妹の自立支援について

相談者名
ととこ
妹の自立支援の方法について相談させてください。妹(26歳)は最近携帯を持ったのですが、請求が月10万円を越していました。ゲームに使ってしまったそうです。以前携帯を持ったときにも月3万程使い、家族から激怒され、解約しました。妹は毎月千円づつ返し、やっと返済できたばかりだったため、本当にショックでした。携帯でゲームをしないことを条件に携帯を持ったのに。理由を聞くと、ふて腐れて暴言を吐くばかりです。本人はお金がかかることを認識していたようです。また返していけばいいやという甘えがあります。
妹は障がい児ではないのですが、小さいころから数字や文字をなかなか覚えられません。簡単な計算もままならず、千円と一万の違いもすぐに判別できません。そんなこともあり、ずっといじめを受け不登校、高校に入ったもののすぐに中退しました。それ以来、家でひきこもり、パソコンでゲームばかりの日々を過ごしています。バカにされるのを極端に嫌がり、何か問題が起こっても相談はせず、周りに暴言を吐きます。僻みも強烈です。父親との仲も険悪です。家族が心配しているのは、本人にも伝わっているようなのですが。
今回の携帯の事件をきっかけに、家を出て、就業支援センターに行ってもらいたいと考えています。もちろん追い出したいわけではありません。将来が心配なのです。一歩を踏み出してもらえるようにするには、どのようにアプローチすればいいでしょうか。母は心労のため、起きれなくなっています。
カウンセラー
宮本恵
ととこさん、こんにちは。
今回、担当をさせていただきます、宮本恵と申します。
どうぞ、よろしくお願いします。

ととこさんは、家族思いの方なんですね。
10万円を越える請求書が届いたときは、とても驚かれたことでしょう。

もし、妹さんがお金がかかることを認識しながらも、
10万円を越えるほど携帯電話を利用することを必要としているとしたら、何故でしょ
うか?
人の行動一つ一つに行動の目的と理由があると思うんですね。

妹さんの態度は、ふて腐れて暴言を吐くばかりという態度ですが、妹さんは妹さんご
自身を責めていらっしゃるようです。

「自分が悪いなぁ」と感じていたところに、親や周りの人に指摘をされると、
「分かってるよ(怒)」と悪い態度をとってしまうことは、私たちにもありません
か?
これと同じことが妹さんとととこさんご家族の中で起こっているのではないでしょう
か。
妹さんの態度からは、想像しづらいことですが、恐らく、妹さんはご家族の誰よりも
妹さんご自身を責めていらっしゃるようです。

ご自身を責めていらっしゃるときは、責めることにエネルギーが向いていますから、
妹さんご自身がこの状態をよしとしていなくても、態度を変えたり、新しいことに取
り組むが難しいんです。

ですから、妹さんにとって、まずは妹さんの今の状態を受け入れてくれる人が必要な
のかなと思います。
そうすると、時間は少しかかるかもしれませんが、妹さんご自身の意思で変化が起こ
りやすくなるのではないかなと思います。

とはいえ、そんなこと言っていられないとも思うでしょうし、
妹さんのこれからのことを思えば、自立をすることは必要だと思うんですね。
しかし、そこを敢えてお尋ねしますね。
ととこさんが、妹さんに自立を求めるとしたら、何故だと思いますか?
そこには、ととこさんのさまざまな感情や思いが隠れていませんか。

妹さんを支援するには、ととこさんの心を軽く、日常を楽しんでおくことが大切で
す。
ととこさんが日常を楽しむということは、妹さんがご自身を責めることから解放され
ることにもなりますし、
社会生活は楽しいよというインスピレーションを妹さんに与えます。
このような支援の形もあるんですよ。

まずは、ととこさんがこのご相談のことを通して感じる感情、妹さんへの思いを
チェックしてみましょう。
どんなことを感じますか?
人に話を聴いてもらったり、紙に書き出したりするなどして、ととこさんの心の中に
ある感情や思いを吐き出してみましょう。
吐き出した思いから、ととこさんにとって必要のない思いを手放していきましょう。

ととこさんが、ととこさんご自身が毎日を楽しく過ごせますように。
お役に立てば、幸いです。
ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。