実家のことで悩んでいます

 

相談者名
たえたえ
家族のことで、相談させてください。

私は、札幌で勤めをしながら夫と二人暮らしをしています。
実家は四国と遠いため、年に二度、盆と正月に帰省できる程度です。
母はまだ50代ですが、40の頃から病気を患い、悪くなる一方です。もうわずかしか歩けない状態ですが、毎日勤めに出ています。
父は昨年、都合で会社を辞め、事情により失業保険も出ない状況です。そんな中、知人の店がつぶれて、保証人になっていた父は700万の負債を抱えることになりました。彼なりに焦りを感じたためか、新しい仕事を探そうとして詐欺に引っかかり、新たな借金を背負い込んだりと、状況はどんどん悪い方に進んでいきます。
父と母の仲は、あまり良いようには見えませんが、互いに干渉しあわず、ひとつ屋根の下でありながら、つかず離れず、互いにバラバラにやっているようです。話も、必要最低限の連絡事項の交換のみのようですが、どちらも離婚したり別居したりする意志は無いようで、端からみていると夫婦のようではなく不思議ではあります。
母は、気丈な性質で、いまのこの状況も「あなたは心配しなくていい、お父さんのことは、わたしはもう切り離して割り切って考えているし。」の一点張りです。わたしは兄弟がありませんので、親の面倒はわたしがみるつもりでいますので、これ以上、実家が悪い方へ進まないようになんとかしたいと思っています。問題は、父の行動で、これ以上おかしなことをしでかさないでほしい、という一心です。父をここ数年見ていると、友人筋から悪影響を受けているのか、そそのかされるままに自分の意志を持たずに、ふらふらと投資しては失敗しています。母の病状から言っても、もう母はこれ以上働けませんし、そうすると失業中の父以外に、借金を返していく者はありません。(私は、できる限りの経済的協力はしていくつもりですが、現時点では自分の生活で精一杯ですし、今後は出産・子育てをしていくことを考えると、父の借金を肩代わりしていくつもりは毛頭ありません。)
父の今の行動は、どこからくるものなのでしょうか。昔から、嫌なことがあるとすぐに仕事を辞めて帰ってくる父で、人からばかにされたといっては飲んで暴れて喧嘩するような人間でした。私は、愛されていたし現在も愛されている実感がありますが、これまでのいろいろな父を見てきて、悲しいことですが、どうしても信頼できず、共感できず、尊敬できないのです。父の孤独感を埋めてやりたくとも、私も母も、すでにほとほと愛想が尽きて、現在の距離感に辿り着いているような状態です。もしまだ望みがあるのなら、少しでも自信を取り戻した、余裕ある以前の父に戻って欲しいとも思っていますが、元が元ですので、あきらめてもいます。せめて、これ以上迷惑をかけてほしくないという気持ちです。
あまり関わりたくない、しかしなんとかしなければ母があまりに可哀相だし、自分の今後にも関わってくる、と思うと不安で、頭や理屈では、「こう考えて前向きに対処していこう」と分かっていても、夜になるとふとした時に母の姿が目に浮かび、泣いてしまいます。自分の中に、「冷静にこの問題に向かっていこうとする自分」と、「感傷的になって、ただひたすら悲しいと感じて泣いてばかりの自分」の二人がいて、持て余します。そのどちらの自分も抑え込んではいけないと思うのですが、あまりにも、何年も何年も、ふとした時に後者の自分にひきずり込まれることが多いので、自分でもあきれてしまいますし、夫もいつも優しく粘り強く私の話を受け止めてくれるので助かっていますが、あまりにもわたしの話がいつもおなじところ(母がかわいそう、父はひどい、自分はかなしい)に行き着くので、戸惑っているだろうと思います。
自分の中に、病気の母を残して故郷を出てきてしまった罪悪感が強いのだと思います。その気持ちに振り回されています。しかしもともと、実家に住んでいたころから、(母がかわいそう、父はひどい、自分はかなしい)の気持ちは根強く、将来に対する漠然とした不安がありました。それがいま具体的に現実となり、これからどうなっていくのかと、目の前が暗くなるような気持ちがあります。
話があちこちに飛んですみません。お聞きしたいのは、「父に今後、どう接していくべきでしょうか」ということと、「自分がつらいと感じる気持ちとどう向き合って、どうほぐしていけばいいでしょうか」というその二点です。すっかり煮詰まってしまっているので、専門家の先生の客観的なご意見をぜひお伺いしたいです。どうかよろしくお願いします。

