姉を新興宗教から離脱させたい

相談者名
敦子
こんばんわ。
私は23歳の女の子です。
今、26歳の姉が新興宗教にはまってしまい、どうしたら良いか悩んでいます。
どうか、相談に乗っていただけないでしょうか。
まず、その原因となった背景ですが、事の始まりは父が事業に失敗し、家族に内緒でかなりの額の借金をつくってしまった事です。
もともと父はエリート商社マンで、50歳を過ぎた頃に退職し、自分で事業を起こしたのですが、この不景気で思うように行かず、一年以上も家に生活費を入れていなかった上に、とうとう8000万近くのの借金だけを残して会社をたたむことになりました。
その事について、母はいつも長女である姉を頼りにし、相談していて、姉も借金の返済方法や今後の生活のことなど、色々な事について母と一緒に考えてくれて、実際に借金の事実が発覚してからたったの半年ちょっとで残り2000万位にまで減らす事ができました。
私は三女で、二年前から家を出ていた為に、父の事業が上手く行ってなさそうな事は知っていたものの、まさかここまでとは知らず、2ヶ月前に母に頼まれて実家に帰ってきて初めて本当の状況を知りました。
今までどちらかというと裕福な生活を送っていただけに、突然お金の無い生活をおくるのはかなり精神的にも物理的にも困難な事ですが、私は家族皆で協力し合っていれば乗り越えていける苦労だと思っていましたし、現にこの状況下に有る家庭にしては、凄く明るく、前向きな家族だと思っていました。
そして、そんなふうに家族が前向きになれるように一番努力してくれていたのが姉でしたし、母も私も姉には本当に感謝しています。
でも、姉にとっては長女であり、頼りにされている事がかなりの重荷になっていたみたいで、ちょうど一年前、父からのお金が家に入らなくなり、生活が苦しくなり始めたときと同じくらいに職場の先輩に誘われて、〝キリスト教の教会”に通うようになってしまいました。
私も母も、始めは少し抵抗がありましたが、姉が『きちんとしたキリスト教の教会だから心配しないで。』と言っているのを信じ、特に反対するような事はしませんでした。
ところが、昨日、姉が”クリスチャン”になる為に洗礼を受けて帰って来てから、実はそのキリスト教が”キリスト教的新興宗教”である事が分かったのです。
何故それが分かったのかと言うと、今日1月に亡くなった祖父の新盆の行事を行うことになっていたのですが、昨日外から帰ってきた姉が、『私、今日クリスチャンになる洗礼を受けてきたから、明日のおじいちゃんの新盆の時に、お焼香をあげる事はできないわ。』と言ったのです。
『それはおかしい。キリスト教の人が仏教のお焼香をあげてはいけないなんてことは絶対に有り得ないし、ましてや、おじいちゃんの新盆の日にお焼香をあげないなんて家族として許されない事だよ。』と何度も言ったのですが、姉は『それは駄目なの。私がお焼香をあげると神様が悲しむの。』の一点張り。
そして、とうとう姉はお焼香をあげませんでした。
通常のキリスト教であればそんな馬鹿げた事を言うはずは無いと思い、それはカトリックの教えなのかプロテスタントの教えなのか、と聞くと、『どちらでもない。これは私のキリスト教の考え方だ。』と言う。
これは怪しいと感じ、詳しく宗教の名前や教会の名前を聞き出しインターネットで調べてみたところ、それが世界的に広まっている”キリスト教的新興宗教”であることがわかりました。
もちろん、きちんとしたキリスト教であれば反対はしないけれども、それが新興宗教とあっては話は別です。
その記事を姉に見せ、何時間も家族で話し合ったのですが、一度信じ込んでしまった今、どうにもこうにも埒があきませんでした。
姉としては、自分が神様にお祈りする事によって家族の現在の状況が少しでも改善されれば良いと思っての事のようで、何も悪意は無いのは十分承知していますし、彼女がそれを信じ込むようにプロに洗脳されている状態に洗脳の素人である私たちが勝てるわけも無く、一向に姉の気持ちは変わりませんでした。
そこで、『お姉ちゃんが一年掛けて信じた宗教を否定するつもりはないし、キリスト教そのものに不信感を抱いているのでは無いけれども、私だってキリスト教の事は良く知らないし、お姉ちゃんだって今の教会以外のキリスト教を知らないでしょ?だから、お姉ちゃんが一年掛けてそこを選んだのなら、これから一年掛けて二人でカトリックかプロテスタントの教会に通って、一年後にもう一度、何を信じるか決断してもいいんじゃない?』と提案し、とりあえず一年間は今の教会と関わらない様に頼んだのですが、『毎週教会に行ってお祈りしないと神様が悲しむし、本当のクリスチャンになれなくなっちゃうから。』と言って拒否されてしまいまいた。
私が調べた記事によると、そのようにして信者を教会に縛り付け、彼らの世界を狭めていくのがその宗教の手口のようです。
そこまで洗脳されている姉に、何を言い、何をしてあげたらもう一度冷静になって考え直してくれるようになるのか。
どうしたら家族の話に耳を傾けてくれるようになるのか。
姉は本当に頭も良く、責任感も強く、人を疑う事を知らない人で、友達からも先生からも同僚からも上司からも、勿論家族からも頼りにされ、好かれてきました。
だからこそ、私達の知らないところでかなり精神的に負担を負わせてしまっていたのだと思いますし、何かに逃げ、頼りたくなってしまったのだと思います。
もう駄目なのでしょうか。
どうしたら教会に行かなくなってくれるのか、どうしたら家族の話を聞いてくれるようになるのか、専門の方にアドバイスを伺いたくてメールを送らせていただきました。
どうか、姉を私達のもとに返してください。
よろしくお願いいたします。
カウンセラー
根本裕幸(退会)
敦子さん、こんばんわ。根本です。
ご相談ありがとうございます。

