気持ちが

相談者名
I
はじめまして宜しくお願いします。
私は既婚の彼と付き合って、6年ぐらいになります。最初の頃は、本当に愛されているんだという実感があり、凄く幸せを感じる日々でした。
しかし、数年前に会社に可愛い子が入社して依頼、私は自信をなくしてしてしましました。彼と彼女は同じ部署にいて、彼の仕事の補佐もしています。私は少し部署が離れている為、二人の声が聞こえるだけです。そのせいか、私の中で妄想を作るようになり、二人を疑い、彼を責め、私の気持ちはいつしか感情の入らない状態になってしまいました。
頭では理解しているのですが、気持ちがついて来なくて、どうしても、「どうせ私なんか」とか、「本当は彼女と」という言葉が事あるごとに頭に浮かび疑ってしまいます。また、二人だけだった世界を客観的にみるようになってしまい、彼の中では、「私との世界」「家族との世界」「友達との世界」と分けて見ているんだろうなと感じるようになりました。
不倫なんてそんなものかもしれませんが、以前の彼は全部を見せてくれていたような気がしていました。だから、凄く安心していました。なんか今は一部でしか愛されてないような気がして寂しく思います。
以前のように、私を一番に思ってくれてると感じたいです。
まとまらない相談ですいません、宜しくお願いします。
カウンセラー
池尾昌紀
Iさん
池尾昌紀と申します。
ご相談ありがとうございます。

不倫というのは、いろんなことに制限がある中での恋ですから、どうしても辛いところが
出てきます。
Iさんは6年そうした恋を続けられておられるとのことですので、今回のような悩みをもたれると本当に苦しいと思います。
そんな苦しい状態をなんとかしたいとのご相談をいただいたのに、そのお答えは、ある意味、より苦しみに向かい合う形になってしまうかもしれません。
心理学は独特の視点で心を整理していきます。そうしたアプローチとして受け取っていただき、ご了承いただけたら幸いです。

Iさんはご相談の最後に「以前のように、私を一番に思ってくれると感じたい」と書いておられます。
最初に、そのためにどう考えていけばいいのかを見ていきたいと思います。

例えば、彼と同じ部署の女性が結婚して退職したとしたらどうでしょうか。
まず、目の前の悩みのたねがいなくなるので、この二人のことで苦しむことはなくなるかもしれません。
また、その女性が結婚していなくなることは、二人の関係がなかったという証拠と思えるかもしれません。
そうしたら、私の心は穏やかになるでしょうか。

一時的には楽になることもあるかもしれませんが、苦しみはなくならないかもしれません。

なぜなら、いつ新しい女性が彼の部署に配属になるかわからないと不安になる可能性があるからです。
でも、たまたまこれは職場の話で、彼はいつどこでどんな人と出会っているのかわからないことを考えてみれば、今の悩みのひとつである彼と部署の女性の話は、問題の根本ではないと言えるのではないでしょうか。

そう考えていくと、私が本当にのぞんでいるのはどういうことなのか、を考えてみることが必要になってくるのかもしれません。

彼が奥さんと別れて自分と結婚してくれることがのぞみなのか。
そうしたことはのぞまず、ただ、私のことを一番に思い続けてくれることがのぞみなのか。
あるいは別のことなのか。

こうした問いは、問いそのものが苦しいですよね。
ただ、こうした恋は、長く続けば、どうしてもいつか行き詰まってしまう時期をむかえることも多いです。
その時には、この「自分が本当にのぞんでいること」を考え、それをゴールに設定しないと乗り越えられないことも多いように思います。

カウンセリングでこうした問題を扱って行く時には、
そのためには、まず、どうして自分が不倫をはじめてしまったのか、その自分の気持ちをわかってあげる、理解してあげるというところから入っていくことが多いです。
その時の私には必要なものだったはずなのです。
不倫というのは、誰もがしたいと思ってはじめられるわけではありません。
振り返ってみれば、その時の二人の状況や流れといったもので、気がついてみたら自分たちの意図と違って始まってしまった、と言う事も少なくないように思います。

次に、そのルーツを探してみるというアプローチになります。
心理学には「今の人間関係のルーツは親との関係」という言葉があります。
遠回りのように感じられるかもしれませんが、心理学では、人が作り出す人間関係の背景には生い立ちや家族との関係が影響しているという見方をしますので、それを整理することは、今を知る大きなヒントになることも多いのです。
例えば、両親がいつも喧嘩ばかりしている中で育った時など、結婚に対して良いイメージが持てない場合があります。そうすると、心の中では、結婚=幸せという図式が成り立たないので、無意識に結婚を避けてしまうこともあります。
また、そのことから、自分は愛されていないと感じる事も少なくありません。
しかし、多くの場合は、こうした部分には、何かしかたがない理由があります。
カウンセリングでは、両親を理解し、許していく、といったアプローチを行い、誤解を解いていきます。
そうすることで「私は愛されていた」ことを取り戻していきます。

Iさんののぞまれる「私を一番に思ってくれる」は、もしかしたら、本当は違う形でのぞんでおられるのかもしれません。

不倫だから苦しいのではなく、幸せになることをこばんでいる私が心の中にいるとしたら、その私を助けてあげることが問題解決の方法なのかもしれません。

どうか、今回、こうして苦しい気持ちをご相談くださったご自身の勇気に目を向けてあげてください。
こうした恋に伴う苦しみが大きくなった時、それは次のステージに進む時なのかもしれません。
そう願う自分の無意識の願いから、このご相談をくださったのかもしれないのです。

誰もあなたを責めることはありません。
あなたは本当は愛されるにふさわしい存在なのです。

苦しい思いはカウンセリングを使って楽にしてあげることもご検討いただけたらと思います。
ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。