告白は蜜の味~告白の心理~

告白を上手く行うコツの一つにこの感情に強くなることが鍵になるようです。

● 告白前は溢れる想いでいっぱい ●

好きな人に告白する時ってドキドキしますね。
緊張もします。

上手くいったら天にも昇るような気持ちになるし
振られてしまうと地獄の9丁目までまっさかさまに落ちていくような
気持ちになります。
僕も告白する時は本当にドキドキしたものです。
心臓の音が和太鼓なみにドンドコドンドコと鳴っていたのを
覚えています。

告白前はお付き合いできた場合を想像して楽しくなったり、
好きな人に好きと言えない想いを抱えて切なくなったり、
告白して上手くいけばいいが失敗しちゃったら、この先会社で毎日顔を
あわすのにどうすれば・・・等と考えて不安になったり、
いろんな感情が泉のように湧き出てきます。

お付き合いできた時のことを想像するのは楽しいですが、
切なかったり、苦しかったり、不安だったりと、
いわゆるネガティブな感情がでてきた時は苦しいですね。

告白を上手く行うコツの一つにこの感情に強くなることが
鍵になるようです。

今回は告白についての心理を実際カウンセリングで
よくお聞きする例を用いて紹介していきましょう。

◆ もう我慢できない! ◆

ある男性のお話です。
彼は好きな人ができると告白して、そして振られるということを
繰り返していました。

カウンセリングをして彼がなぜ振られてしまうのか、
どんなところに問題点があるのかを探していくことにしました。

そして問題点が徐々に見えてきました。
彼がなぜ振られるのかという原因の一つに“焦りすぎ”ということが
あるようでした。

彼は好きな人ができると、好きで好きでたまらなくなるそうです。
そしてお医者様でも草津の湯でも治らない恋の病にかかったように
切なくて切なくてたまらなくなるそうです。
すると切ないモードに入ってしまった彼は、
もし、こうしてる間にも他の人に盗られてしまったら・・・
と考えてしまい、いてもたってもいられなくなり
告白してしまうそうです。
そして振られ続けていました。

なぜこの彼の行動が焦りすぎかというと、
彼が好きになった相手が彼と、
とっても仲良しだったり、親密だったり、
彼のことをよく知っている相手だったらいいのですが、
お友達だけど彼と付き合ってみようと考えるほど仲が良い相手だったり、
付き合ってみようと思わせる程、彼の魅力を知っていない相手、
つまり彼のことをよく知らない相手だったりすることが多いからです。

相手にとって彼と付き合ってみようと思わせるだけの材料が
そろっていない状態で彼は告白をしていたので、
彼が振られてばかりの状態を作っていたようです。

では、なぜ彼は相手が付き合ってみようと思わせるだけの材料が
そろっていないのに告白を続けていたのでしょうか?

それは、先ほど出てきたこの部分
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彼は好きな人ができると、好きで好きでたまらなくなるそうです。
そしてお医者様でも草津の湯でも治らない恋の病にかかったように
切なくて切なくてたまらなくなるそうです。
すると切ないモードに入ってしまった彼は、
もしこうしてる間にも他の人に盗られてしまったら・・・
と考えてしまい、いてもたってもいられなくなり
告白してしまうそうです。
—————————————————————–
ここで感じる感情に耐えられなかったんですね。

僕は彼に

「この感情に耐えて彼女に自分を知ってもらわないと
今行っても振られるだけという可能性が高くなってしまいます。
さっかく好きな人ができたのに、玉砕しにいく為に告白するのは
もったいないと思います。
次に好きな人ができた時は、不安な感情がでてくるかもしれませんが
すぐに告白せずに、彼女にあなたをアピールする時間を作る、
グループで遊びにいったり、二人でデートしてみたりと
彼女があなたのことをいいなーと思う時間を
作ってみてはいかがですか。」

