社会不安障害

相談者名
アルモング
はじめまして。私は26歳女で現在アルバイトをしております。
相談内容は私の打たれ弱い性格についてです。
昔から極度の緊張症と赤面症に悩んでいました。クラスの中で発表するときは声が出なくなったりも。
就職してから、上司に怒られるようになり、今度は極度に萎縮し、そこから心を開くことができず、私の中で頑張ろうと思っても、毎日気持ちが鬱蒼とし、体を壊したことをきっかけに1年で辞めてしまいました。
現在は勉強しながら、独立を目指していますが、最近では友達と話していても赤面したり、頭が真っ白になったり、焦ってしゃべってしまったり、大量に汗が出たり、とにかく注目を浴びるのが嫌で誰とも話したくありません。

集中力がなくなることもあり、最近では仕事をこなすのが精一杯、他の人と上手くしゃべることもできず、声を出すことがとにかく怖いです。上司にも「最初の印象と違う」とか「最初の意気込みは良かった」と言われます。自分でもそう思います。私はいつも最初は良いのですが、だんだん人と話せなくなったり、頑張れなくなったりする傾向があります。

普段は全く平気なこともあるし、友達と楽しく過ごすたりもします。ただ、よく情緒不安定になって癇癪をおこし、家族や彼氏にあたってしまうので、私は誰の近くにいても迷惑がかかってしまうのではないかと思うと自殺願望が出たりと、とにかく自分がわかりません。

私の悩みをネットで検索すると、社会不安障害の症状と似ており、先日初めて近く心療内科に行きました。すると5分くらいの診療で、社会不安障害と断定、薬だけ処方されました。これを飲めば治るということだそうですが、私は本当に病気なのでしょうか。ただの甘えなのではないでしょうか。

長くなりましたが【いつも最初はいい→嫌なことがあると鬱になる→やる気が出ない→またリセットしたくなる】という悪循環をなくすために、
・今のこのずっと鬱蒼とした気持ちを晴らして、やる気を出したい。
・人としゃべることが苦痛になるのを変えたい。
・ずっと自分を好きでいたい
ということです。どんなことでも良いのでご回答いただければと思います。乱文で申し訳ないのですが、どうぞよろしくお願いいたします。

カウンセラー
山下ちなみ
アルモングさん、ご相談をありがとうございます。
回答させていただく、山下ちなみと申します。

アルモングさんは、ご自分が打たれ弱い性格なので、なんとかしたいとお考えなのですね。
ご自身でこのことに真摯に取り組み、【いつも最初はいい→嫌なことがあると鬱になる→やる気が出ない→またリセットしたくなる】という悪循環があることに気づき、これを抜け出せばきっとうまくいく、そんなお気持ちなのですね。
アルモングさんが、自分と向かい合い、一生懸命、前に進もうとしているのがとても伝わってきました。
こうしてご相談くださったことも、アルモングさんが、真剣に取り組んでいるからこそだと思うんですよね。
悩みながらも、さらに独立を目指して勉強されて、前に進みたいという志を持っているのですよね。
すばらしいことだと思います。

アルモングさんが見つけ出したご自分の悪循環から、心の中がどうなっているのかを見ていきましょうね。
まず質問をしますので、ちょっと考えてみてくださいね。
【いつも最初はいい→嫌なことがあると鬱になる】ということですが、この鬱になるとき、アルモングさんはどんな気持ちでしょうか。
頭が真っ白になったり、焦ってしゃべってしまったり、声を出すことが怖くなってしまったりしてしまう、そんなとき、ご自分に対して、どんな気持ちでしょうか。

最終的にリセットしたくなるくらいですから、細かい気持ちはいろいろでしょうが、大まかに考えて「自分は嫌なもの」とか、「悪いもの、よくないもの」といったような気持ちになるのではないでしょうか。
誰でもそうですが、自分はよくないもの、と思うと、その部分は隠したくなるのですね。
人前で隠してみても、それがなくなるわけではなく、溜め込まれてしまいます。
最初はいいのですが、どんどん蓄積されてしまうと、次第に圧縮がかかるので、これ以上はがまんできない、と思うときには爆発的に出さざるをえなくなります。
これは意識的ではなく、無意識的になされることが多いので、なぜ自分が爆発したのかわからないことも少なくありません。
アルモングさんの場合は、これが「癇癪」という形で出てしまうのかもしれませんね。

