愛を止めないで

こんにちは。 社長の平です。

恋人どうしや夫婦のケンカに関するご相談をうかがうと、どうも、 “役割”が問題の本質になっていることが多いようです。

役割とは、たとえば、親子関係の場合、親は子どもを愛する側、 子どもは親に愛される側というようなものです。

すると、子どもは親に対し、「十分に愛してくれなかった」とか 「上手に愛してくれなかった」などという不満をもったりするものです。また、親は親で、「子どもは親の言うことを聞くものだ」と か「親に向かって、なんだ」などと思ったりします。

これらはつまり、役割があるから出てくる問題であるわけです。

そして、これは男女関係も同じです。

「妻である私を愛するのは、あなたの役目」とか「ダンナを立てるのは、妻の仕事じゃないか」といった発想も、役割を意識しているからこそ出てくるのですね。

そして、ここには必ず上下関係のようなものがあり、「上位にいる者は下位にいる者を愛すべきであって、下位にいる者は上位にいる者を愛さなくても当然」とった考え方がそこにはあります。

しかしながら、“イコール・パートナー”という言葉があるように、男女関係は対等でなければいけません。

そうでないと、必ずどちらかが犠牲感をもつようになります。たとえば、愛する側が、自分も愛してもらうことを求めるようになると、それが浮気に結びつくこともあります。対等でないかぎり、なんらかの問題が起こりやすくなるわけです。

では、パートナーと対等であるかどうかは、どうすればチェックできるのでしょうか?

私の知るかぎり、この対等さを手にしているカップルは少ないようなのです。

たとえば、なんらかの形でパートナーに依存している人は少なくないのですが、依存しているということは、関係性も下位にあるということですよね。

そして、対人関係において、あなたがどれだけ依存性を手放せているかは、一般に両親との関係をチェックすることで量ることができます。

両親に「理解してもらおう」とか「なにかをもらおう」と思うのではなく、あなたのほうが、どれだけ両親に与える側にまわっているかを見てみてください。

私たちは子ども時代、親子関係において役割を経験します。
両親の子どもとして生まれ、「だれかが私を愛し、面倒を見てくれないと、私はやっていけません」というところがすべての対人関係の始まりです。

しかし、あなたが自立した大人になれば、当時、あれだけ依存し、与えてもらった両親でさえ、こんどはあなたのほうから与えてあげることのできる存在になるわけです。

親はいまでもあなたを子どもとして、昔の役割のままにあなたを扱おうとするかもしれません。しかし、あなたがほんとうに自立していけば、こんどは逆に、あなたに頼ろうとするようになります。
もちろん、彼らも人間として、依存心はもつわけです。

両親に対し、「親のくせに」と思うのではなく、あなたが自分の子どもを扱うのと同じように、接したり、与えてあげたりできるようになったなら、たぶん、あなたは対人関係のバランスにおいては、すでに達人のレベルに達しているといってもよいでしょう。

逆に、まだどうしても、両親に対しては文句がたくさん出てきてしまうという状況だとしたら、あなたは同じように、あなたを愛してくれているパートナーにも同じような文句があるかもしれません。

しかし、それは、彼があなたを愛してくれないから出てくる思いではなくて、それを理由に、あなたが彼を愛することをサボッているから起こる不安だということに気づいていただきたいと思います。

人間というものは、愛を止めているときに不安と心配に教われます。
そして、どのような状況でも、愛を与えているその瞬間は、不安と心配から解放されているものなのです。
では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

平 準司

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。
恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。