自己肯定の心理学(4)~自分を認めてあげましょう~

ついついできているところよりも、できていない部分に目が行ってしまうことはありませんか?

至らなさに目が行くというのは自分を肯定する体験の機会を一つ失うということであります。自信も育ちません。
ですので自分のできているところに光をあてることを心がけてみませんか?

●自分を認めてあげる

日本人はアメリカ人に比べて失敗に目が向きやすいという話を聞いたことがあります。
それは、こんな話でした。
アメリカ人は失敗した時の自尊感情の低下よりも、成功した時の自尊感情があがるほうが多い。
日本人は成功した時の自尊感情があがることよりも、失敗した時の自尊感情が低下するほうが目立つという話でした。どうやら文化的なちがいによるものらしいです。

外国の方とのカウンセリング経験は少数しかしたことがなかったので
(しかも日本語でなんですが(^^ゞ)、このような違いについては考えたことはなかったのですが、たしかに失敗に目がいってしまうという話や、そこから派生する問題についてはたくさん聞かせてもらっていたんですね。

文化的なものもあるかもしれませんが、私たちは自分のできたことよりも、できてないことに目を向けてしまう人は多いようです。

自分のできてないことや、自分の至らなさいところに目を向けてしまうモードがあると、大きなできごとから日常のささいなことまで自分のできてないことや至らなさをチェックしてしまいます。
そして一人反省会に突入という話を聞くことも少なくありません。

「私、一人反省会なら名人級です!」「一人反省会なら全国大会でも結構良いところまで行けると思いますよ」とユーモアを交えた話もちらほら聞かせていただいています。

しっかりされたタイプの方や、自分を律して成長しようとしているタイプの方、頑張り屋タイプの方からは特にこの自分のできていないところや、自分の至らないところに目を向ける話を聞かせてもらうことが多いように思います。
それは自分のできてないところや、至らないところを律して良くなろうと頑張っているからでもあるからなんですよね。

自分のできてないことや、至らなさに目を向けてしまうことは肯定的な体験する機会を失い、否定的な体験をするということになるんですね。
自分を肯定する感覚が養われる体験ではなく、否定感が養われる体験をするということでもあります。

自分を肯定する感覚を養っていくという意味でも、自分のできているところや、良いところに目を向けてみていただきたいと思うのです。

できているところや、良いところというのは、“人に喜んでもらった” “仕事がうまくいった”、などの物事の結果だけに目を向けてしまいがちなのですが、“チャレンジした”“私なりに努力した”などの結果に至るまでのプロセスにも目を向けて自分を肯定してあげてほしいと思うのです。

また完ぺき主義の思考が強いと90%できていても、10%のできていない部分があると、それは失敗してしまったこと(できなかったこと)としがちなんですね。
完ぺき主義の思考があるとついついそうしちゃうんですね。

これも自分を肯定する感覚を養っていくという面からみると、90%の部分に光をあてていくことに意味を見て、その光をあてた部分を肯定していかれてほしいんですね。

自分のできてないことや、至らなさに目を向けてしまうというのは長年のクセのようになっていることが多いので、自分のできているところや、良いところに意識を向けるつもりだったのについついクセでいつものように自分を否定してしまうこともあるかもしれません。

否定するクセをとって、肯定するクセに変えるには長い目で取り組んでいくことがいるのかもしれません。
ですんで、あせらず、じっくりと、そして完ぺきにできなくてもいいんで、自分のできているところや、良いところに目を向けてご自身を肯定してあげてほしいと願うのです。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。