彼の二股を思い出して苦しい

相談者名
sr
相談に乗って頂けたらとても助かります。悩みは彼との事です。バツ1で子供一人の私とバツ2子供一人の彼とは2011年夏で知り合い、メッセージで仲良くなり、会って告白されたのですが、その勢いで進むのが怖くなり、暫く考えさせてと言い、彼も待ってると言い約2ヶ月後付き合う事になりました。その日何気なく彼のSNSの日記を見ると、彼が私が告白を保留している間に他の人と付き合い結婚まで考えていた事を知り怒りでその日は眠れませんでした。彼には怒りをぶつけ直接謝られ、私は変な意地から別れず彼もずっと償うと言いその女性とは別れました。それからも問題は多く彼は独占欲が強く、私の異性との連絡や交流を制限しようとしたり、何もないのに疑われたりと窮屈な思いをしました。彼は時々怒ると私に「何で離婚したかわかるわ!」「最低の勘違い女!」等ひどい事を言います。何度も喧嘩や言い合いをし別れたりもしました。その度に良い所ばかり思い出し辛く寂しくなってしまうのです。別れる度、後悔しまたお互いに戻り今に至ります。今は束縛や暴言も驚くほどなくなり本当に私だけを大切にしてくれています。しかし、ふと二股の事を思い出し怒りが甦ったり、そしてその女性と彼は家がとても近く、もし私が彼の家に遊びに行った時に鉢合わせたら嫌だなあ、また二股を思い出すんだろうな、等どうしようもない事ばかり考えてしまいます。彼は私の辛い思いを、俺がした事だし消せないし受け止めると聞いたり謝ってくれます。自分の過ちから目を背けたいだろうに何度も聞いてくれ真剣さを感じます。彼は十分に反省もし、私の気持ちにも向き合ってくれ、これ以上何もしてもらえる事もないと思います。でも一生忘れられないしお互い苦しむなら一緒に居ない方がいいのではと考えたり、こんなややこしい人じゃなくても最初から二股も何もないもっと良い人が居るのではと思ったりもします。別れて戻った時は、もう昔の事にとらわれても仕方ない、今の彼はその時の彼ではないと思えるのですが、また時々そういった思いがちらつきます。彼の真剣な思いが伝わりますし、以前より信じてくれているのが分かります。私も彼を好きですし、始まりが二股や束縛などで苦しみましたが、今は二人の関係も落ち着いて来ています。このままうまくやっていけたらと思う反面、過去の事を思いだし苦しくなる事から逃れたいです。どうしたら良いのでしょうか?
カウンセラー
三島桃子
srさん、初めまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どうぞよろしく
お願いいたします。

お互いにお子さんがいて、日々の生活もあるでしょうから、トラブルがあるとつらい
ですよね。でも、今は彼が落ち着いてきて、束縛や暴言もなくなってきているとのこ
と。srさんが穏やかな気持ちでいられたら、彼とのおつきあいはそれなりにいい形に
なっていきそうですね。

私たち人間には、いろいろな思い込みがあります。多くの思い込みは、子どもの頃の
環境、親子関係、自分自身の性質などが重なる中で作られますが、思い込みというの
は「誤解」とも言えます。ただ、思い込んでいる限りは自分にとっては「真実」のよ
うに感じられます。

さて、私たちが持ちやすい思い込みの一つに、「穏やかな落ち着いた幸せを自分が得
られるわけがない」というものがあります。さらにその思い込みの下には、「自分は
幸せには縁がないようだ」とか、「自分には幸せになる価値はない」などという思い
込みが隠れています。

これは誤解なのですが、自分としては真実だと感じています。ですから自分が幸せに
なるとしたら、「自分が真実だと信じていたことが間違っていた」ということを認め
ることになります。人間は「自分が間違っていた」と認めることに非常に強い抵抗を
感じます。なぜでしょう?

理由のひとつは、単純に、自分が間違っていたのだと認めたくない、ということで
す。自分が正しいと思いたいのです。

もうひとつの理由は、自分がこうだと思っていたことが違うとしたら、自分の世界観
がひっくり返される感じがして、それが怖いのです。「私には幸せになる価値などな
い」という観念を土台にして作っている自分の世界観が、「私は幸せになる価値があ
る」ということを土台にするということになると、まるで上下が入れ替わるような衝
撃があるのです。

こういった感覚は無意識の領域のもので、表面的には自分でもよくわからないもので
すが、無意識に「怖い」と感じれば、避けようとする行動が表面的にも起こります。

つまり、「自分が幸せになる」→「あり得ない、自分の観念と違う、怖い」→「幸せ
にならないように問題を見つけ出し、トラブルの中に自ら入る」→「やっぱり自分は
幸せにはなれない、私の観念は正しい、つらいけどどこかしっくりくる」といったこ
とが起こるわけです。

srさんの気持ちの中ではこういったことが起こっているのではないかと思います。
(無意識領域のことになるので、ご自分ではピンとこないかもしれませんが。)

もしそうだとすると、根本的な解決策としては、「自分には幸せになる価値はない」
という観念がどうしてできあがったのかを理解し、自分の中の誤解を解くことが重要
になってきます。そのためには自分の子ども時代のことなどを振り返ることになりま
すが、この作業は一人では難しいので、カウンセリングなどの中で行う方が安心感が
持てるかと思います。

誤解が解けると、目の前にある幸せをすんなりと受け入れることができ、問題に目が
いかなくなります。問題というのは、自分が「問題だ」と認識するから問題なので
あって、「問題だ」と感じなくなれば、問題はなくなるのです。何だか禅問答のよう
ですが、実際のご相談の中でも、「問題だと思っていたのに、問題ではなかったん
だ、あれ?悩みがなくなっちゃった」ということは、割合よくあります。

ただし、問題だと感じている気持ちを抑圧して、問題を見ないふりをするのとは違い
ますので、注意が必要です。

srさんがおっしゃるように、どうしてもつらいなら別れるというのもひとつの道だと
思います。また、気持ちが揺れて決められないようでしたら、その間にご自分のこれ
までの道のりを振り返り、自分に起きてきた出来事を整理し、トラウマのようになっ
ている部分があれば傷を癒し、落ち着いた自分自身を実感できるようになることを目
指すのもひとつの方法ですね。

srさんの基本的な気持ちのコンディションが、今は混乱状態にあるように感じます。
それは彼のことで、というより、おそらくsrさんが育ってきた過程の中で、いろいろ
な事情が重なり生まれた混乱だと思います。

自分自身の気持ちが安定してくると、彼の過去のことをどうとらえるか、ということ
が今よりもすっきり考えられるでしょうし、「この人とやっていくのがいいのか、そ
れともお別れした方がいいのか」ということもはっきりと見えてくると思います。

参考になりましたら幸いです。ご相談ありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

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