断固、泣き寝入りしたくないという欲求は執着でしょうか?

相談者名
トリトン
はじめまして。
40歳の会社員です。
私はやさしい、というか気の弱いところがあって、会社の他人が私を奴隷のように
誰もやらない嫌な雑務を押し付けようとしてくる事が多々あり困ってます。
こういった半ばいじめのような事は許せないし、断固拒否したいと思ってます。
ただ一方、欲求には執着を持つな、とよく言われます。
この断固拒否したい、泣き寝入りしたくないという事も欲求だと思うのですが、
この場合も、執着を持ってはいけないのでしょうか?
執着しないで泣き寝入りするしかないのでしょうか?
カウンセラー
大門昌代
トリトンさん、はじめまして大門と申します。よろしくお願いします。
嫌な雑務を、会社の人達がトリトンさんに押し付けてくるのですね。
断固拒否したいと思うトリトンさんのお気持ちは、当然のことと思います。

自分が奴隷のように扱われることに、拒否感を持つのは、すごく当然のことで、そのような状況にハッキリと拒否の姿勢を示すことは、悪い事ではありません。
確かに、「断固拒否したい」というのは、トリトンさんの欲求です。
欲求があるからこそ、なりたい自分になったり、欲しい物を手に入れたり、こうなったらいいなという状況を手に入れることができるのですから、トリトンさんが欲求を持つことは、悪い事ではないのです。

ただ一方で、欲求を満たす方法に執着してしまうと、かえって自分をしんどい状況に追い込んでしまうこともあります。
トリトンさんは、奴隷のように扱われるのではなく、もっと大切に扱って欲しいと思っておられるのですよね。
奴隷のように扱われることに断固拒否するというやり方に、執着してしまうと、会社の人が何を頼んできても拒否するというスタイルになってしまいますので、人間関係が悪くなってしまうことがあります。
ですから、断固拒否にこだわるのではなく、大切に扱われるには、どうしたらいいのか?を考えられてはいかがでしょうか?

もちろん、嫌なことは嫌であると意思表示することは、大切です。
ですが、断固拒否にこだわってしまっていると、何を言われても拒否することになってしまいます。
それでは、誰かがやらなくてはいけない雑務を、トリトンさん以外の人に、押し付けることになってしまいます。
もちろんトリトンさんが、一人で引き受ける必要はないのですが、何とかみんなで分担してやっていく方法はないのでしょうか?
トリトンさん一人が引き受けるのは、トリトンさんが奴隷のように扱われることを、承諾してしまったことになってしまいます。
ですから、これはおすすめしません。
そうではなくて、普段から雑務を押し付けられてしまっている状況を、改善する方法を考えていきましょう。

なぜ、会社の人達は、トリトンさんに雑務を押し付けるのでしょうか?
頼んだら断らない人と思われているのかもしれませんし、拒否しない人と扱われているのかもしれませんね。
もしそうなのであれば、自分ひとりが雑務をやらされることは、嫌であること、みんなで分担してやっていきたいと思っているということを、意思表示されることがいいのではないでしょうか。
まずは、自分だけが引き受ける不公平な状況にトリトンさんが、納得していないことを、みなさんに伝えて下さいね。
その上で、どうすれば、雑務をみんなでこなしていけるかを、考えることができる状況を作っていかなくてはいけませんね。

会社の人達と、トリトンさんはコミュニケーションがとれているでしょうか。
拒否できない状況になっているのだとしたら、コミュニケーションの問題があるのかもしれません。
コミュニケーションというのは、自分の意思を伝え、相手の意思を聞くことです。
そして、その上で、どちらかの考えを一方的に採用するのではなく、お互いが協力しあってやっていくことを、考えあえる仲を作っていくことです。

断固拒否というスタイルですと、今まで一方的に相手の意思を押し付けられてきたトリトンさんが、今度は一方的に拒否するということになってしまいます。
拒否することには、問題はないのですが、それが一方的にならないようにしてきましょう。

ずっと雑務を押し付けられる状況に、トリトンさんが不満を持っていたことを伝え、自分が雑務を引き受けるときもあるけれど、みんなにも分担してもらいたいと思っていると伝えて下さいね。
断固拒否だけが、欲求を満たす方法ではないのです。

欲求を持つことは悪い事ではありません。
その欲求を他の人が満たすべきであると、他の人をコントロールしようとすることは、わがままになってしまいますから、あまりよい方法とは言えなくなります。
トリトンさんの欲求を満たすには、まずトリトンさんが何をすべきかを考えてみてくださいね。
その時に、トリトンさんの欲求を「断固拒否」とするのではなく、「大切に扱われること」にしてみてはいかがでしょうか?
そうすることで、断固拒否に執着せずに、大切に扱われる方法を色々な角度から考え、トリトンさんの欲求を満たしていくことができると思います。

一人で難しい時は、カウンセリングをご利用下さいね。
ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。