自分の気持ちが・・・

相談者名
ネオ
私は28歳です。
バツ1で3人の子持ちです。
20歳のときに結婚し23で離婚しました。
彼とは私のひと目ぼれで付き合い始めました。
妊娠がわかった時には彼は喜んで「産んでくれ」っと言ってくれました。
親の反対を押し切っての結婚でした。
彼のそばに居られるのがうれしくて毎日が幸せでした。
しかし、いつのまにかケンカを頻繁にするようになりました無視もされてました。
でも、私はそれでも彼が好きだったので「昔のように仲良く戻りたい」と言いましたが、彼は「お前は結婚して変わった。
もぅ好きじゃない」っと。
ショックでした。
その後すぐに離婚しました。
離婚するときも彼は引き止めてくれませんでした。
分かれてからは一度も彼とは連絡を取っていません養育費も貰わずに私一人で3人の子供を育てています。
今まで彼に対して「私と子供を捨てた」という気持ちで憎くて恨む気持ちでいっぱいでした。
しかし、昨年彼が再婚し子供もいることをしりました。
何故か胸が締め付けられるように痛く涙があふれ出てきました。
悔しいような悲しいような複雑な気持ちでした。
それから毎日のように彼の事を思い出します。
悲しかった事、幸せだった事。
5年も前の事なのに、思い出したくないのに次々と。
そのたびに苦しくて涙が出て自分の気持ちがわからなくてどうすればいいのかわかりません。
カウンセラー
中原謙一
ネオさん、はじめまして。
私は中原謙一と申します。どうぞ、よろしくお願いします。ネオさんは、とても若いながらも離婚してからずっと一人で三人のお子さんを一
生懸命育ててきたのでしょうね。

その間は、お子さんの成長と言う嬉しい事だけではなく、辛い事や苦しい事、寂
しい事、不安な事たくさんの出来事があったと思います。
本当にネオさんのこれまでの5年間はどんな人でもできるという事ではないと思
うんです。
よく頑張ってこられましたね。

それはきっと、それだけネオさんの中にはお子さんを愛情深く育て守っていこう
という芯の強さと暖かさ(母性)が溢れている証拠ではないかと思います。
そして、ネオさんのあふれ出る愛情や母性はお子さんだけではなく、男性にとっ
ても、一番美しい姿やものすごい魅力となって輝いて見えると思うんです。

今まで大変辛い経験をしながらも、お子さんを育ててきたネオさんが、その魅力
を失うことなく健気に守ってこられた強さがメールの中に強い魅力として感じら
れました。

そんなネオさんだからこそ、今回のような『心の叫び』が襲ってきたのではない
かと感じます。
そして、今のネオさんは確実に『未来の幸せに向かっている』事も感じます。

では、これからネオさんの心の中を少し解き明かしていきましょう。
そして、ネオさんが未来の幸せに向かっている事もお話したいと思います。
どうぞ、よろしくお願いしますね。

まず離婚直後に
> が、彼は「お前は結婚して変わった。
> もぅ好きじゃない」っと。
> ショックでした。
> その後すぐに離婚しました。
> 離婚するときも彼は引き止めてくれませんでした。

彼がネオさんに何故そのような態度を取ったか?という事に関しては、もしかしたら彼が期待していた『結婚像』とネオさんが思い描いていた『結婚像』が大きく違ったからではないかと感じました。

これは想像なのですが、彼はネオさんにもっと甘えたかったのではないでしょう
か?
ネオさんには先ほどもお話したように、男性を魅了する母性と言う魅力や
愛情深さという魅力がたくさんありますから、彼はそれを独り占めしたかったの
かもしれませんからね。

だけど子供が生まれてネオさんがお子さんたちの世話に時間を取られてしまう事
で、なんだか自分が後回しにされたり、おざなりにされているような気がして、
彼は淋しさを感じていたのではないかと感じました。

だから、彼は仕返しに(自分が子供より優先されないから)『ネオさんを無視し
た』りもしたのかもしれませんよね。
それが彼の言う『お前は結婚して変わった』という言葉ではないかと推測しまし
た。

そしてその後の彼の言葉にはこんな印象を感じました。
お母さんに駄々をこねる子供がよくこんな事を泣き叫んで言っているのを耳にし
た事はないでしょうか?
『(僕の我がままをきいてくれない)お母さんなんか、だいっきらいだもん!』
それと同じではないかな?と感じたのですよね。

