クリスマスの思い出

なんて、ベタなタイトルなんだ!と、思われていることでしょう。
この原稿がアップされるのは、いつだろう?とスケジュールを見ると、それは12月25日。
なんと、クリスマスの日じゃないか!!そう思ったとたん、クリスマスというテーマが頭から離れず、縛られてしまいました(笑)。
幼い子供のころから、大人にいたるまで、様々なクリスマスの思い出を、みなさんも、お持ちのことと思います。
私も、原稿のことを考えながら、あの時は、ああだった、こうだったと、様々なことを思い出しました。
総じて、大人になってからのクリスマスは、「あまりパッとしたクリスマスは無かったな。」というのが、振り返っての感想です。
それもこれも、素敵な恋愛というものに縁遠かったからかもしれませんが、それについては、とても1回のコラムで語りつくせないので、いつか場を改めてお伝えできればと思っています。
今回のコラムでは、子供のころの、一番印象深いクリスマスについて、書いてみたいと思います。
幼稚園の2年目から小学2年生の冬まで、父の留学のために、私たち一家は、アメリカのメリーランド州ボルチモアで過ごしました。
ボルチモアの郊外にある、メゾネットタイプの安いアパートに住み、私は普通の公立小学校に通っていました。
子どもの適応力には目を見張るものがありますが、私はすぐに環境になじみ、楽しく過ごしていたようです。
一方、両親たちは、経済的にとても大変な時期だったようです。
これを言うと年齢がばれてしまいますが、その当時は1ドル360円の固定レートの時代だったのです。
本日の為替レートが1ドル82円ですから、現在に比べ日本円は4分の1の価値しかなかったわけです。
留学中は、日本の大学から経済的な支援を受けていたそうですが、日本円で10万円支給されたとしても、アメリカでは280ドルあまりとなり、いくら物価の安いアメリカとはいえ、生活は苦しかったようです。
しかし、子どもの私には、そんなことは理解できませんから、アメリカナイズされた私は、当然のことのように大胆なプレゼントを要求したのです。
その当時、アメリカではバービー人形が人気でした。
アメリカ人のお友達の家へ遊びに行くと、とてもきらびやかで美しいバービーちゃんとそのお家があったのです。
ちょうどその頃、日本ではリカちゃん人形が発売されブームになっていたようですが、リカちゃんすら見たことのない私は、夢のようなひと時を過ごしたのです。
それ以来、寝ても覚めても夢のお家が忘れられず、「お人形さんのお家が欲しい」と、友達の家で遊んだバービーハウスがどんなに素敵だったかを話して、両親に要求したのです。
そして、クリスマスの日の朝、飛び起きるようにして2階の寝室から1階のリビングまでに駆け下りていくと、クリスマスツリーの横に、ダンボールで作られた家が置いてありました。
一応、私が説明したように、2階建てで4つの部屋があり、窓もついていましたが、壁はピンク色ではなく、ダンボール色だし、きれいな家具もなく、あのバービーちゃんのお家とは似ても似つかないものでした。
しかし、クリスマスの数日前から、夜な夜な両親が1階でゴソゴソと何やら作っているのを、階段の一番上に座って耳を澄まして聞いて知っていましたから、おそらく、とても複雑な顔をしていたでしょうね。
しかし、その後も、3月のひな祭りには紙コップを逆さにしてお雛様を作ってくれたり、7月の誕生日パーティーにも手作り感たっぷりゲームが用意されたことを考えると、私はダンボールハウスを前にして、喜んでみせたようです。
あのクリスマスの日、私は、“大人の対応”というものを身につけたのかもしれません。
その頃から、私は、少しずつ自立をし始めたのだと思います。
みなさんは、どんなクリスマスの思い出をお持ちでしょう?
サンタクロースが親だと知った日、思い通りにプレゼントが届かなかった日、そんなクリスマスの日を迎え、大人になり始めるきっかけの一つとなったかもしれませんね。
それでもやっぱりクリスマスは、私たちの心を躍らせます。
素敵なクリスマスツリー、とてもカラフルなギフト、街を美し飾るイルミネーション、そして人の温かい気持ち。
過去に閉じたハートをもう一度開いて、子どもの頃ようにクリスマスを楽しんでみませんか?
みなさんにとって、今日が素敵な一日となりますように。
Merry Christmas ☆

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2件のコメント

  1. しーちゃん on

    世界に一つしかない、
    素敵なプレゼントですね。
    小さいまりさんの気遣い、
    私もそうでしたから判ります。
    ほのぼのしました。
    ありがとう。

  2. あんどうまり on

    しーちゃんへ
    コメント、ありがとうございます。
    子どもは、子どもなりに、気遣ってるんですよね(笑)。
    それも “愛” ですよねー♪