娘の消息

相談者名
アリエル
国立大学を卒業し就職するやいなや、私への恨み辛みを吐いて絶縁していきました。大学は遠方だったことが疎遠の始まりでほとんどコミュニケーションはありませんでした。母子家庭ですが学歴も地位もあり全てに一生懸命になりすぎて、いわゆる毒親になっていました。就職後3年半ほどで通勤にはかなり厳しい距離のところに引っ越したことが解りました。就職前から付き合っている同じ大学の男性がその辺りに住んでいると聞いたことがあったので、辞めて一緒にすんでいるのか?仕事は?全く連絡も取れず完全拒否されているため、元気でいるのかすらわかりません。せめて消息だけでも把握しておきたいのですが、このまま引っ越しを繰り返していくと完全に行方不明で生き別れ状態になってしまいます。どうしたら最悪の事態をさけられるでしょうか?更に欲を出せば、どうすれば和解できるでしょうか?娘の心を溶かすことができるでしょうか?電話もメールも出すと恨まれ、携帯を変えたり引っ越したりして逃げていってしまいそうです。思いつくあらゆる打開策を教えて下さい
実は私自身、我儘な母親から意地悪をされて育ち、今も信じられないような嫌がらせを受けています。娘の行動も母親からの洗脳(私から娘を奪って自分のものにする)もあります。(長くなるので説明は省略します)決して被害妄想とかではないです。ただ私自身は仕事も趣味も充実しており家族の悩みだけがネックです。それでいいじゃないか、娘の事は忘れなさいとの返答以外でお願いします。
カウンセラー
三枝みき
こんにちは、アリエルさん、初めまして。
今回、担当させていただきます、三枝みきと申します。

アリエルさんは絶縁状態になってしまったお嬢さんとの関係で、お悩みなのですね。
愛する娘さんに完全拒否されてしまったり、消息すら分からないとのこと、さぞご心配なことと思います。
そんなアリエルさんの「お嬢さんの消息を知りたい」とのお望みには、私は直接は応えられませんが、「和解したい」「関係をよくしたい」というご希望に関しては、カウンセラーとして出来るだけのことをさせて頂きたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたしますね。

まず最初に、多少なりとも参考になると思いますので、お嬢さんサイドから見た、アリエルさんとの親子関係について、見ていきましょうね。

ご相談を読ませていただいていると、お嬢さんとアリエルさんは「母子癒着」の関係にあったような感じですね。
この「癒着」というのは、心理学的には、相手と自分の感情の境界線がわからなくなってしまい、相手の感じている感情を自分のもののように感じてしまっている状態を言います。
そして、この「母子癒着」の状況にあるとお互い、特に子供のほうはとてもしんどい思いをすることになります。
ですから、どうしてでもお母さんから離れたくなるんですね。

癒着が強く、親の束縛やコントロールが強ければ強いほど、子供は怒りを溜め込み、それが爆発した時には激しい攻撃となります。
そして親が手放すまいとすればするほど、遠くへ逃れようとします。
まさに、アリエルさんが下記のように書いてくださっているような状態です。

>国立大学を卒業し就職するやいなや、私への恨み辛みを吐いて絶縁していきました。大学は遠方だったことが疎遠の始まりでほとんどコミュニケーションはありませんでした。母子家庭ですが学歴も地位もあり全てに一生懸命になりすぎて、いわゆる毒親になっていました。

こうなった時に無理やりに引き戻そうとしても、申し訳ないですが、火に油を注ぐようなもので、全くの逆効果なんですね。

では、どうしたらいいのかと言いますと、逆説的になりますが、お嬢さんを手放していくことが必要です。
ただこれは、アリエルさんが危惧していらっしゃるような、お嬢さんのことを諦めて忘れなさい、という意味ではありませんので、安心してくださいね。
お嬢さんとの間にある「癒着」を断ち切り、お嬢さんへの「執着」を手放して、お嬢さんを「子ども」ではなく、「一人の成熟した大人の女性」として見てあげる、尊重してあげられるようになることが必要なんです。

「子ども」という存在は未成熟ではありますが、それでも一個の、れっきとした「個」であり、その小さな体と心の中に「自分」というものを持っています。
そして、その「個」は生きている限りその存在を、「自分自身」というものを表現したいという強い欲求を持っています。
子どもという「個」にとっては、「親」と言えど、文字通り全くの「別個」なので、たとえ、その子自身が自分自身の意志で、親に気を遣って親に従って生きてきたとしても、自分自身を表現できずに生きてきたのであれば、そこに苦痛や、ひいては恨みつらみを残すことになります。