だから離婚の時の彼の心境は、ネオさんの事を本気で嫌いになったというよりは、
ネオさんとの生活で感じる寂しさが嫌だったから、そのような態度を取ったので
はないかと感じるんですよね。
だから、ネオさんが離婚する時にも彼は引きとめる勇気もなかったのかもしれま
せん。彼は自分ではいっぱしの大人であるつもりでいますから、引っ込みがつか
なくなってしまったのかもしれませんからね。

<大の大人が『かまってもらえない!さびしいんだ!』なんて恥ずかしくて言え
るもんか!>
彼は当時、そんな意地を張っての離婚だったのかもしれません。
だからこそ、淋しさに負けて、すぐに再婚してしまったのかもしれないという可
能性も考えらるんですよね。

でも、お母さんがお子さんの事をご主人より優先させるのは当然の事ですよね。
ちょっと勝手な期待を持っていた彼は、まだお父さんにはなれないお子ちゃまな
パパだったのかもしれませんね。

ですから、彼との離婚に関してはネオさん自身を責める必要はないと思います。
彼はネオさんにとっては、まだまだつりあいの取れない子供な男性だったのかも
しれませんからね。

> 今まで彼に対して「私と子供を捨てた」という気持ちで憎くて恨む気持ちでい
> っぱいでした。

その後離婚されてからは、憎しみや恨む気持ちを持たなければ、ネオさんは頑張
ってこられなかったのではないでしょうか。

大好きな人と別れる時、好きである度合いが強ければ強いほど、その相手と心も
距離も離れていくためには『憎しみ』や『怒り』、『恨み』といった強いマイ
ナスの感情で自分を奮い立たせないと、悲しみに溺れてしまいそうで、生きてい
けないような気がしてしまうことがあるんですよね。

その頃は、今よりも小さかった3人のお子さんを目の前にして、ネオさんは自分
を強いマイナスの感情で奮い立たせていないと、生きてはいけないと思ったのか
もしれませんね。

これは、ネオさんだけではなく、誰かと別れを選んだ時には多かれ少なかれ皆こ
のマイナスの感情をエンジンにして前に進もうとする事が多いんですよね。
そして、このようにマイナスの感情で前に進もうとするという心の動きは『別れ
には必要なプロセス』なのです。

ネオさんは、辛いながらもしっかりとこのプロセスを踏んでこられたのですね。
よく頑張りましたね。
ネオさんが必死に前を向いて、自分を奮い立たせながら生きてきた姿を思うと、
私もメールを拝見していて胸が熱くなりました。

> しかし、昨年彼が再婚し子供もいることをしりました。
> 何故か胸が締め付けられるように痛く涙があふれ出てきました。
> 悔しいような悲しいような複雑な気持ちでした。
> それから毎日のように彼の事を思い出します。
> 悲しかった事、幸せだった事。
> 5年も前の事なのに、思い出したくないのに次々と。
> そのたびに苦しくて涙が出て自分の気持ちがわからなくてどうすればいいのか
> わかりません。

さて、最初にお話した『確実に未来の幸せに向かっている』と申し上げた理由が
ここにあります。
今のネオさんの心の中では、幸せに向かう準備が出来つつあるのではないかと感
じるのです。

先ほどお話した『別れには必要なプロセス』と同じように、実は別れの次にや
ってくる新しい幸せに向かって『幸せに向かうためのプロセス』と言うのが心に
はあるのです。

たとえば、スーパーやコンビニなどで買い物をすると、袋をもらいますが、「いつか必要になるかもしれないから」といってずっと袋を貯め続けて、いつのまにか、もうしまうところがないというくらいキッチン中にあふれかえってしまったらどうしますか?
そえでも、「いつか使うかもしれないから」といっておいて置きますか?
おそらく多くの人は、一旦捨てようと思うでしょうね。
また手に入るものですからね。
しかし、「もう手に入らないかも」と思ったら、捨てることは難しくなりますよね。

ネオさんの心の中には、もしかしたら「もうあのときのような彼との幸せな時間は、今後の人生にはやってこない」と思っているのかもしれませんね。
心理学では、これを「執着」といい、この「執着」の状態でいると過去を思い出してどんどんつらくなっていきます。
そして、この「執着」の状態をやめて、新しい一歩を踏み出すことが、『幸せに向かうためのプロセス』になっていきます。

彼との幸せだったり辛かったり悲しかったりした『思い出の時間』『彼自身の思
い出』をネオさんの心の中からきれいにお掃除する時がやってきた、そんなイメ
ージを持っていただけたら分かりやすいでしょうか。

