既婚者の恋愛依存症

相談者名
すてぞう
はじめまして、すてぞうと申します。
誰にも相談できないことなのでよろしくお願いします。
自分は既婚者ですが、あるきっかけで同僚の女性とお互いが好きだと言える仲になりました。
何度か食事をしたり、お互いの相談をしたりしていましたが、彼女は不倫は絶対にダメだということで体の関係はありませんでした。
彼女は、気軽な付き合いがしたかったらしく自分の想いが重たかったため、もう会わないし連絡もしないと言われました。
既婚者だから諦めなければと思いますが、毎日顔会わすため吹っ切れずにいます。
そして、毎日不安感と喪失感に悩まされています。
一人の時どうしようもなくなり彼女に嘘の相談事で電話したり、メールしたりしてしまいわざと嫌われるようなことをしてしまいます。
よく考えたら自分は昔からいつもこんな調子で恋愛を終わらせてきました。
今の妻は当時の彼女にフラれた時に一番近くにいた女性で、好きになって結婚したわけではないんです。正直後悔はしましたが、妻はすごく尽くしてくれるのでこのままでいいかと思ってた時に同僚の彼女が現れたのです。
こんな気持ちでは妻にも悪いし、毎日が辛いです。
そして自分は二年前に仕事のことで抑うつ状態と診断され病院にかかったことがありますが今は行ってません。
彼女に執着しすぎだと自分でもわかっています。
これは恋愛依存症なのかと思い相談させていただきました。
カウンセラー
今井美緒子
すてぞうさん、はじめまして。
ご相談ありがとうございます。
今回担当させていただきます今井美緒子と申します。
よろしくお願いいたします。

好きな人とうまくいかなくなってしまうのは、とても悲しいことだと思います。
まして同じ職場で毎日顔を会わせるとなると、なかなか気持ちを切り替えること
も難しいのではないでしょうか。
ご結婚されているとのことで、奥さまに対しても申し訳ない気持ちが出て来て、
とても辛いと思います。
一人で悩みを抱えている苦しさが、ご相談の文章からも伝わってきました。

すてぞうさんのように、好きな人を深く愛せることはとても素敵なことだと思い
ます。
でも、好きな人を思うあまりに、執着しすぎてしまったり、生活に支障が出てし
まうのでは、せっかく好きになった気持ちが逆に辛いものになってしまいますね。
それは、すてぞうさんが本当に望んでいることではないと思います。

すてぞうさんが少しでも楽になれるように、お手伝いさせていただけたらと
思います。

大好きな人にフラレてしまうと、大きな喪失感や自信をなくしてしまったり、自
分ではどうしようもない感情を感じることも少なくありません。
奥さまに対する罪悪感を感じながらの恋愛だったことで、心から楽しめなかった
部分もあったのではないでしょうか。

すてぞうさんは、いつも同じようなパターンで恋愛が終わってしまうと話してく
ださっていますが、つい恋愛に依存的になってしまう心理の裏には、無価値観や
自信のなさが隠されています。

大人になると、社会的にも人間的にも『自立』を求められますので、反対の立場
である『依存』はとても嫌な感情を感じさせられます。
寂しさや不安、惨めな気持ち、無価値観、自己嫌悪…。
そこからくる自分に対する自信のなさから、執着する感情が生まれてきます。

自分に自信がなかったとしたら、好きな人とおつきあいをしていたとしても、自
分が愛されているということに自信を持つことができません。
そうなると、『この人がいなくなったらどうしよう』という不安感から、好きな
人の顔色をうかがってしまったり、嫌われないように振るまおうとします。

その気持ちが強くなってくると、生活の中心が自分ではなく『好きな人』になっ
ていきます。
せっかく大好きな人と一緒にいても、常に不安な気持ちがつきまとって、相手に
対して依存的な恋愛になってしまうのです。

ではなぜ、自信のなさや不安な気持ちが出てくるのかという原因をたどっていく
と、両親との関係にたどりつくことが多くあります。

心理学では、私たちの人間関係のルーツとなっているのが、両親との関係と言わ
れています。

例えば、厳しく育てられてあまり褒めてもらえなかったり、両親と心理的に距離
を感じているなどで、両親から愛されている感覚が感じられなくて自分に自信が
持てなくなる場合があります。
ここで両親に愛されるために、認めてもらうために頑張って、いつも親の顔色を
うかがうことをしていくうちに、いつのまにか恋愛でも好きな人の顔色をうかがっ
てしまう、というパターンが生まれます。

顔色をうかがっているうちは、『自分からどう愛していこうか?』という与える
気持ちからではなく『どうすれば嫌われないですむか?』という気持ちで接して
いますので、相手が自分の気持ちに応えてくれても、愛されていると感じるより
も『よかった、嫌われずにすんだ』と感じるので、なかなか愛情を受け取ること
ができません。

頑張っても頑張っても愛情を受け取ることができないので、もっともっと愛情が
ほしくなり、依存的になってしまうのです。

ここから抜け出すには、自分に自信を取り戻すことと、愛情を受け取ることが必
要なのかもしれませんね。

まずは、今すてぞうさんの中にある不安や喪失感、罪悪感などのネガティブな感
情を、溜めずに外に出してあげて、心に余裕を作ってあげることが大切です。
これは一人では難しいと思いますので、カウンセリングなどを使ってやってみて
くださいね。

ネガティブなものを昇華して心に余裕ができたところに、愛情を受け取っていれ
てあげられるといいですね。
それは、周囲の人たちからの優しさだったり、身近にいる奥さまからの気遣いだっ
たり。
その気持ちに感謝をすることで、愛情を受け取ることができます。

愛されていると感じられる度合いだけ、安心感と愛されている自信が出てきます
ので、不安な気持ちも少しずつ溶かしていけるのではないでしょうか。

すてぞうさんは、今まで好きになった人たちのために、いろんなことを頑張って
こられたと思います。
今の状況はとても苦しくて辛いかもしれませんが、そんなすてぞうさんを支えて
くれたり、見守ってくれている人たちの存在を、少しでも感じて欲しいなって思
います。

この回答が、お役に立てれば幸いです。
ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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