自分に自信を持ちたい。

相談者名
みー
こんにちは。18歳の女です。相談させてください。
私は1年まえほどから自己視線恐怖症になってしまいました。
人と話すのは好きだったんですけど、多分、視線恐怖症になってしまった原因は人からの評価を異常に気にしていたり、常に「誰かに悪口でも言われているのではないか」と思いこんでいたからだと思います。嫌われるのが、本当に嫌だったんだと思います。
そのお陰で、人と気楽にして話せなくなったり、自分からなかなか周りの人に話しかけられなくなったり、人の前で自然な笑顔ができなくなったりと、色々悩んでいました。
この1年間で自分なりに改善しようとして色んな心理学や精神学の本を読んだり、上手くいかなかったことがあっても前向きでいるよう心がけていました。そのお陰で、前に比べれば、だいぶポジティブにはなったと思います。しかし、やっぱりまだ、自分の視線を無意識のうちに気にしてしまって
人と心から楽しんでお話できたり、以前は「この人と仲良くなりたい!」と思ったら自分から結構話しかけたりしてたんですけど、なかなか自分からあまり親しくない人には話しかけられなかったりと、心から交友関係を楽しめていません。そのお陰で4月に入学した大学にも、未だになんとなく馴染めていない感じがして、周りの人が楽しそうにしていると劣等感というか、何だか寂しさを感じてしまいます。
実際に、視線が鋭くなってしまっているので、相手に誤解を受けてるのではないかと不安になります。そして、考えてはいけないと思っていても、何か悪口を言われてたりするのではないかとか、私は誰からも特に必要とされていないのではないか、と思ってしまいます。
自己視線恐怖症は治らないのでしょうか…?このままじゃ自分でもいけないと思います。自分にもっと自信を持って、前みたいに楽しい思いをして人と関わっていきたいです。
何かアドバイスがあれば、よろしくお願いします。
カウンセラー
中原謙一
みーさん、始めまして
私は中原謙一と申します。
よろしくお願いいたします。

読ませていただいて、私が感じたことなのですが、みーさんには2つの問題点が現在あるように感じられます。

ひとつは恐怖を感じているポイント。
もうひとつは、本来持っている性格です。

一つ目は、みーさんの場合、実際に誰かから悪く言われたり、嫌われたりしていて恐怖を持っているわけではなく、嫌われるのではないか、悪口を言われているのではないかという「想像」に恐怖のポイントがあります。
これだけなら誰だって感じていることなのですが、問題はこの後で、この「想像」で考えたことを「現実」と区別がつかなくなった場合、「想像」そのものに恐怖を感じるようになります。
具体的に言うと、「もしかしたら私は嫌われているのではないか」と考えていたことが、いつの間にか「きっと嫌われているに違いない」と心の中で結論付けたとき、「自分は嫌われている」という自己概念を自分の基本的な考え方にして物事を捉えてしまうということです。

実際にみーさんが嫌われているかどうか、悪口を言われているかどうかは正直わからないんですよね。
なかには実際に嫌われることもあるかもしれませんし、悪口を言われているかもしれません。
しかし、それがあくまで自分の想像によるものである限り、それは真実ではないんですよね。

もうひとつの性格についてですが、これはみーさんがもともと持っている長所といわれているところが、今はみーさんを苦しめているといったところではないかと感じます。
文章を見て感じるのが、みーさんはそうとうまじめな性格のようですね。

何事も正直に向き合おうという姿勢や、人を傷つけたくないというやさしさは本来悪いものではないのですが、今はそれが極端になってしまい、自分自身を攻撃しているように感じられます。
このような方を「完ぺき主義」というのかもしれません。
完ぺき主義とは、完璧な人のことを言うのではなくて、自分は完璧ではないから完璧でないと人から愛されない、認められないと感じてしまう人のことを言います。

みーさんは100人の人がいたら、100人から嫌われたくないと思ってしまうかもしれません。

しかし、実際はどうでしょう?

100人いて100人全員から愛されていると実感できている人、そして本当に100人全員から愛されている人はどれだけいるのでしょう?

人間にはポジティブ、ネガティブ関係なく、感情というのものがあります。
好きという感情もあれば、嫌いという感情もあるわけです。
そして、好き嫌いは食べ物と一緒で、それぞれ嗜好があるわけですから、100人すべてから同じように愛されるというのは、実は一番難しいことなのかもしれません。

それに、好きではない人を好きになるのは、みーさんでなくてもそう簡単にできるものではありませんし、たとえ愛し合っているもの同士でも、誤解はたくさん生じます。

大切なことは誤解されないことではなくて、誤解されても必ず誤解は解けると、自分の力を信頼することです。

18歳という多感な時期ですから、みーさん自身このようなお悩みを持つことは苦しいかもしれませんが、それそのものが問題というわけではありません。
同じ年代の人たちのほとんどが、みーさんと同じ悩みを抱えています。

ところが多くの人は、この問題から眼をそらし、人に責任を押し付け、自分自身を成長させようとはしないのが現状です。
みーさんの場合、自分自身の責任にしているという問題はありますが、それでも自分と向き合おうとしている、成長しようともがいている今の状態は、必ず大人になってから役に立ちます。

大人の世界はみーさんの今いる環境よりも、もっとたくさんの「誤解」が蔓延していますからね。

まず今のみーさんができることに、意識を集中してみましょう。

今のみーさんができること、それは「されたくないことはしない」ことでしょう。

嫌われたくないならまず嫌わない。
悪口を言われたくないのなら悪口を言わない。
傷つけられたくないのなら、傷つけない努力をする。
誤解されたくないのなら、誤解しない努力をする。

まずは自分自身の行動をチェックし、少しずつでもいいので、できることだけを改めていくのがいいでしょう。
これは周りにいる人だけではなく、自分自身に対しても同じことをする必要があります。

だれよりもみーさんを誤解しているのは、そして悪口を言っているのは、ほかならぬみーさん自身ですからね。

人は、例え隣に人がいたとしても、つながりを感じられなければ孤独感を感じます。
みーさんの根本的な原因は、この「孤独感」を心の中で培養して増やしているからかもしれませんね。

心の中を「孤独感」の草でぼうぼうにするより、「愛」という花畑をたくさん作ったほうがいいと思いませんか?

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

みーさんの心の花畑が美しい花でいっぱいに満たされる日が来ることを、心よりお祈り申し上げます。

ありがとうございました。

中原謙一

この記事を書いたカウンセラー

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