仕事をしたくならない

相談者名
ゆここ
こんにちは。26歳の女性です。

私は5月に軽い鬱病と診断され、7月いっぱいで仕事を退職しました。
仕事のことでいろいろと悩みが尽きず、期待されることと能力的に期待に応えられないことで肩身が狭い思いでした。また、期待される内容が自分のしたいこととは違い、苦手なことであるというのもありました。
ハードワークが続き、相談したりやり方を変えたり、がんばってみたのですがやる気が出ない・何もしたくない気持ちが強くなり、朝起きられなくなり、結局周りに迷惑をかける形で退職しました。
自分の仕事には誇りを持っていました。私の自信の一部でした。

今は鬱の薬は減っています。
毎日、本を読んだりして過ごしています。外出するのは週の半分くらいで、友人などにはほとんど会っていません。彼氏とは遠距離恋愛なので電話で話しています。
実家に帰り、金銭的(生活費・食費等)に両親の世話になっています。
自分の買い物・税金などは、貯金を崩してなんとかやっていますが、いつまでもつか・・・。

仕事をしていない自分が恥ずかしいと思いますが、また仕事をしようという気が起こらないのです。
やる気が出ない日は、したいことが何もなく、テレビを見たり雑誌を見たりすることさえ億劫で、寝ているのが一番いいと思います。

年内は仕事を休んで健康を回復することに集中しようと思って退職しました。今でもそうしようと思っているのですが、その後もやる気が出ないままなのではないかと思っています。
元々怠け者なのではないかと思います。
もしまた仕事を始めても、またすぐに辞めてしまうのではないかと思います。
毎日同じ時間に出勤して、決められた量の仕事が出来るか自信がありません。

現在まだ治療中なので、失業給付金も受けていませんので、貯金がなくなる前には仕事を再開したいと思います。
以前の仕事に戻るかどうかは分かりませんが、がんばりたいと思っています。

どうしたら、計画的に休んで、体調を整えて、また就職活動をする気になれるのか、今度こそしっかり働けるのか、今何をするべきなのか、いろいろと悩んでいます。
自分のことを好きになりたいです。

カウンセラー
清水三季央
ゆここさん、はじめまして、清水三季央です。
ご相談ありがとうございました。

>私は5月に軽い鬱病と診断され、7月いっぱいで仕事を退職しました。仕事のことでいろいろと悩みが尽きず、期待されることと能力的に期待に応えられないことで肩身が狭い思いでした。また、期待される内容が自分のしたいこととは違い、苦手なことであるというのもありました。ハードワークが続き、相談したりやり方を変えたり、がんばってみたのですがやる気が出ない・何もしたくない気持ちが強くなり、朝起きられなくなり、結局周りに迷惑をかける形で退職しました。自分の仕事には誇りを持っていました。私の自信の一部でした。

このお仕事の中で、ゆここさんは全力を出し切ったんですね。限界を超えるまで、やり尽くした結果、もう身体がいうことをきかなくなった、それくらいよくとりくんだことを自分自身に認めて誉めてあげて下さいね。それができればできるほど、今、休息をとりやすくなると思います。

>毎日、本を読んだりして過ごしています。外出するのは週の半分くらいで、友人などにはほとんど会っていません。彼氏とは遠距離恋愛なので電話で話しています。実家に帰り、金銭的(生活費・食費等)に両親の世話になっています。自分の買い物・税金などは、貯金を崩してなんとかやっていますが、いつまでもつか・・・。

毎日をゆったりと過ごしている反面、ご両親のお世話になっていることにプレッシャーを感じ、また貯金の残高が減っている不安感が次第に押しよせてきているという気持ちなんですね。

>現在まだ治療中なので、失業給付金も受けていませんので、貯金がなくなる前には仕事を再開したいと思います。以前の仕事に戻るかどうかは分かりませんが、がんばりたいと思っています。

そして、不安が募るほどに、未来に対するプレッシャーを強く感じてしまっているのかもしれません。

>どうしたら、計画的に休んで、体調を整えて、また就職活動をする気になれるのか、今度こそしっかり働けるのか、今何をするべきなのか、いろいろと悩んでいます。自分のことを好きになりたいです。