とてもお姉さん思いですね。
何とかお役に立てたら、と思います。

お姉さんが宗教に求めているものは何でしょうか?
家族に頼られ、そのたびに一生懸命頑張ってなんとかしてきましたね。
お父さんの借金にしても無我夢中で何とかしようとされたんだと思います。
責任感も強く、自立されています。
そして、同時に純粋さも持ってらっしゃるようですね。

8000万あった借金を半年で2000万にまで減らすのも並大抵の努力ではできないと思うんです。(これをお姉さんが助力しつづけられたのはその宗教のお陰もあるんじゃないかなあ?と思うのですが)

お姉さんにとって、きっと「精神的な支柱」として、頼れる存在として、今はその宗教が存在していると思います。
皆に頼りにされて、それは嬉しい事だけど、敦子さんもおっしゃる通り、かなりの負担、ストレスになっていたと思います。
困って頼ってくるお母さんの前で、自分が困った顔をしたら、お母さんをもっと苦しめてしまうんじゃないか?と必死に作った笑顔もたくさんあるのかもしれません。

お父さんの事業が倒れるまでは、お姉さんはどこかしらお父さんに頼ってるところもあったのかもしれませんね。

きっとお姉さんは自分の弱さや儚さをもっと知ってもらいたかったんじゃないかと思いますし、深刻に考え抜かなくても答えをくれる場所が欲しかったのかもしれません。

宗教から抜け出させるのは、過去の事件になったものを見ても相当難しいものです。
でも、賢いはずのお姉さんがそれくらいはまってしまう、その背景にはその宗教に求めている何かがあるはずです。
その何かを家族や周りの人たちが手を取り合ってお姉さんに与えてあげれば、必然と宗教の存在はお姉さんの心からいらないものになるでしょう。
そこでは「はっ」と目がさめるように戻るはずです。

それとあと大切なのは「愛」です。
宗教から引き剥がそうとするのではなく、ただお姉さんを愛してあげてください。家族全員で。
その結果、お姉さんは「家族のために」宗教を手放そうと思うかもしれません。

そして、最後はお姉さんの選択に委ねることです。
「家族がいいよ、その宗教はよくないよ」って逆洗脳しても意味はありませんから。

苦しい思いも強いかと思いますが、がんばって下さいね。
また何かありましたら、電話なり、メールなりで送ってみてください。

それでは。

この記事を書いたカウンセラー

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