妻と義父母のこと - カウンセリングサービス心理学講座

相談者名	再門
義父母と妻のことで悩んでいます。結婚して１０年以上ですが、とにかく干渉してきます。妻は一人っ子で、小学生の息子が一人いるのですが、どこへ行く何をやることはもちろん夫婦の会話の一言一句まで。義母もそうですが、特に義父の方がいちいち細かく言ってきます。見下す感じで、説教調です。今は、私の転勤に伴い義父母から距離的に離れ、精神的に少し楽になる反面、電話などで干渉してきます。給料の渡し方や私の実家へ帰省する費用の工面等まで。息子が学校でいじめられ私も気をもんでいた時も、一方的に、何も考えず、何もしない私のせいだと言われショックを受けました。その原因は、妻が親に細々したことまで、私に対する愚痴等を言い、それを義父母が私に言ってきます。言われても仕方ない面もありますが、納得いかないことがほとんどです。妻に、義父母への愚痴はトラブルの原因になっていることを言っても、「他に相談する人がいないから…」等と言って、聞き入れません。妻としても近くで義父母の面倒を見たいという時に、義父母宅の隣が売りに出す話が舞い込み、早く決めないと他に買われてしまうということで急かされ、私が迷っていると、強引に決めさせられたのが本音です。そのやりとりの前後で、仕事が大変な時期でもあったのも重なり、私も心身とも調子を崩し、心療内科などにも通院しました。私もその間、睡眠障害はもちろん、仕事も手に付かなくなったので、なるべく考えないようにしここまで来ました。自分が犠牲になればという気持ちと、１０年以上続いている様々な思いが重なり、また私も来年転勤になる可能性があるのですが、どこに行くか分からず、職場が変わること、場所により家族と離ればなれになり、妻子が義父母に良いようにされるのではないか、離れた方が気が楽では？と考えたり。義父母は孫には甘く、とても教育してもらえる感じではありません。息子も子供ですから、甘やかしてもらえる義父母になつきすぎている位で、きちんと躾ようとする父親である私を敬遠するようになり困っています。このような状況で、何か前向きに解決策はないか、考えているのですが、何も浮かびません、先日妻と話す時間を持ったのですが、妻も自分の体調や精神状態が不安定で、うまくいきません。今回思い切ってメールしました。
カウンセラー	大谷常緑
再門さん、こんにちは。はじめまして。ご相談を担当させていただく大谷です。よろしくお願いします。再門さんのご相談を拝見していて、とても辛い状況だなぁと感じました。奥さんとの関係がうまくいっていない事、義理のお父さんやお母さんがとても干渉されているご様子、息子さんのためを思いしつけようとする再門さんより、猫かわいがりの義理のお父さんやお母さんに息子さんがなついてしまっている事、再門さんは家庭で安らぎを得られるどころか、むしろ家庭での生活が苦痛な時間なのではないかなぁと思いました。さて、これら一連の一番の問題は、再門さんももう既にお気づきになっておられる事と思いますが、奥さんとの関係ですね。もし、奥さんが愚痴を義理のお父さんやお母さんに言わなくなったとしたら、義理のお父さんやお母さんも余り干渉されなくなるのではないかと思います。良いか悪いかは別にして、一人娘を嫁に出し、その娘が愚痴ばっかり言ってきて少しも楽しそうでないとしたら、親の気持ちとしては何とかしてやりたいと思うかも知れませんね。そして、干渉してしまうかもわかりません。この干渉を受ける身の再門さんにとっては、文句ばかり言われて、何か自分が一方的に責められている、悪者にされている感じになってしまって、精神的に参ってしまうのも分かるような気がします。さて、では奥さんは何を求めて愚痴を言っているのでしょうか？再門さんは辛いかも知れませんが、ここでご自分の心の痛みから少し離れて、奥さんの気持ちを考えてみませんか？奥さんは、おそらく、寂しいという感じを感じておられるのではないでしょうか？誰かを攻撃するときの気持ちのその奥には、実は愛を求める心の声があります。寂しい、悲しい、分かって欲しい・・・そんな気持ちが奥さんの心の中に渦巻いているのかも知れませんね。お忙しいにもかかわらず、再門さんはしっかり奥さんと向き合おうとされています。とても素晴らしい、素敵な気持ちだと思います。大切にして欲しい気持ちです。でも、そんな再門さんとの気持ちとは裏腹に今の状況が生まれているとしたら、ひょっとすると再門さんの向き合い方に問題があるのかも知れません。再門さんは、男と女は同じ人間でありながら全く別の生き物だというお話をどこかで耳にされたことはありませんでしょうか？男も、女も多くの人々が誤解しているのですが、気持ちの持ち方は男と女では全く異なるのです。同じ人間と思わない方がいいぐらい、そうですね、お互い異星人同士というぐらいの感覚でいられた方がいいほど、異なる気持ちを持っているのです。男性はとかく論理的に話を進めたり、何かの答えを出そうとしますが、女性はただ自分の感情を分かって欲しい、受け入れて欲しいと思います。ここがおそらく再門さんと奥さんとの気持ちのギャップに繋がっているような気がします。奥さんは、再門さんとのコミュニケーションの中で、自分の事を分かってくれない、自分を愛してくれていないととても感じられているような気がします。だから、分かってくれる人を求めて、愛を求めて、自分の気持ちを義理のお父さんやお母さんに話されるのだと思います。ご両親なら自分の事を分かってくれると思えますからね。では、再門さんと奥さんとのコミュニケーションをどのように進めればよいかですが、先ずは、奥さんが感じられている感情について、良いとか悪いとか、正しいとか正しくないとか、あるいは自分が責められているとかいないとかを全て横に置いて、奥さんの話を聞いてあげてください。感情には、良いとか、悪いとかはありませんね。感じるのだから仕方ないですね。先ずは、その事を前提に、耳を傾けてあげてください。ただ、うん、うんと頷くだけでも結構です。もうワンランクアップするならば、奥さんの言った言葉の中で感情表現を繰り返してあげてください。例えば「私、○○で苦しかったの」と言われたら「そうか、苦しかったんだね」というような具合です。こうすると、奥さんは受け入れられた感じがして愚痴の元となる不満が少なくなっていきます。お二人の関係、それは勝ち負けではありません。お二人は、パートナーですから二人で二人の問題を一緒に協力しながら解決していく事が大切なのですね。誰しも気分悪く生活したいと思っている人はいません。再門さんもそうだと思いますが、奥さんもそうなのです。お二人が楽しい、幸せな生活を送る事を目的に、先ずはこのコーナーにご相談いただいた再門さんからそんな接し方をしてみられてはと思います。もちろん、無理にそうする事はありません。無理にそうしてしまうと、再門さんが犠牲を感じたり、頑張ったりしてしんどくなってしまいます。（どちらか一方ではなく）お二人のために、そうできる範囲でやってみてください。また、お一人では辛い事もあるでしょうから、是非、電話カウンセリングを受けながら、カウンセラーの力を使って進まれると良いかと思います。カウンセリングサービスには、プロは勿論、優秀なボランティアカウンセラーも沢山います。躊躇しないで、ご自分と相性が良いカウンセラーを探してみられてはいかがかと思います。回答がお役に立てれば幸甚です。ありがとうございました。