でも、どんな子供も元々は、お母さんが大好きなんです。
もちろん、アリエルさんのお嬢さんもかつてはお母さんが大好きで、だからこそお母さんの言うことを聴いて、いい子で頑張ってきたのだろうなと、私は思います。
お母さんのために、お母さんの望む娘でいたかったのかもしれないけれど、お母さんのために自分の心を殺すのに、耐えられなくなったのかもしれませんね。

でも私は、お嬢さんがそれだけ徹底した「拒絶」をアリエルさんに向けているのは、その「拒絶」や「恨みつらみ」以上の強いお母さんへの「愛」が、お嬢さんの心の奥深くにあることを証明しているのじゃないかと思うんです。
「愛」の反対は「無関心」ですから。

ですから、望みはあります。
でも、お嬢さんと和解したい、お嬢さんの心を溶かしたいとアリエルさんが心からお思いであれば、まず、アリエルさんがお嬢さんのために、お嬢さんが「自分自身」であることを認めてあげられるように、変わらなければいけないんですね。
それには、ご自身の辛さ、悲しみ、寂しさよりも、お嬢さんご自身の気持ちを大切にしてあげられるようになることが必要です。

例えばですが、アリエルさんは「もしも娘の幸せのためなら、私は愛するあの子にもう二度と会えなくてもいい」と思えるでしょうか?
自分自身の痛みや怖れを超えて、娘の幸せのために、娘を手放せるでしょうか?

もちろん、これはあくまでも極端な例です。
「娘を手放す」というのはつまり「娘さんへの執着を手放す」という意味ですし、実際にそこまでやらなければいけない、と言っているわけではないですから、その点は安心してくださいね。
でも、厳しいことを言うようですが、そこまで思えるかどうかに、この関係の未来は掛かっているように、私には思えてしまうんですね。
私自身も長女との関係で、そこを乗り越えてきました。
ですから、私自身の経験からも、強くそう思うんです。

ちなみに、癒着や執着を手放す具体的な方法としては、面談カウンセリングで行うセラピーなどが有効です。
それに、娘さんとの関係だけでなく、アリエルさんご自身のお母様との問題を扱うことも、結果的にはいい影響を与えてくれると思います。

でも、アリエルさんご自身がカウンセリングを受けたとしても、娘さんの心は変えられない、って思われるかもしれませんね。
たしかに人の心は変えられませんし、変えることができるのは自分自身の心だけです。
でも本当は、家族って心で繋がっています。
物理的には絶縁していたとしても、遠く離れていたとしても、アリエルさんとお嬢さんの心はどこかでつながっています。
ですから、アリエルさんが変われば、何か変化が起きるはずです。

そして最後になりますが、アリエルさんご自身のこと。

女手一つで、娘さんを国立大学に行かせてあげられるくらい、頑張って育てて来られたこと、並大抵の努力ではなかったと思います。
ご自身を「毒親」と書かれていましたが、それもきっと、仕方のないことだったのではないでしょうか。
アリエルさんご自身も、お母様との問題を抱え、今でも嫌がらせを受けていらっしゃるとのこと。

そんな厳しい状況の中で、もしかしたらお嬢さんの存在はアリエルさんにとって、たった一つの「光」だったのではと、私は思います。
だとしたら、失うことが怖くて、手放せずにしがみついていたとしても、お嬢さんを守るためにご自身のコントロール下に置いて束縛したとしても無理からぬことです。
その結果、お嬢さんが息苦しさを感じてしまった、生き辛さを感じることになってしまったとしても、結果的には仕方のなかったことなのかもしれません。

そのことで、アリエルさんご自身も後悔していらっしゃったり、ご自分を責めたりされているかもしれませんが、お嬢さんを愛し、育ててきたご自分の今までを否定しないであげて下さい。
いろいろあったと思いますが、その時はそれが最善の道だと信じて、お嬢さんのためにベストを尽くしてこられたはずです。
ですからどうか、ご自分の愛だけは疑わないで下さいね。

以上、いろいろ厳しいことも書かせていただきましたが、今回書ききれなかったことなどもあります。
もしよろしかったら、初回無料の電話カウンセリングもございますので、ぜひご利用くださいね。
この回答が、少しでもアリエルさんのお役に立てれば幸いです。
私も、アリエルさんの思いがお嬢さんの心に届くよう、心から祈っておりますね。
本日はご相談、ありがとうございました。

三枝 みき

この記事を書いたカウンセラー

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