動きを合わせる

以前、複数のカウンセラーのカウンセリングを受けていたお客様に、
「前から気になってたんですけど、どうしてカウンセラーの人って私がお茶を
 飲むと、皆さんそのタイミングで飲みだすんですか?」
と聞かれたことがあります。
別にそういうルールがあるわけではないんです。多分みんな、相手と動きを合
わせることが打ち解けあいやすくなる近道だということを、誰から教えてもら
うわけでもなく、感覚的に理解していたのだと思います。そして、無意識にや
っていたのでしょう。
それは逆に言うと、打ち解けあってる人たちは体の動きが似やすい、とも言え
るんです。
そういう目線で人の多くいる所へ行くと、人間関係が想像できたりする時もあ
ります。例えば、レストランや喫茶店。
仲の良さそうな人たちを見ていると、片方が机に肘を突くと自然に相手も同じ
仕草をしたり、同じタイミングで笑い出したりしています。
反面、別れ間際のカップルなどは、お互いが違う方向を向いていたり、片方が
話しているのに体が玄関のほうを向いていたりする時もあるんですよね。
相手と仲良くなりたい、信頼関係を築きたいと思う時、コミュニケーションは
とても大切な要素です。でも、コミュニケーションという言葉は、多くの人に
とって会話のことのみと思われやすいのですが、そうではないんです。体の動
きや仕草はとても大きな意味を含みます。
ということで今回のエクササイズは、相手と動きを合わせてみましょう、とい
うものです。
1.意識してみる
 まず、相手と動きを合わせてみよう、という意欲を持ってください。そして
 意識的に動きを合わせてみます。初めのうちはぎこちないかもしれませんの
 で、親しい人にやってみると良いでしょう。
2.タイミング、空気を肌で感じる
 大きい動きほど、合わせるのに無理が出てきますよね。なんで真似するの?
 などと言われかねません。そういう時は、少しタイミングをずらしてすると
 違和感がだいぶ減ります。
 慣れてくると、空気を合わせることで動きにつながりをもたらすことができ
 るようになります。例えば、相手が伸びをした時、自分も息を吐きながらリ
 ラックスするといいわけです。
3.継続する
 
 少なくとも3週間、意識してみてください。すると、自然とできるようにな
 る部分が増えてゆきます。
初めはとても難しかった車の運転も、乗り続けていると慣れてきて、無意識に
動かせるようになりますよね。今回のエクササイズも同様です。
試してみてくださいね。
from 高橋 大

この記事を書いたカウンセラー

About Author

自己イメージの変革・男女関係・人生の目的 を探す、などの分野を得意とする。 心の力学をわかりやすく説明する理性的な側面と、多くの臨床経験を通して培った直感的な把握能力をもってするカウンセリングに定評がある。 長期的な支持を受けることも多く、長い目で見守るスタンスを重視している。