トラウマとの付き合い方

相談者名
そのこ
幼い頃、一人バスに乗っているときにちかんにあいました。
おしりを触られただけではありますが、とても気色悪く覚えています。
その気色悪さのため、両親にも誰にも話さずにきました。
男性は苦手です。恋愛対象に見られたくありませんでした。
可愛い服も、可愛い部活も、可愛いと思われるものは全て遠ざけました。
誰にも見つからない様に、透明になるように、そんな事を思いながら生きていました。
そんな私が恋をしました。もういい大人ですが初めての彼です。優しくて安心できる彼です。
私は、彼と性行為ができませんでした。何度も何度も、途中で恐怖で出来ませんでした。
私は、自分の下半身が怖いのです。そして、彼が下半身に触れ、私が下半身の存在に気が付いた瞬間、恐怖が爆発します。
あのときの、ちかんの恐怖を耐えていたときににています。
まわりの、何の疑問を抱かず家族を作っている夫婦に腹が立ちます。
なぜ私には許されないことが、みんなは許されるのだろう、
なぜみんなはあんなにも無防備に恋をし、性行為をし、愛を確認しあえているのだろう。
なぜ私はこんなところにしばりつけられているのだろう、と。
こちらのサイトを拝見して、あの時を思い出したり、涙を流してみたり、ちかんにたいし、怒りをぶつけた観たり、いろいろ試みました。
でもまだ、しこりのようなものがある気がしてなりません。
もう何年も悩み苦しんでいます。
息苦しさにおぼれている感覚です。
お願いです。助けてください。
カウンセラー
高井さゆ
そのこさん、はじめまして。
今回、回答を担当させて頂きます、高井さゆと申します。

まず一番最初にお伝えしたいことがあります。
よくぞ今回、ご相談くださいました。
とてもとても、勇気が要ったのではないかと思います。
痛みが伴うたくさんのことを書いてくださって、本当にありがとうございます。
そのこさんの勇気に応えられるよう、一生懸命回答させていただきます。
どうぞ宜しくお願いいたします。

幼い頃の経験、ご両親にも話さず、ひとりで抱えてこられたのですね。
とても苦しく、つらく、しんどかったのではないでしょうか。
誰にも見つからないように、透明になるようにと生きるのは、
とても大変なことです。すべてのエネルギーを自分の内側に向けて
生きるようなものなので、それが息苦しさにもつながり、とても
生きづらく、身体も心も、いつ悲鳴をあげてもおかしくない状態だった
と思います。

そんな過酷な状態の中で生きてきて、今の彼と出会えたこと、
本当に本当に良かったと、私は心から感じました。
傷ついているそのこさんを、丸ごとやさしさで包んでくれるような、
すばらしく素敵な彼なのでしょうね。
今回、そのこさんがご相談くださった背景にも、彼の存在が
大きいのではないかと思いました。というのも、そのこさんの
ご相談からは、「この悩み苦しみ、息苦しさから早く抜け出して、
彼といっしょに前に進みたい、彼ともっとしあわせになりたい」という
気持ちが溢れているように、私には感じられたからです。

だからこそ、彼との性行為に関しても、恐怖が何度爆発しても、
それでも尚、何度もトライされているのだと私は思います。
そのこさんにとって性行為は、一番の禁忌、過去のトラウマを
直接的に思い出させるものだと思います。それでも、大好きな彼と
つながりたい、彼と愛し合いたいという強い気持ちが、過去の
トラウマを超え、そのこさんにトライさせているのだと思いました。
それだけ、彼を愛したい、彼ともっとつながりたいと思い、
実際の行動にうつしているご自身を、まずはどうか、たくさん
ほめてあげてくださいね。

ここでいう行動とは、性行為だけではありません。
このサイトをご覧くださって、いろいろなことを試されていますよね。
そのたびに、トラウマに向き合われていると思うのです。それは
時にとても苦しく、気持ち悪さやしんどさを伴い、とても大変なこと
だと言葉で書くには軽すぎるくらい、大変なことだったと思います。
それでもそのこさんは、彼とのことのために、ご自身のトラウマと
向き合い続けている、これはとてもすごいことです。
すでにそのこさんは、たくさんたくさんがんばってらっしゃいます。
そんなご自身を、まずはたくさんほめてあげてくださいね。

一方で、性行為にトライするものの、途中で恐怖で出来なくなって
しまうこと、そこで感じる恐怖そのもの、そしてもしかしたら、彼への
申し訳なさや、出来なくなってしまう自分への嫌悪感のようなものが
今のそのこさんを特に苦しめているのではないかと思いました。
この苦しさにしばりつけられている感じや、未だ残っているしこりの
ようなものから解き放たれるために、今回は2点、提案させてくださいね。

一つ目は、まず確認させていただきたいのですが、
幼い頃の経験を、彼に打ち明けたことはありますでしょうか。
もし、お話されてないようでしたら、ここにご相談くださるよりも
何倍も何倍も勇気の要ることを承知で、彼に打ち明けてみることを
提案させていただきます。

男性が苦手であり、恐怖の対象であったそのこさんが恋をし、
「優しくて安心できる」といえる彼です。
きっとそのこさんの苦しみもつらさも、痛みも悲しみも、
すべてを丸ごと包み込んでくれる確率が高いと思います。
当時の恐怖を彼に受け止めてもらうことで、もう恐怖を独りで
抱える必要がなくなり、それだけでもとても楽になれます。
とてもとても勇気が要ることですが、ぜひチャレンジすることを
考えてみてください。

二つ目は、もう独りでトラウマを抱えずに、彼も含め、
信頼できる誰かといっしょに、悩みや苦しみ、息苦しさから
抜けていきましょう、という提案です。

幼い頃、ご両親にすら打ち明けられなかったそのこさんです。
きっとそのときから、ずっと「独りで」トラウマを背負われてきた
のではないでしょうか。
私の想像ですが、きっと今でも、彼にも打ち明けずに、
やはり独りでいろんな方法を試されているのではないかと
感じました。(すでに彼に打ち明けられてましたら、それは
とても素晴らしいことです!)
こちらにご相談いただいたことをきっかけに、これからは
独りではなく、彼やその他の信頼できる誰かといっしょに
トラウマに向き合っていきませんか?すると、未だ残っている
しこりのようなものがほぐれていき、やがてなくなり、
悩みや苦しみや息苦しさから抜けて、楽になっていきます。

そのこさんはご相談の中で、「腹が立ちます」と、怒りを
表現してくださいました。
実は怒りというのは、感情のフタと言われています。
怒りを感じているその下には、悲しみや寂しさ、苦しさなどが
隠れている場合が多いのです。
そのこさんにもきっと、まだまだ吐き出せていない感情が
多くあると思います。怒りも、悲しみも、痛みも苦しさも、
泣きたい気持ちも、よくわからないけど何かぶつけたいような
気持ちも、出てくるものを全部全部、私たちにぶつけていただけたら、
こんなにカウンセラー冥利に尽きることはありません。

もう、独りで抱え込む必要はないのです。
そのこさんには、優しくて、安心できる彼がいます。
そして私たちも、そのこさんの力になりたいと、心から思っています。
初回無料のカウンセリングもございます。何十人ものカウンセラーが、
そのこさんの力になるべく待機しています。
ぜひ、頼っていただけましたら、とてもとても、嬉しいです。

今回の回答が、少しでもそのこさんの助けとなりましたら幸いです。
この度はご相談いただき、本当にありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました。