早く普通に戻りたいです。

相談者名
Marsha
初めてメールします。
私は、20代の公務員で、毎日業務連絡をしながら、今はアメリカに語学留学をしています。

いろいろな国籍や価値観を持つ人と関わる中、自分の性格を改めて考えるようになりました。

私は10代に摂食障害になり、拒食・過食両方を経験しています。
自傷行為やアルコールも大量に摂取していました。
レイプもされたこともあり、当時は男性が怖くて見れませんでした。

原因はいろいろありますが、
主に経済状況の悪化で夜逃げをしたことから生じた家族との不和と、浮気や援助交際をしていた父親への嫌悪があります。

今は、これらの症状も出る事も無く、毎日平和に過ごしています。
家族との関係も修復できました。
仕事の業務に支障は今のところ無い状況で、留学の成績も良い点数をもらえています。

しかし、心の中はというと、多くの人と接する中で、自分との違いに気が付き戸惑うことが多いです。

具体的に言えば
・男性をどうしても信じられない
・時間がなくていつも落ち着かない
・休めれない
・人に意見をいえない
・なにが悩みなのかわからない
・自分が怒られているのに、別の人が怒られているように感じる
・人に優しくされてしまうと、涙が止まらない
・脅迫的な態度の上司がいると、びくびくして声が出なくなり、吐き気がする

社会人にもなり、とても恥ずかしいことですが、これらの違いに悩んでいます。今まで、関係を修復したり、男性と話すようにしたりして、今の生活をすごしていますが、上記のことがどうしても克服できません。
そのために、最近は多国籍の友達といるのも疲れてしまい、今は距離を置いています。
職業柄、人に指導をすることが多いので、早く普通に戻って、同じ目線に立てるようになりたいです。

過去の出来事を乗り越えるにはどうすればいいですか?
質問量が多くて申し訳ありません。
よろしくお願い致します。

カウンセラー
嶽きよみ
Marshaさん はじめまして。今回 担当させていただきます、嶽きよみ と申
します。どうぞよろしくお願いいたします。

Marshaさんは、まだ20代でいらっしゃるにもかかわらず、これまで たくさん
の辛い経験をされてきたんですね。

> 今は、これらの症状も出る事も無く、毎日平和に過ごしています。
> 家族との関係も修復できました。
> 仕事の業務に支障は今のところ無い状況で、留学の成績も良い点数をもらえています。

そして、それを乗り越えるために ものすごく頑張って来られたのだろうと
思います。
そして今は10代の頃のMarshaさんよりも、ずっと「強さ」を身につけられて
いるのだと思います。

だからこそ、これまで蓋をしていた心の中の痛みが 出て来れるようになっ
てきたのかもしれませんね。

> しかし、心の中はというと、多くの人と接する中で、自分との違いに気が付き戸惑うことが多いです。

ましてや今は海外にいらっしゃって、色んな国籍の方との出会いも多いとのこ
と。
国民性の違いなどを強く感じることも多いでしょうから、その戸惑いは、
日本にいらっしゃる時よりも ずっと振り幅が大きいのだろうと思います。

でもこの機会に、これまで癒しきれていない気持ちと向き合って行かれてもい
いのかもしれませんね。

今回は、質問をたくさんしてくださっているので、ここでは それぞれを短く
お答えしてみようと思います。

> ・男性をどうしても信じられない

男性を信じられない、ということで悩むということは、裏を返せば「信じたい
」と思っていらっしゃるのではないでしょうか。

わたし達は、子供の頃、とても狭い世界に住んでいます。
それは、男性の象徴=父親、女性の象徴=母親、という狭い世界です。

もちろんわたし達が成長するにしたがって、いろいろな男性や女性、それぞれ
の人格や個性に出会って行くのですが、感覚的には、男性像というものが父親
に感じたものと重なってしまったまま、ということがあります。

また、父親像でなくとも、誰かに感じたイメージを、男性全体や女性全体にあ
てはめて見てしまうことが多々あります。

つまり、過去に信じられない男性に出会ってしまった場合に、男性全部にその
イメージをあてはめてしまうという感じです。

それを外していくには、無理に「男性」を信じようとするのではなく、まず
は「人間」としての その人を見ようとすることから始めてみてもいいかもし
れませんね。

> ・時間がなくていつも落ち着かない

常に時間がない、ということは、「時間がない状況を、自ら作っている」そ
して、「その状況が自分にとって必要なのだとしたら、それはなぜか?」と仮
定して考えてみます。

例えば、落着いてしまうと、何か感じたくない感情が出てきてしまうのかもし
れません。
また、時間がないことで、見なくていいもの、しなくていいことがあるのかも
しれません。
そういう時は、時間がない状態が自分にとって都合がいい、ということになり
ますので、その状況を作り出してしまう、ということが考えられます。

「時間がなくて落着かないこと」のメリットを見つけることが出来たら、解決
もしやすいのではないかと思いますよ。

> ・休めれない

これは、先ほどの質問と同じように考えるといいかもしれませんね。

もし、休めてしまうと何か困るとしたら、それは何でしょうか?

