干物女

相談者名
ゆみ
はじめまして。大学1年生のゆみと申します。恋愛相談といえるものなのかわからないのですが、ちょっと相談したいことがあります。それは私の干物女っぷりについてです。
中学・高校が女子校だったため、男性とは無縁の思春期を過ごしました。負け惜しみに思われるかもしれませんが、勉強と部活が忙しくて彼氏がいなくても楽しい学校生活でした。ただ、そんな私でも「大学生になったら彼氏なんて自然にできるものでしょ」と勝手に思っていました。
しかし、現実は違いました。大学(共学)に入ってしばらく経ちますが、彼氏などいっこうにできません。男友達はぼちぼちいますが、まず好きな人ができません。出会いがないというよりは、私自身が恋愛に積極的になれないのです。たいして恋愛したことないくせに「恋愛は面倒くさい」という固定観念をもっています。恋の駆け引きで悩んだり、誰かに尽くしたり、外見に気を配ったり……恋をすると何かと面倒くさそうで敬遠してしまいます。しかも、私は人に見られていないときは本当にぐうたら人間で、私のだらしなさを受け入れてくれる人なんていないと思ってしまいます。正直、休日は誰かとデートに出かけるよりも家でゴロゴロしていたいです。
そもそも私には1人の男性を自分のものにしたいという独占欲がありません。友達と話すときは「彼氏欲しいなー♪」と言ってみたりはするのですが、本当はあまり彼氏が欲しいとは思っていません。授業もサークルもバイトも忙しくて、自分なりに充実した毎日を過ごしています。恋愛までしたら私には処理しきれないと思います。今の干物生活はラクかつ楽しいです。
このまま恋愛しないで社会人になってしまうのはもったいないと思う反面、やっぱり人を愛するのも、人から愛されるのも面倒です。私は私らしく、干物女のままでいいのでしょうか。それとも干物女を脱却すべきなのでしょうか。脱却すべきならば、どうすれば脱却できるのでしょうか。ご助言お願いします。
カウンセラー
小倉健太郎
ゆみさん、はじめまして。

担当をさせて頂きます、小倉健太郎と申します。

文章を読ませて頂きますと、ゆみさんは、明るくて、活発で、魅力いっぱいな女性なんだなと言うことが伝わってくるようですね。

それに、自分ではぐうたらだと思っている部分も、もしかしたら、男性から見たら、それもかわいらしくて、魅力のひとつかもしれませんよ。

世の中は、だんだん自由で、いろいろな選択肢が増えてきていると思いますが、多くの人にとっては、やっぱり恋愛が大事な事であると言うことは、変わりないですよね。

そして、ゆみさんも、恋愛を大事に思っていない訳ではないと言う事は、この文章からすごくよく分かります。

けれども、どうしてもやる気が出ない、めんどくさい、身近な男性を相手に恋に落ちない、そして、今、そんな状態が不幸だと思っている訳でもない。

頑張ろうと思うとしんどいんだけど、今のままでは、サボっているような、怠けているような、後ろめたい気になってしまって、周囲には「彼氏欲しいなー♪」と言うことにより、一応自分も悩んだり、頑張る意思はあるように見せかけてしまう。

けれども、本当に悩んでいるのは、彼氏が出来ないと言う事よりも、今の状況にあまり危機感を持っていないというか、つまり、自分のお気楽さや、のんびりな性格に関して、「本当にこのままでいいのだろうか?」と言う思いになってしまうという事でしょうか?

なんだか、せっかく今、幸せや楽しみをたくさん持っていらっしゃるのに、そんな幸せを捨てて、わざわざ深刻になろうとしてしまっているようすら感じますよ。

そんな風に思ってしまうのは、相談内容にも書いてくれましたが、ゆみさんが持っている恋愛に関する固定観念が原因で、今自分が持っている幸せと恋愛は、両立できないと考えているところにもあるかもしれませんね。

ずれにせよ、これまでも、そして今も、充実して、楽しい毎日を送っていらっしゃる訳ですから、そんな今持っている幸せを大いに楽しみながら、ゆみさんに本当にあった恋愛をするにはどうしたらいいのかを考えたいなと思いました。

それでは、どうぞよろしくお願い致します。

まず、最初に考えて頂きたいのですが、ゆみさんには、理想の恋愛や、理想の男性、それから、恋愛に関する、”こうしなければならい”という観念は、たくさんお持ちでいらっしゃいますよね?

そして、現実は、身近なお友達として存在する男性は、自分の理想とは全然違っていたり、自分が考えている恋愛をするのにしなければならないことは、めんどうだと思っていたりする訳です。

なので、一旦、自分が思う理想の恋愛や、理想の男性、そして、恋愛に関する”こうしなければならい”という観念は横に置いておいて、ただ、こんな風に考えてみて頂けないでしょうか?

「今、身近にいる男性たちと、もっといい関係、もっと仲の良い関係になりたいな。」

これは、今身近にいる男性と、頑張って恋愛して欲しいと思って言っている訳ではありません。

ただ、本当に、もっと自分にとって、”よりよい関係”を望んで欲しいだけなんですね。

そして、出来れば、これから新しく出会う男性にも、最初から「この人はお友達、この人は恋人候補」のように切り分けるのではなく、もし自分がもっと仲良くなりたいなと思ったら、どんな関係かにはあまりこだわらず、ただ、出来るだけもっといい関係になろうと望んで欲しいなと思うのです。

その結果、中には自分が思っていた理想の男性、理想の恋愛とはかけ離れているかもしれないけど、けれども、すごく居心地がいいし、もっともっと仲良くなりたい、ずっとずっと一緒にいたいなんて思える男性が現れるかもしれません。

そうなった時は、その男性こそ、ゆみさんの本当の恋人であり、その人との関係こそが、本当の恋愛の始まりかもしれませんよ。

確かに、世間一般に言われる、理想的な恋愛や、こうしたらもっと男性に好かれるというような、恋愛のテクニック的な話はたくさんあるかもしれません。

また、ゆみさんのように、男性がいなくても幸せだし、むしろ恋愛はめんどくさいし、頑張る気になれない女性の事を、干物女と言うかもしれません。

けれども、干物女が、干物女のままでは恋愛できないなんて、私は、全く思いませんよ。

ゆみさんには、ゆみさんの良さがあり、また、そんなゆみさんにあった理想の男性、理想の恋愛は、きっと存在すると思います。

ゆみさんが、本当に幸せになれる恋愛が出来る事をお祈りしていますね。

今回は、ご相談ありがとうございました。

何かしらの参考になれば幸いです。

この記事を書いたカウンセラー