人付き合いが苦手

相談者名
ぺこ
40歳の主婦です。
昔から人付き合いが苦手でした。
3年ほど前に引っ越ししてきましたが、未だに近所の人となじめていません。
後から来た人の方が、和やかに会話していたりします。
引っ越した当時、隣の人にいろいろ言いがかりをつけられもめてしまったことも原因の一つだと思います。
中には主人には話しかけるのに私には挨拶さえ無視する人もいます。
もっとちゃんと大きい声であいさつしろと主人には言われます。
普通にあいさつはしているつもりですが、明らかに私に好意を持っていなく挨拶の返ってこない人にし続けるのは苦痛です。(でも続けますが・・・)
子供もいま一つなじめていなく、私がもう少し人付き合いが上手だったら・・・と思うこともあります。
子供の友達のお母さんともなかなか良い関係が築けません。
また私にはよく考えたら友達がいないような気がして、寂しいです。
子供のころは母親との関係がよくありませんでした。下の妹のことばかり可愛がる母でした。今思い出しても寂しい子供時代でした。
こんな私でこの先の人生大丈夫かと不安になります。
どうすればうまく人付き合いできるようになりますか?
カウンセラー
成井裕美
ぺこさん初めまして。
勇気をだしてのご相談ありがとうございます。
担当させて頂く成井です。

> 昔から人付き合いが苦手でした。
> 3年ほど前に引っ越ししてきましたが、未だに近所の人となじめていません。
> 後から来た人の方が、和やかに会話していたりします。

確かに、自分より後に引越して来た人の方が周りの人と上手くやっている様に見えると焦りが出てきますよね。
もしかしたら「もっと私が頑張らなきゃ!」「もっとしっかりしなきゃ!」と自分自身にプレッシャーをかけてしまわれる事もあるかも知れません。

> 引っ越した当時、隣の人にいろいろ言いがかりをつけられもめてしまったことも原因の一つだと思います。

もめてしまった原因は今回の相談内容だけでは分かりませんが、ぺこさんは今はそのお隣さんに対しては、どんな”印象”をお持ちですか?
最初に嫌な思いをしてから、その人のイメージが「あまり関わりたくないお隣さん」になってしまわれているでしょうか?
それとも、「あの時はお互い上手くコミュニケーションできなかった部分もあったけど、今は何とも思っていない」というような感じでしょうか?

私達人間は、良くも悪くも「相手を判断する」生き物です。
相手の事を詳しくは知らないのに「あの人はこんな人だ」とイメージを持ってしまったり、逆に相手を良く見すぎてしまって、そうでない一面を見た時にがっかりしてしまったり・・・。
もしぺこさんにとって「私なんだか避けられているかも?」と思われる事があったとしたら、2つの事がカギになってくると思います。

1つ目のカギは「相手にぺこさんの”印象”が誤解されてしまっている」
2つ目はのカギは「ぺこさんから相手を嫌わない事(ぺこさんの中での相手の”印象”を悪い人にしない)」です。

***
ここからは仮の話として聞いて下さいね。
例えば、ぺこさんが誰から挨拶されたとして、それを無視するってどんな気分でしょう?
・・・なんだかとっても気まずい感じがしませんか?
時には気まず過ぎて相手の顔を見るだけで嫌な気分がしてしまう事もあるかもしれませんよね?
そしてその気まずさから「できればあの人と関わりたくないなぁ・・・」なんて思ってしまうことがあります。
なぜなら「私に嫌な気分を与えているのは、あの人なんだから」と私達は思ってしまうからです。

でも大切なのは、そもそも「どうしてぺこさんは相手からの挨拶を無視しなくてはならなかったのか?」という部分なのです。
もしかしたら、他の人から相手に対する誤ったイメージを聞いていたので、相手をよく知らないままに判断してしまったのかも知れません。
何かのキッカケで「この人は悪い人だ」と誤解してしまったのかも知れません。

