夫婦、日々是好日

夫が、職場の若い男性の結婚式に呼ばれ、祝辞を頼まれたとのこと。パソコンの前で、下書き原稿を作りながら、あれこれ考えています。
しばらくして出来上がった様子。「ちょっと読んでみてくれる?」と原稿を渡されました。
新郎の紹介から始まり、夫曰く「最後の部分はママがいつも『ありがとう』って言ってくれるから、そのことを書いてみたよ」
そこには「私が思う夫婦円満の秘訣をひとつ申し上げたいと思います。
長い結婚生活では、お互いパートナーに対して、『あれをやってくれない』『これをやってくれない』などと不満をもつ時もあるかもしれません。そんな時は、ぜひパートナーが今してくれていることに目を向けて、どんなに当たり前の事に対しても、感謝の気持ちを感じてみて下さい。そしてその思いを持って、例えば、朝起きた時に「おはよう」、ごはんを作ってくれたら「美味しいね」、仕事から帰ってきたら「お疲れさま」、何か手伝ってくれたら「ありがとう」と言葉で伝えてみて下さい。小さなことにも「そんなの当たり前」と思わずに、感謝の気持ちを感じ、それを伝えることでうまくいくことがたくさんあります。
是非試してみてください。」と書いてありました。
わ、嬉しい。これって夫に褒められたってことかな?
と同時に、ふと思い出すことがありました。
我が子が小さい頃に参加した子育てのセミナーでの話です。
そこの先生は、「ありがとうございます」と感謝することで家族や自分の周りの世界を豊かに幸せにすることができると語られる先生でした。
先生が例としてこんな話をされました。
あるおかあさんは、お姑さんと同居しながら子育てをしており、同居のストレス、子育てのストレス等で毎日イライラしてばかり。こんな不満でいっぱいの毎日をどうしたものかと相談に来られたそうです。
そんな時にその先生は、気持ちがついてこなくてもいいから「ありがとうございます」と呪文のようにつぶやいてみて、とアドバイスしたそうです。
そこで、そのおかあさんは、心がこもっていなくてもとりあえず「ありがとうございます」とつぶやくことにチャレンジしてみました。
「ほんとにやんなっちゃうわ!・・・(仕方ないわね)ありがとうございます」
「なんでこんなことやらなきゃいけないのかしら。(腹が立つけど)ありがとうございます」
と、「冗談じゃないわよ!」と言いたい気分の時でも、「ありがとうございます」と心の中で唱え続けていたところ、ある時、心の堤防が決壊したかのように涙が止まらなくなり、こんなに涙がでるのかというくらい泣けてきたそうです。
その時にそのおかあさんはこう感じたのだそうです。
「ああ、なんて私は恵まれているんだろう!」
「こんなに不機嫌な私を、家族のみんなはずっと許してくれていたんだ」
・・・
当時は、私も子育てで心に余裕がなかった時代、「不機嫌」という態度は身に覚えがありすぎて、思わず自分と重ね合わせて聞いていました。
・・・とずっと忘れていた話ですが、夫が似たようなことを(感謝が大事ということを)祝辞で述べているので思い出したのです。
改めて振り返ってみると、感謝の気持ちはとても近い関係である夫婦の間では特に大切なのかもしれません。感謝、お礼とか(ついでにデートとか)「何を今さら恥ずかしい」ということを大切にすることはうまくいく秘訣、そう思います。
夫が祝辞を頼まれたことで、私たちも結婚生活を振り返ることができ、幸せのおすそ分けを頂いた気分です。
幸せなことは色々な形で連鎖するんですね。
夫の職場の○○さん
「ご結婚、心からおめでとうございます。
いつまでもお幸せに」
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