と提案しました。

そして、この不安な感情を作ってしまう
無価値感を癒していくことに二人で取り組んでいきました。

すると彼は徐々に、
もしこうしてる間にも他の人に盗られてしまったら・・・と
考えることは少なくなり、
それよりもどうしたら好きな人と上手くいくのかということを
考えるようになっていきました。

そして、後日彼からついに告白に成功したということを聞きました。
僕もその話しを聞いた時は本当に嬉しかったです。

ある男性の例と書きましたが、
このパターンは男性だけではなく、女性にも多いんですね。
不安な感情に負けず、上手くいく為に
相手に自分のことを知ってもらう時間を作ることは大切ですね。

■ 磁石のようにくっついちゃう ■

今度はある女性の例です。
こんどは振られてばかりという話ではなく、
彼氏がすぐできるというお話でした。
それも一人だけじゃなくて、二人も三人も・・・

彼女はお付き合いだけじゃなくて、
SEXだけの関係になることも多いそうです。
気に入った相手になるとすぐにSEXしてしまうそうです。

多数の恋人、多数のSEX相手
当然、恋人に知れると彼は面白くありません。
そして、お別れになってしまう。
これが彼女のパターンでした。
本当に好きな人一人だけにしぼって恋愛できないというのが
彼女の悩みでした。

なぜ、彼女は多数の恋人を作ってしまうのか原因を
カウンセリングで探っていきました。

多数の恋人を作る原因のうち
一つは寂しさがありました。
寂しさを感じるので、それを埋める親密さを求める欲求が
彼女が恋人を多数作る原因になっていたようでした。

しかし、それだけではありませんでした。
彼女は寂しさを埋める親密感になれていなかったので
親密感を感じると恋人のように感じてしまい
「付き合おうよ」と申し込んでいたようでした。

つまり、彼女の心の捉え方は
親密でない人=ただの友達
親密な人  =恋人
の二通りの捕らえ方になってしまっていたようです。
親密でないか、親密かの両極端になり中間点がなかったんですね。

その為、親密感を感じると心は恋愛モードに突入してしまい
磁石に引き寄せられるように
男性とくっついてしまっていたようでした。

そんな彼女には、中間点を作る提案をしました。

「親密感を感じると、すぐにくっついてしまうので、
すぐにくっつかないようにするの為に親密感になれる
必要があると思います。
仲の良い男性のお友達を3人作ってみてください。
それまでは、気にいってもSEXしてしまったり、
付き合ったりはなるべくしないでおきましょう。
ただの友達→親密な友達→本当に大好きなただ一人恋人
と段階をつける為のトレーニングだと思って
親密な男性友達を3人作ることに取り組まれてみては
いかがでしょうか?」

と提案しました。

そして彼女と多数の恋人を作る原因の一つの
寂しさを癒していくべくセラピーを続けていきました。

彼女の頑張りの甲斐もあって、
彼女は親密な関係になった人の中から、
本当に好きなただ一人の恋人を選び、
そして親密な関係の友達にはその状態をキープできるようになりました。
彼女の場合は親密感になれていなくて恋人を多数作ってしまうという
お話でしたが、親密感や男女間で感じる感情になれておらず、
知り合った異性を次々と好きになってしまうというケースもあります。

この場合は次々と異性を好きになり告白してしまうので、
◆ もう我慢できない! ◆のタイトルで紹介した男性のように
焦ってしまい自分をよく知ってもらうこともなく告白してしまったり、
次々と告白する姿から相手に
「結局あなたは誰でもいいんでしょう」
「SEXができれば誰でもいいんじゃないの」
と軽い人に見られてしまう等の誤解をされてしまうこともあるようです。
この場合も、親密感や男女間で感じるドキドキになれることと、
ゆっくり近づけるようになることが大切ですね。

告白の成功率をあげる鍵の一つに
好きな人ができた時に
自分がどんなことを感じて、どんな行動をとるのかを知ることが大切です。

好きな人と上手く結ばれるといいですね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。