私達は第一印象(「この人はこんな人だな」と思うこと)をたった6秒ほどで判断してしまっていると言われています。
そしてその第一印象の93%は会話以外の表情や立ち振る舞い、声のトーンなどで決めてしまっているということが分かっています。
この事は「メラビアンの法則」として営業職や就活などでよく知られています。

逆に言えば、私達は瞬間的に第一印象を判断するので、誤解が生まれやすいのです。
***

上の話を読まれて「じゃあ、私が相手に誤解を持たれてしまったものは、今からどんなに頑張って挨拶してもどうにもならないの?」と思われたかも知れませんね。
しかし、大丈夫です。
実は”第一印象は上書き出来る”のです。
私達の記憶は、まるで一昔前のビデオテープのようなもので、どんどんと上書きされていき、最終的に思い出されるのは最後に上書きされた内容になります。
周りの人がぺこさんにどんな誤解を持っていたとしても、そのイメージを上書きすることはできます!

そして、これは自分自身にも使えるのです。
「私、人付き合いが苦手だなぁ・・・」
そう思っていらっしゃるぺこさん自身のセルフイメージ。
もちろん、いきなり社交的になる必要はありませんし、みんなと仲良くする必要はありません。
ぺこさんに書き換えをオススメなのは「私はもっと愛されていい!」というセルフイメージです。
どこかで「どうせ私なんて・・・」と思っていらしゃいませんか?
どこかで「私は好かれない」と新しい人と関わる時に身構えたりしていませんか?
それは昔、ぺこさんとお母さんとの間で生まれた誤解かもしれません。
妹さんとの間で生まれた誤解かも知れません。
でも、それも他人の印象を変えるとの同じように書き換えて行くことができますよ。
この部分は1人では難しく感じる所もあるかと思いますので。私達カウンセラーで良ければ一緒に取り組んで行きましょう。

> もっとちゃんと大きい声であいさつしろと主人には言われます。

確かに気まずい相手の前で堂々と振舞うのは勇気がいりますよね。
ちゃんと挨拶してるもん!と言いたくなったりもするかもしれません。
実は大きな声にはメリットがあるのです。
声が大きい、ハキハキしていると言うだけで私達は相手に「明るい」「元気だ」「活発だ」という様な印象を持ちます。
他にも笑顔だと「親しみやすい」とか「優しい」とか「いい人だ」とか。
それはやっぱり、その人を知っての印象ではなく、私達が勝手に相手に持つ印象です。
でも、そのよりよい印象に触れる機会が多くなればなるほど、私達の記憶(ビデオテープ)は上書きされていくのです。
「○○さん、こんにちわ~♪」の様に挨拶の前にその人の名前を呼ぶのもいいですね。名前を呼ばれると人は「自分の事だ」と意識して下手に無視できなくなります(笑)
また自分の名前を呼ばれる事で相手に親密感を感じたりもするのです。

保育園とか幼稚園では園児たちが挨拶の練習をしたりしますよね?
TVの子供番組とかでも「あれれ?もっと大きな声で~(^o^)/」みたいなシーンがありますが、それはこの”第一印象”のしくみを小さな子供に自然に教えているのかもしれないな~、と私は思うのです。
もし良かったらお子さんと一緒にお家で遊びながら「こんにちわ~♪」と声を掛け合う練習をされるのもいいかもしれませんね。
(最近よく企業研修とかでおじさん達がやってたりもするんですよ)
こんにちわのあとに「♪」がつけば最強ですo(^-^)o

よければ、日常的な行動を通じて上書き出来る部分と、心理的に上書き出来る部分と、ダブルで取り組んで見て下さいね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、対人関係、自己啓発、ヴィジョン、ビジネス心理を得意とし、”少しでも楽に・簡単に・シンプルに”をモットーに、分かりやすい心理分析と日常的に無理なく取り組める提案を行っている。 その人本来の輝きや、問題の先にあるヴィジョン(幸せな未来や才能)を引き出すカウンセリングが好評である。