先ほどお話した、離婚直後の『憎しみ』や『恨み』と言う気持ちがある段階では、
まだ実は彼の存在がネオさんの心の中からは手放されていない状態なんですよ
ね。例えば、恨みの言葉を言う時って

『彼のせいで…』
『彼と出会わなかったら…』
『彼があんな事を言わなければ…』
『彼は私と子供を捨てたんじゃないだろうか…』

とこんな風に、恨んだり憎んだりする言葉は必ず『彼』で始まってはいないでしょ
うか?つまり、それだけ『彼』と言う存在がトップに来てしまうほど、まだまだネ
オさんの心の中で大きな位置を占めている状態でもあるんですよね。

その状態では、自分自身のことよりも、彼の事やお子さんたちの事ばかり考えて、
ネオさん自身の心は置き去りになってしまっていたのではないかと感じるんです。

でも、今ネオさんが感じている苦しくて、思い出したくないのに思い出してしま
う、涙が出てしまうという状況は、彼でもなく、誰でもなく『ネオさん自身の心の
叫び』そのものなのです。
つまり、ネオさんはやっと『自分自身の心と一体になれた』のではないかと感じる
のです。

人と人が出会って別れる時には『喪の仕事』と言う心のプロセスがあるんですよ
ね。その中の1つが、先ほどお話した『別れに必要なプロセス』です。
そしてその次に必要なのが『手放しのプロセス=幸せに向かうプロセス』なので
す。

今ネオさんの心の中では、これまでお子さんを育てて頑張るために、置き去りに
してきたネオさん自身の心がやっと叫び声をあげれるまで、元気を取り戻したの
だと思うんです。

もちろん、今まで感じないようにしてこなければならなかったほど、心の叫び声
は大きくて辛くて耐え難い感じを伴うでしょう。本当にこれは辛い『心の仕事』
なんですよね。

強い麻酔をかけて、痛みを感じないようにしていた所に、麻酔が切れて一気に痛
みが押し寄せてきた…そんな感じかもしれませんね。
だから、誰しもが感じないで済むように、適当に自分をごまかして生きてしまう
事が少なくないんです。

でも、だからといって、適当にごまかしてしまうと、いつまでも実は前の関係を
引きずる形になって、せっかく新しい出会いがあっても上手くいかなかったり、
同じような恋愛パターンを繰り返してしまったりと、いつまでも幸せが近づいて
こない結果になってしまう事が多いのです。

でも、ネオさんは辛くてもしっかりと自分の感情を受け止めようとしていますよ
ね。自分自身が分からなくなってしまいそうなぐらい、大きな辛い感情と今向き
合っているからこそ、痛みと涙が溢れてきているのだと思います。
これが『幸せに向かうためのプロセス』が始まった印ではないかと強く感じます。

辛いとは思いますが、いつまでも今現在のこの辛さはずっと一生は続かないこと
が多いのです。
そして今の『執着をやめる=心の大掃除』をきっちり終わらせると、もれなく次の新しい
幸せがやってくる可能性が高くなるんです。

つまり、心の中にある『過去の思い出』を涙できれいにお掃除して『新しい幸せ』
を心につめるためのキレイなスペースを作る。
そんなイメージを持ってみて下さいね。

今は辛い感情や涙で心の中の要らない物をお掃除する時期がきたのだと思うのです。
だからどうぞ、安心してくださいね。
ネオさん。もう頑張りすぎないで下さいね。もっともっと泣いても良いのですから。

人間の感情って、辛いからといって感じないようにしてしまうより、辛くても感
じて感じてとことん感じ切ってしまうと、心が浄化されたみたいにきれいにすっ
きりとしていくものだと思うんです。

でも、一人でそれをしていくのは本当に辛いと思います。誰でもこれは辛い心の仕
事でもあります。ですから、どうぞ一人でやり遂げようとはしないで下さいね。
悲しかったり、どうしても涙が止まらなかったり、辛くて動けなくなってしまった
時は、どうぞ遠慮しないで誰かに救いの手を伸ばしてみてください。
もちろん、私たちでも構いません。どうか誰かにネオさんを助けさせてあげてくだ
さいね。

ネオさんは一人ではありません。
何より、3人のお子さんたちという、世界中の誰よりもネオさんを愛している存
在がネオさんにはあるのですから。

そして、微力かもしれませんが、私たちもネオさんが新しい幸せにお子さんたち
と一緒に迎えるように手助けが出来たら、本当に嬉しいです。

長い文章、最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
ネオさんがもう一度新しい幸せを手にする、その参考に少しでもなることができれば幸いです。

ありがとうございました。

中原謙一

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました。