自分が嫌いです…

相談者名
きよ
自分に自信がなくて、メイクやオシャレをしたり出来ないし、自分の意見を持つこともできません。
大学も、専門学校も、自分が周りのみんなよりずっと劣っているような気がして、そこにいてはいけないような気がして行けなくなってしまい、それでますます自信がなくなりました。
他人に心を開いたり、時に羽目を外してはしゃいだりということも出来ないので、浮いてしまいます。
自分も他人も信じられないのです。
早く自立しなくてはと焦るほど、人前に出るのが怖くなります。
どうしたら自分を好きになれるでしょうか。
駄文失礼しました。
カウンセラー
大門昌代
きよさん、はじめまして大門と申します。どうぞよろしくお願いします。
きよさんが、ご相談文に書いて下さっているように、自信を持つということは、自分を好きになるということです。
何かの能力や、容姿が人よりすぐれているとか、誰かに受け入れられることではなく、自分を好きになるということが、きよさんのチャレンジになるかもしれませんね。

さてどうして人は、自信をなくしてしまうのでしょうか?
どうして人は、自分を好きでなくなるのでしょうか?

自信なさげに、うつむき加減で謙虚な赤ちゃんていませんよね。
人は誰でも、生まれたときは、自分のことが大好きで、自分は受け入れられる、自分は愛されると知っています。
でも、成長していく過程で、誰かに否定された、怒られたりという経験を経て、自信をなくしていってしまいます。

例えばの話ですが、子供のころに楽しそうに笑っていたら、「笑うな!」と怒られてしまったとしましょう。
楽しいことがあれば、笑うものですが、たまたまタイミングが悪かった。
おもちゃが転がったことがおかしくて笑っただけだったのに、周りの大人が深刻な話をしている時だったとしたら、怒られてしまうこともあります。
でも、子供としてはわけがわかりません。
笑った自分が悪かったのだと思ってしまいます。
こういことが、度重なってしまうと、「私は笑うとダメなんだ」と誤解してしまいます。
そして、怒られるようなことをしてしまう自分を、嫌いになってしまいます。

怒られたり、否定されたりするのは、誰でも嫌ですから、怒られないように、否定されないようにと、自分を注意深く観察するようになります。

「どこか悪いところはないかしら」
「誰かに否定されるようなところはないかしら」
「ここが、だめなのかもしれない」

お気づきかもしれませんが、自分のダメポイントを探すようになるのです。

自分はダメだからというのが、前提条件になってしまうと、ダメなところをなんとかして、ダメじゃない状態になろうと努力し、頑張ろうとするのですが、常に探しているのは、自分のダメポイントですから、当然気分は落ち込んできますし、ダメポイントを探し続けているわけですから、どんどん自信がなくなっていってしまいます。
ダメじゃなくなる為にと、始めたことであっても、ダメポイントを探しすぎることによって、どんどんと自分がダメな人間のように感じていってしまうのです。
完璧な人間は、誰ひとりいません。
それと同じで、何一つ良いところがない人もいません。

自信を持てるようにしていくには、自分のいいところを発見して、自分を好きになっていくことが大切なのですが、長年ダメポイントを探す癖がついてしまっていると、いいところを発見するアンテナが鈍ってしまっていることがあるのです。
きよさんが、悪いのではありませんよ。
癖の問題だと思って下さいね。

「自信がないのです」とご相談いただくことも、多くあるのですが、そんな時に「じゃ、自分のいいところを探して下さいね」と言われたとしても、どうですか?
「それができないから、自信がないんです」という気持ちになりませんか?

ですからまずは、いいところを探すアンテナ磨きから初めてみませんか。
最初から自分自身のいいところを探すとなると、ハードルが高いですから、まずは、誰かのいいところ探しをしてみましょう。
これに関しては、きよさんは、かなり磨かれてきているのではないかと思うのですが、どうでしょうか。
誰かを見て、素晴らしいな、素敵だなと思うことってあると思うのです。
それを発見できたら、「それに比べて私は・・・」ではなく、こう思っていただきたいのです。
「発見できた」ただそれだけです。

次に、好きアンテナを磨きましょう。
これもいきなり、自分の好きなところを探せと言われても、それができれば苦労しないということになると思います。
ですから、自分が好きなこと、自分が好きなものを探すことからはじめてみては、いかがでしょうか。

好きな食べ物や、好きな飲み物を選んでみることからでかまいません。
選べるようになったら、それを自分に食べさせてあげて、飲ませてあげる。
お洋服でもかまいません。
「私が好きなファッションはどんなのだろう?」「どんな色が好きなのだろう?」探してみていただきたいのです。
もちろん、メイクでもかまいませんよ。
「どんなメイクが好きなのだろう?」

誰かに評価されるとか、受け入れられるとかではなく、「私は何が好きか」これが大切です。
目的は、好きアンテナを磨くことですからね。

いいところを探すアンテナを磨き、好きアンテナを磨いていくと、自分のいいところを探したり、自分を好きになっていくことも徐々にできてきます。
誰かに受け入れられることや、評価されることではなく、まずは自分で自分を受け入れていくことが、とても大切なのです。

どうか焦らないで下さいね。
長年ダメポイントを探して、自分をよりよくしようとしてきた癖がついているわけですから、じっくり時間をかけて、癖をなおしていきましょう。
自分のダメなところを探して、その部分をよりよくしていこうとするやり方が悪いわけではありません。
ただ、気分が落ち込んでしまって、どんどん自信をなくしてしまうようであれば、少しでも気分がよくなるやり方に変更してもいいのではないかと思うのです。
まずは、自信をなくしていく悪いループから抜け出すことが大切ですからね。

一人で頑張りすぎずに、しんどいときは、カウンセリングなどもご利用下さいね。
ご相談ありがとうございました。

 

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。