつご主人への見方を変えていけばいいと思います。
お二人の新しい絆を応援していますね。
ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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