> ・人に意見をいえない

自分の意見があるにもかかわらず、それを発する勇気が出ないということでし
ょうか。
もしくは、自分の意見がはっきり出てくるのを、どこかで抑えている、という
感じでしょうか。

そういう時は、もしかしたら、はっきりと意思表示をする人に対して、厳しい
目で見てしまったり、批判の気持ちを持っている時かもしれません。
そうすると、自分が意見を言ったときに、同じように厳しい目で見られている
のではないかと感じて、意見が言いにくくなったりすることがあります。

もしそうだとしたら、誰かが間違った意見や的外れなことを言ったりしたとき
でも、発言したこと自体を認めたり、その勇気を褒めたりしてみるといいか
もしれません。
そうすると、自分が意見を発する時にも、人が温かい目で見てくれているよう
に感じ、発言しやすくなるのではないかと思いますよ。

> ・なにが悩みなのかわからない

何が悩みなのかわからないときは、もしかしたら、「悩みたい」という時なの
かもしれません。
本来なら、そういうときは「悩みがない時」とも言えるのではないでしょうか

にもかかわらず、そこが気になるとしたら、もしかしたら、「悩む」こと自体
によって、何か得ているものがある時なのかもしれませんね。

悩むことによって、前に進まなくていい状況を作ったり、それが怒りの表現に
なっている場合もあります。
その部分に、少し向き合ってみてはいかがでしょうか。

> ・自分が怒られているのに、別の人が怒られているように感じる

人に怒られている時というのは、誰しも 「悲しい」とか「悔しい」とか色ん
な感情が動くのではないかと思います。

でも、それらの感情を感じるよりも、むしろ別の人が怒られているような感じ
がするのだとしたら、そこには何か感じたくない感情があるのかもしれません
ね。
つまり、その感情を感じたくないために“感情のスイッチを切る”ようなこ
とを無意識に行っているのかもしれない、ということです。

それはもしかしたら、以前に感じた心の痛みが出てくるのを防いでいるのかも
しれません。
でも、感情は、ためればためるほど それを抑えることが大変で、だんだん疲
れてきます。

嫌な感情でも、それを感じることを認めていくと、だんだんと薄らいで行き
ます。ひとりでそれを感じるのが難しい時は、周りの人を頼ってみてはいかが
でしょうか。

> ・人に優しくされてしまうと、涙が止まらない

人に優しくされることで、感情の蓋が開いてしまうのかもしれませんね。そう
いう時は、出来れば たくさんお涙を出させてあげたほうがいいと思いますよ

それだけいつも、心を緊張させているということではないでしょうか。気を張
って、しっかりと自分の足で立っていなければ、という思いもおありなのかも
しれませんね。

もし、Marshaさんが誰かに頼ることが苦手なのでしたら、小さなお願いや、
簡単な頼みごとをいろいろしてみるといいのではないかと思いますよ。
そして、人の優しさをもっともっとたくさん受け取ってくださいね。

> ・脅迫的な態度の上司がいると、びくびくして声が出なくなり、吐き気がする

脅迫的な強い態度に対しての怖れが出てきてしまうんですね。
過去のトラウマのようなものが、また傷つかないように、自分を守ろうとして
いるのではないかと思います。

過去の傷ついた心を根本的に癒していくことは、カウンセリングなどを使うこ
とも一つの方法だと思いますが、実際にそういう場面に出会ったときの対処法
としては、まずは深呼吸をすることをおすすめします。
びくびくして声が出ない時は、たぶん緊張して浅い呼吸しか出来ていないので
はないかと思います。
吐き気がするのは、その怖れを体から外に出したい、という無意識の働きかも
しれませんね。

深呼吸をして少し緊張が取れたら、「上司に対して、今 怖れを感じているん
だな」ということを、自分の感情として受け入れると、少し落ち着きを取り戻
せるのではないかと思いますよ。
よかったら試してみてくださいね。

今回は、それぞれ少しずつ書きましたので、説明が足りないところもあるかも
しれません。もしわからない部分がありましたら、電話カウンセリングなども
ご利用いただければと思います。

ご相談ありがとうございました。

嶽きよみ

この記事を書いたカウンセラー

About Author

柔軟な視点で問題を捉え「人間関係」「自己表現」「セクシャリティ」に関する悩みを多く扱う。 特に、現役で自身のビジネスも続けていることから、やりたいことを見つける、夢を叶える、など自己実現のサポートを得意としている。 「見た目の印象とは違い、声に癒される」との声が多く寄せられている。