癇癪を起こすと、一時的にスッキリしたり、自分がこうして欲しいという欲求を言いやすくなって、結果として、思ったとおりになることもあります。
けれども、もしそうなったとしても、満足することができませんよね。
なぜなら、「癇癪」で相手を動かしてもそれは本意ではないですし、そればかりか、癇癪を起こしてしまった自分に対しての罪悪感や自己嫌悪が生まれてしまうからなんですね。
これでは、思い通りになったとしても喜べず、さらには自己嫌悪を繰り返すばかり。
もちろん、それで自分の希望が叶わなかったり、関係がこじれたりすれば、ますます自己嫌悪です。
つらいですね。
それに、がまんして隠している自分は、やっぱり誰にも知られず、愛されず、さびしいのです。

さらに、この状況は、アルモングさんがこうありたいということを阻む原因になります。
>・今のこのずっと鬱蒼とした気持ちを晴らして、やる気を出したい。
→隠すことにエネルギーを費やすので疲れる→やる気がなくなる。

>・人としゃべることが苦痛になるのを変えたい。
→隠している部分があると気持ちが張るので、話をするのが苦痛になってくる。

>・ずっと自分を好きでいたい
→隠している部分が、心の中では強化されるので自分のいいところを
見ることができない。

そのためには、逆説的ですが、隠してきた自分、自分でも嫌いだと思っていた自分を、もう一度、しっかりと見て、アルモングさん自身が受け止めていきませんか。
そして、そんな自分を分かってあげて欲しいのです。
ありのままの自分を受け入れていくことで、隠さなければという緊張感がほぐれてラクになり、リラックスできるようになります。
リラックスすれば、自然と会話もスムーズになったり、ミスが減ったり、例え失敗しても、冷静にどうしたらいいのか確認するゆとりもあるでしょう。
そうなれば、やる気も出てきます。

自分を受け止めていくために、こんな風に考えてみてくださいね。
頭が真っ白になったり、焦ってしゃべってしまったり、萎縮して上手く話すどころか声を出すのも怖い状態。
だんだん、やる気を失って、がんばれなくなってしまう状態。
そんな自分に自信が持てずに、自己嫌悪になって、さらに悪循環になってしまう。
例えば、そんなひとが回りにいたとしたら、アルモングさんなら、どんな風に感じて、何と言ってあげたいでしょうか。
その人を責めて、追い討ちをかけてしまえば、もっと萎縮してしまうのが想像できますよね。
それに、そんなことをしてはかわいそうです。
大丈夫だよ、と理解を示してあげませんか。
そして、自分にもそんな風にいってあげませんか。
それに、そんな風になってしまうのは、なんとかしたい、ベストを尽くしたい、もっと仕事ができるようになりたい、そんな気持ちの表れでもありますよね。
そんな気持ちを大切にして、優しく寄り添えるといいですよね。

実際、アルモングさんはとっても一生懸命やっていらっしゃいますよね。
だからこそ、空回りしてしまうような自分の気持ちにどうにもならないのではないでしょうか。
こんな状態が続くと焦りが出てきてしまいますが、ポイントはゆっくり、じっくりすることです。
歯車がカラカラと景気よく回るのは、かみあっていないとき、空回りをしているときです。
それが、かみあって動き始めるとき、重々しく手ごたえを感じながら、ゆったりと動きだすのです。
そんな風に、しっかりと自分を受け止めて、ゆっくりと前進していけるといいですよね。
次第に流れが出てくれば、自然と回るのが早くなってくれるはずです。
そうなれば、こんどは上手くいっている流れから出るほうが難しくなりますよ。

アルモングさんががっちり歯車を噛み合わせて、しっかりとした足取りで歩き出すことを応援していますね。
ご相談、ありがとうございました。
山下ちなみ

この記事を書いたカウンセラー

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