今、ゆここさんは近い将来にまたしっかりがんばって働くことを目標にしていらっしゃるようなのですが、そのしっかりとした過剰ながんばり方は、今の疲れきってしまった、ゆここさんをつくり出した原因になっているのかもしれませんよ。過剰にがんばりすぎてしまうと、長く続きにくいのは人にとって自然なことです。さらにその過剰にがんばった生活がまた始まるのかと思うと、やる気になれないというのも、人として自然なことだと思います。だからといって、ダラダラ働くわけにはいきませんから、シンプルな言葉で表現すると「ちょうどよく働くこと」が大切なんですね。それを、ゆここさんの目標にしてはいかがでしょうか。

心理学では一般的に、ゆここさんのような状況があるときに、この状況にはゆここさんの心のパターンが影響していると考えるんですね。そして、この心のパターンには、一般的に、ゆここさんが子ども時代の家族の人間関係、とくにご両親との関係が影響していることが多いんです。

一般的には、ご両親に愛されたい、認めてもらいたい、誉められたいという思いから、ご両親の期待にこたえようとして、過剰にがんばってしまうという心のパターンができてしまっていることが多いのですが、特に鬱の症状の場合には、ご両親に、ネガティブな、元気がない、やる気のない、まさに鬱症状の、自分を受け入れてもらった体験が少ないことが多いんです。ゆここさんの場合は心当たりがありますか?

この心のパターンがあると、ちょうどよく働きたいと思っても、ついつい周囲の期待にこたえようとするあまり、過剰にがんばってしまいがちなんです。

そういう意味で、ゆここさんの心のパターンをある程度変えることと、休息をとることのバランスを考えて、週に2~3日、1日少しの時間で、人間関係が少なく、簡単なアルバイトをしてみてはいかがかと思います。できる範囲で、ちょうどよく働き、ちょうどよく休息をとる練習をしていただくということです。ですから日数や時間は、ゆここさんの体調に合わせて下さいね。

そうすると、毎月、おこずかい程度でも収入が入り、税金や、ちょっとしたお買い物などの費用をまかなうことができますから、貯金を崩していく不安感に襲われずにすみます。少しでも自由に使えるお金があることで、気分転換や自分探しもしやすくなります。

また仕事を離れ、社会との交流が希薄になることで、社会復帰に対して不安になることも防ぐことができます。生活のリズムをつくることもできますよね。

また体力が極端に落ちてしまうことも防ぐことができます。体力が落ちてしまうと、職場に復帰したときに体力的にストレスが強くなってしまいます。

さらに少しでも働いていることで、仕事の日以外の休日や、仕事が終わってからの時間も比較的、心おきなく休息をとりやすくなりますし、ご両親に気兼ねする気持ちも軽減されます。

アルバイトをすることに自信がない場合には、ボランティアやお家のお手伝いでもいいと思います。また、アルバイトに慣れてきたら、復帰したときに働きたいと思っている業種のアルバイトをするといいでしょう。うまく適応できれば、社員にしてもらえたり、就職活動のときに有利になったりと将来につながっていきます。、

もちろん今すぐアクションをおこさなくても、おこす気になれなくても、自分を責めないで下さいね。それくらい疲労困憊しているのですから。そういうときはこれを先々の目標にして、まず今のままの生活を肯定すること、日々心地よいと感じることを生活にとりいれて、味わってみて下さい。何もしたくないけれども、怠惰になることが不安なときは、時間帯を決めて何もしない自由時間をつくってもよいと思います。

もし、それでも、うまくいかないというときは、カウンセリングを利用してみて下さい。やり方はたくさんありますから。

ゆここさんが幸運の流れにのっていけることを願っています

清水三季央

 

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛・夫婦などの男女関係、家族の問題、アダルトチャイルド、仕事や対人関係、メンタルヘルスなど幅広いジャンルでカウンセリングとセラピー(イメージ療法とコラージュ療法)を行う。約2万件以上の臨床実績と、高等学校教諭一種免許・産業カウンセラー・国家資格キャリアコンサルタントの資格を持つ。