カウンセラー
根本裕幸(退会)
たえたえさん、こんにちわ。根本です。
ご相談ありがとうございました。家族の長年に渡る問題については、もうその要素のほとんどが膠着化してしまっているので、変化が大変置きにくいものですよね。
そこでじっと耐えているのは本当にしんどいし、ちょっと絶望している部分もあるかな?と感じてしまいます。
ご主人との関係は順調でも、いつも心に重たいものを感じ、そして、ため息ばかりついている自分がいらっしゃるのかもしれません。

たえたえさんが感じている(母がかわいそう、父はひどい、自分はかなしい)、お母さんが感じている(お父さんのことは、わたしはもう切り離して割り切って考えている)、お父さんが持っている(そそのかされるままに自分の意志を持たずに、ふらふらと投資しては失敗)、ご主人は(優しく粘り強く私の話を受け止めてくれる)という状態が長く続いていますよね。
そこでは、潜在的にみれば「諦め」「変化する恐れ」などが見えてくるかと思うんですが、こうしたネガティブな強い状態を抜け出すには、そのネガティブな部分を解消していく(お父さんの借金問題を直接的に解決していく)というよりは、強いポジティブな要素を次から次へと作り出して行く方法で解決する方が楽で簡単で早いようです。
つまりは「短所を治すよりも、長所を伸ばす」という方法です。

どんなに最悪なご両親でも、自分が幸せの絶頂にいるときは恨み辛みはすべて無くなり、愛情や感謝しか感じられなくなります(例:結婚式の花束贈呈)。
ですから、今、たえたえさんにとって「めちゃくちゃ嬉しいこと」を実現させていくのが一番ではないかと思いました。

例えば、お子さん(ご両親にとってはお孫さん)を作ること。
目の中に入れても痛くないお孫さんを提供してあげることで、たえたえさんの家族に大きなポジティブなエネルギーを注ぎ込んであげることができますね。

他にもご主人やたえたえさんの仕事での成功や、夢の実現など、自分自身に喜びを感じられる出来事を家族のために次から次へと生み出してあげるんです。
そうすると、何かのきっかけでお父さん自身が変わりはじめることもあるでしょう。
「こうしてはおれん」と。

たぶん、今まではお父さんに元気になってもらおうとたえたえさん自身、一生懸命やってこられたんじゃないかな、と思います。
でも、それは谷底にいるお父さんのところまで降りていって、背負って上がったり、応援してがけを登らせようとしていたことに相当するのかもしれません。
それでうまく行かなかったのであれば、今度はたえたえさん達がより幸せ(頂上)に向かい、そこで思いきり楽しみ、喜び、幸せを感じる状況を作り出して、それを見ている(感じている)お父さんが、自分の意志で谷底から這い上がってくる方が早いのかな、という感じがします。
いわゆる「天の岩戸」の物語ですね。

ですから、そういう意味ではお父さんのことは頭の隅にとりあえずは置いておいて、今の自分がより幸せになる方法を探して行く方をお勧めしたいです。
そして、より幸せになって、それをご両親に与えてあげる、というプランです。

お父さんのことは、そんな将来のために少し距離を置いてみるのがいいでしょう。
そして、その悲しみをどうしたら喜びに変えられるんだろう?って思ってみるのもいいですね。

それでもしんどいときはありますから、無料のカウンセリングを受けてみたり、ご主人に相談したりしながら自分の心を悲しみの淵から救い出してあげましょう。

ご両親思いの優しい娘さんだと思います。
罪の意識も、将来その分、素敵なものを与えることで帳消しにしてもらおう、との魂胆を持って取り組んでください。
僕も応援しています。

ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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