性について

ご自分の性的欲求が異常なのではと
感じていらっしゃるとのこと。

確かにセクシャルな話題は、
他人と軽い「猥談」はすれど
もっと深く「自分のあり方」に触れるような話題は
よっぽど仲が良いか深くお付き合いしていないと
しづらいかなぁと思います。
だから、他人の性欲の状態なんかはわからないし、
比較するものがあまり見当たらないので
不安に感じるのも無理の無いことです。

まず、
誤解の無いようお伝えしておきたいことは、
「性欲が湧くのは普通」であることです。
しょうこさんが心身ともに健康であることの証です。
（ちなみに、人は極限状態に長く置かれると
一番に性欲がなくなるそうです。）

異性と関係を持ちたいと思うことは
何も恥ずかしいことではありません。
しょうこさんが「一人の大人の女性」であるだけなんですよ。

確かに感受性豊かな幼少期に、ご両親のセックスを見たのは
凄いショックだったと思います。
文化的な生活をしている私達にとって、
セックスは「秘め事」であり、
人間の生きる活動の中で、一番原始の活動に近いものです。
だから幼いしょうこさんにとって「見慣れた両親」が
「見慣れないもの＝恐ろしいもの」となり、そこから
「肉体的なふれあい」が「恐ろしいもの」に発展して
誤解してしまうのも仕方がないと思います。

また、この「性欲」に恥ずかしさや恐れを感じてしまうのは
昨今の社会的な風潮もありますし、
何より、女性は「セックス＝子供を身ごもる」と
直結しやすいからかなぁとも思います。

それよりも、私はしょうこさんの内側に
「私は恥ずかしいもの」という概念が
強くあるような印象を受けました。
恥ずかしいものだから、人を近づけてはならない。
恥ずかしいものだから、粗末に扱ってもいい。
とても自暴自棄で、孤独な感じです。

恋愛感情は、
人と人との距離がとても近くなる感情です。
これは肉体的にも心的にも、です。
恋愛をしてしまっては、他人との距離が近くなり、
恥ずかしい私がバレてしまいます。
だから私は恋愛をしない。
そんな決意をご相談の文章から感じました。

しかし、「嫌悪と憧れが同時にある」
ここにしょうこさんの葛藤が凝縮されているようです。

しょうこさんの心の奥底では、
恋愛をしたいと思っているようです。
ただ、この「恥ずかしい」という自己嫌悪が
「異常なのかも？」としょうこさんを悩ませて
行く手を阻んでいるようです。

自己嫌悪の問題は「恥ずかしい」という感情を扱うこともあり、
大変デリケートで丁寧にケアをしたい問題の1つです。
文章は大変鋭利な刃物ですが、
こういった柔らかな問題には手が届かない所もあります。
良かったら一度カウンセリングを利用してみてください。
私もお待ちしております。

しょうこさんの心のわだかまりが溶けて楽になれるよう、
心からお祈りしております。
最後までお読み下さり、ありがとうございます。