視線恐怖の裏返し?

 

相談者名
Coco
40代の女性です。カウンセリングや通院の経験はありませんが、視線恐怖、躁鬱やAC的な傾向があると自分では思っています。
中学生の頃までは消極的な性格で、それが嫌でたまらず、高校生になった時、積極的になろうと決心して現在に至っています。でも様々な心の悩みは、無理やり性格を変えようとしたことが原因なのではないかと、最近思うようになりました。
今回ご相談したいのは、視線恐怖についてです。私は目立ちたがり屋で、バンド活動や芝居、ダンスなどを趣味として楽しんできました。今は事情があって休んでいますが、特にダンスは大好きで、もう15年来の趣味であり、ストレス発散の場となっています。
発表会などでは、大抵の人は緊張してあがってしまうと思います。でも私はその反対で、人前で何かをして注目を集めるのが楽しくてたまらず、なんでもできるような気分になってしまうのです。
これは舞台という架空の場所だからでしょうが、普段の生活でも、自分に自信がある時は人づきあいが好きで、八方美人に近いようなところがあります。ところがちょっとしたことで落ち込んでしまうと、途端に人前に出るのが嫌になってしまうのです。
こういう行動は、視線恐怖の裏返しなのでしょうか?あるいは、躁鬱的な傾向と関係があるのでしょうか?それともやはり、性格を強引に変えようとしたことで無理が生じ、演劇的な性格になっているのでしょうか?もっと自然体で、いろいろなことを楽しみたいのに。
完璧主義で「いい人」をやめれば済むのだと、頭では理解しているのですが、「ありのままの自分」をなかなか認められません。「自分が楽なようにすればいい」と言われても、それがそもそも分からず、つい肩に力が入ってしまいます。きっと真面目すぎるのでしょうね。何かアドバイスをお願いします。
カウンセラー
中原謙一
Cocoさん、こんにちは。

相談ありがとうございます。

私はカウンセラーの中原謙一と申します。

相談内容を読ませていただいて、いちばんに感じたのは、自分を変えたい欲求が強い
ことが感じられました。

Cocoさんの本質的な姿は、おそらく舞台上にいるCoco自身なのだと思います。
ただ、どこかで現実と舞台を日常と非日常に分離してしまい、そこにひずみが生じて
しまったように感じます。

視線恐怖というのは、Cocoさんにとってふたつのメッセージを同時に投げかけている
のでしょう。
一つは「見て欲しい」という欲求。
もう一つは「失敗したらどうしよう」という恐れと恥ずかしさ。

これらの感覚から、自分が見ている自分に対する視線と、他人から感じる視線とが一
緒になっているのかもしれませんね。

Cocoさんがこの状態になってしまうと、おそらくもう自分しか見えなくなってしまう
ので、本当は周りのことは何もわからない状態になっていると思います。
ですので、周りの視線が気になって「きっと私が自分を見るようにみんなも見ている
に違いない」になってしまっているのではないでしょうか?

そして、日常生活レベルで自分を「仮面」をつけることで今まではしのぐことができ
たのでしょうが、安幕にもたくさんの仮面を付けすぎて、どれが本当の自分の顔なの
かわからなくなっているのが、今の不安や恐れを作りだしているのではないかと推測
されます。

この状況から抜け出すには、Cocoさんがおっしゃる通り楽しむことができればそう難
しいことではないのですが、それができない状況であれば、これはCocoさん自身が自
覚する必要があります。

Cocoさんの仮面は、おそらく「いい人」の仮面の下に「悪い人」の仮面があったりす
るのでしょうが、それも仮面で、どんどんその仮面をはがしていくと、おそらく最後
には「良い子」の仮面が出てくると思います。
つまり、仮面を付けていなくても、Cocoさんはいい人なんですよ。

たぶんCocoさんは、周りの人に対して、たくさんの気遣いを普段いっぱいしているの
ではないでしょうか?
これでは疲れて当たり前なんです。

ここでは、気遣いよりも「配慮」が必要になります。
つまり「こころくばり」ですね。

そして、Cocoさん自身に対しても「こころくばり」が必要だと思います。

性格を強引に買えようとしたことそのものは悪いことでも何でもありません。
ただ、その「変化」がうまくいっていないと感じていることがここでは問題になりま
す。
ここに完璧主義があるのでしょうね。

私からの提案ですが、Cocoさんはもう少し自分をいたわってみてはいかがでしょうか?
これは甘やかすのでも厳しくするのでもない、ただいたわってあげて欲しいんです。

「できなくてもいいじゃないか。ベストを尽くしたんだから」
「無理することはないよ。チャレンジできたんだから」
などのように、自分にいたわりの言葉をいっぱい与えてください。

そして、少しでも心にゆとりができてくれば、「楽」というよりも「楽しい」という
選択をしてみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
Cocoさんの人生に何らかの参考になれば、幸いです。

ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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