前向きになれないです

相談者名
りんく
入社したての新入社員ですが辞めたいです。
就活が嫌でたまたま内定を貰えた会社に決めてしまいましたが、
やりたかった仕事というわけでもなく、
しかも地元を離れて一人暮らしをすることになったのでひどいホームシック状態です。
引っ越すまでは自分はそれなりにちゃんとできると思ってました。
でも引越し前日からずっとダメです。帰りたいとしか思えません。
実際に働いてみないと分かりませんが、半年もつか微妙です。
でも結局決めたのは自分だし、すぐ辞めたら親もがっかりするだろうし…
まだ自分が何をしたいのか分かりません。
ただ親と一緒の生活に戻りたいです。
大人になんかなりたくないです。
カウンセラー
大塚亘
りんくさん、はじめまして。

今回担当させていただきます、大塚亘と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

まず、入社されて間もないとのことですので、就職した会社自体に問題があるわけでは
ないと思います。それは、就活自体が嫌だったと、りんくさんが書かれているところ
からも間違いないと思います。

つまり、りんくさんには、元々、働くということについて、何らかの良くない感情、
ネガティブな感情を持っていたのかもしれません。

ただ、「親と一緒の生活に戻りたい」とも書いてくださっていますので、もしかしたら、
「働く」ことについてネガティブな感情を持っているのではなく、漠然と、社会に出る、
大人になるということについて、不安感を持っているのかもしれませんね。

また、「働く」ことと、「大人になる」ことの両方にネガティブな感情を持っている
場合もあります。

このほかにも様々な可能性が考えられますが、りんくさんが、なぜネガティブな感情を
持ってしまうのかについては、頂いた文章からは分かりませんので、一般論として、
いくつかのパターンを書いてみたいと思います。

まず、仕事が嫌という場合は、過去の何らかの出来事が原因で、仕事にネガティブな
イメージを持ってしまっていることがあります。

考えられる原因としては、親が仕事で苦労していたのをずっと見てきたとか、経済的な
面で何か苦労があった、自分自身も貧しさに苦労してきたというようなことが、
その一例です。

そうすると、「働く」ということについてネガティブなイメージを持っているため、
オートマチックに、「働く」ことに近づくと、嫌な感情が出てきてしまうことになります。

また、働くということは、言い方を変えると「お金を稼ぐ」ということになりますよね。
そして、何らかの原因で、「お金」イコール「悪」というように、「お金」そのものに
ネガティブな感覚を持ってしまっているという場合もあります。

次に、漠然と社会に出ることに不安を持っているというような場合の原因ですが、
これも、やはり親の影響であることがよくあります。

様々な事例がありますが、例えば、親が仕事や社会に対していつも不満を言っていた
ために、社会という家の外の世界に対して否定的な感覚が染みついてしまい、それが
原因で、働くというような、社会に出るということについて、ネガティブな感情を
持ってしまうというようなことが、その一例です。。

また、将来子供が社会に出ても困らないようにという意識のもとに、悪気はないけれども
親が過保護、過干渉になってしまい、逆に、その親の行き過ぎの言動が、かえって大人に
なることに不安感を持たせてしまったり、社会や会社といった外の世界に対して、
ネガティブな感情を植え付けてしまうこともあります。

さらに、漠然と社会に出ることに不安を覚える原因の可能性としては、これも親からの
影響が大きい場合が多いですが、過保護に育ったために反抗期がなく、自我が抑制
されたままになってしまい、要するに自分のことが自分でも分からない状態になってしまい、
社会でどう振る舞っていいのか分からなくなってしまう、ということもあります。

もうひとつ、こういうケースもあります。それは、小さいころから、親から否定的に
扱われてしまったため、自分がダメな人間であるとか、自分は価値のない人間であると
「誤解」してしまい、「自分なんか、社会に出る資格がない」という感じで、自分を
卑下してしまうので、社会に出ることに不安を感じたり、怖れを感じてしまうという
こともあるでしょう。

以上、いくつかネガティブな感情が生まれてしまった原因の例を述べましたが、実際に
カウンセリングでお話しを伺うと、その原因は本当にケースバイケースなので、
りんくさんがお持ちの「ネガティブな感情」の原因は、やはりお話しをお伺いして
みないと分からないのが正直なところです。

それでは、これからどうすればいいのでしょうか。まず私がお伝えしたいことは、

「悩みをひとりで抱えない」

ということです。既にこうして無料相談コーナーに相談して下さっていますので、
大丈夫だとは思いますが、一人で悩みを抱えないでほしいのです。

もし親御さんに言えるなら、親御さんに正直に話してみてもいいと思います。また、
もちろん親には話せない、話したくないということもありますよね。そういう時は、
相談に乗ってくれそうな友達がいたら、ぜひ話しを聞いてもらってください。

そして、話しを聞いてくれそうな人がいない、というときは、ぜひカウンセラーを
頼ってほしいのです。

我々人間は、誰かに話しを聞いてもらうだけで、嫌な感情を吐き出すことができる
場合があります。友達にたくさん話を聞いてもらったら、少しスッキリした、
というような経験はないでしょうか。

このように、ネガティブな気持ちを吐き出すことで、少し心が軽くなるということを、
「カタルシス効果」といいます。現実は何も変わらないけれども、話したりする
ことでネガティブな感情を吐き出し、心が少し楽になることもあります。

そして、りんくさんが、仕事や大人になることについて、なぜネガティブな感情を
持ってしまったのかについては、詳しくお話を伺わないと分からないところですので、
もしよろしければ、ぜひカウンセリングを使ってみてください。

カウンセリングで、もともともっていたネガティブな感情を減らしていき、楽になれる
お手伝いもできると思います。

読んでくださり、ありがとうございました。

大塚亘

この記事を書いたカウンセラー