自分滅亡が救われる時

みなさんは、自分の滅亡を願ったことがありますか?
私は、有ります。
(キッパリ!)
さらに言うと、腹立ちまぎれに 『地球まるごと吹っ飛べばいいさ!!』 と地球滅亡まで思ったことがあります。
『地球平和を願う』のが、人としての正しい在り方ではあると思うのですが人間、ヤサぐれている時はトンデモナイことを思うようです。
離婚した元夫とグチャグチャに揉めに揉めていた、4年程前。
人って不思議です。
当時元夫の浮気というのか、本気というのか、の 【これはどんな言い訳も誤魔化しも効かないだろう】 という証拠を目にしたとき、意外にも 『あぁ、やっぱり・・・』 という思いがほんの一瞬頭の中をよぎり、なぜか 『さぁっ!夕ごはんの用意しよう』 と台所に向かいました。
とても冷静で、怒りも悲しみも何も感じず自分でもそんな自分が不思議でした。
あまりの冷静さに自分でも 「あれ?おかしいな」 と思ったほどです
人はあまりにショックなことが起こると、感情を感じなくさせます。
一種の自己防衛機能のスイッチが自動的にONになるのですね。
しかし、しばらくすると強烈な怒りを感じ始めました。
『信じていたのに、裏切られた!』 『私はまじめに生活しているのに』 『私の人生返して!』 『あんたなんてこの世からいなくなればいい!!』 『ええいもう、何もかも面倒臭いから、地球もろとも吹っ飛んでしまえばいい!!』
それはそれは、激怒というか、激昂です。
モチロン、私がそう思ったからといって起きたことは消せないし、私の過ぎ去った人生が帰ってくるわけでは無いし、ましてや地球を吹き飛ばす力など持ち合わせているわけではありません。
けれど、それほどの怒りが込み上げてきたのです。
あまりの腹立たしさに、そんな自分をどう扱っていいのかわかりません。
『子供の前ではなるべく平静を保たなければ』 と思うので怒りを抑圧しようとします。
けれど、怒りを抑えようとすればするほど行き場を無くすので、よけいにイライラしたり時には爆発したりします。
そして、そんな自分に自己嫌悪し、負のループにはまり込んでゆきます。
周りを責めたり、自分がもっと出来た人間だったらこうはなっていなかったのではないか?と、他者にも自分にも攻撃的になっていました。
それでも、『なんとか前向きに生きなければ。私が居ないと子供たちが困るし、悲しむ』 と、無理やり元気になろうとするのですがやがて、怒りも悲しさも惨めさも屈辱も、生きてゆく意味や人生の素晴らしさや感謝や許しも、何もかもがどうでもよくなってただ、『疲れた。もう、私は消えて無くなりたい』 と虚ろな心で思うようになりました。
その頃の私は生きているだけでも必死で、感情を殺しながら日々の仕事をこなすのに精一杯でした。
“しなければならないこと” は生活の中でたくさん有り、なにがあってもやり通さねば!と思っていたのです。
しかし、“しなければならないこと” をこなすのは苦痛で 『自分という人間は元から存在して無かったかのようにフッと消えてしまえたらいいのに。そしたら誰の記憶にも残らないし誰も悲しまないだろう』 と滅亡願望が日に日に強くなってゆきました。
そんな時 「休んでください」 とあるカウンセラーに言われたのです。
意味が解らず 「え?」 と聞き返すと 「そんなことがあってまだなお頑張らないでください。掃除も洗濯もしなくていいです。
仕事も休んでください。子供たちのご飯も最低限のものだけにして、今は休んでください」 そう言われてやっと 「え?そうなの?私って頑張っているの?そして、掃除や洗濯はしなくてもいいものなの?」 と、半信半疑ながらもやっと自分に“休む”という許可を出せたのです。
皆さんは、ちゃんと休めていますか?
怒ってもいいんだ、泣いてもいいんだ、愚痴ってもいいんだ、凹んでもいいんだ、と色んな感情を抑えずに自分自身を認めてあげれていますか?
ネガティブな感情ほど、抑圧してしまいます。
しかし、そんなネガティブな感情を抑圧すると、やがてはポジティブな感情すら同じように抑え込まれ、自分がなにを感じ、どうしたいかがわからなくなってしまいます。
自分というものが、物理的には存在していても存在していないかのように、生命は保たれているけれど、まるで生きていないかのようにしか感じれなくなってしまうのです。
もしも、そんな風に感じた時は友達や家族、カウンセラーなどに少しずつでも思いを話してみてくださいね。
きっと、自分滅亡の危機から脱出できることと思います。
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦、浮気、離婚などのパートナーシップから対人関係、子育て、また、死や自己受容のテーマなど幅広いジャンルを得意とする。 女性的で包容力があり、安心して頼れる姉貴的な存在。クライアントからは「話しをすると元気になる」「いつも安心させてくれる」などの絶大なる支持を得ている。

2件のコメント

  1. うわぁ~非常に似ています。
    自分も同じような心情だったので非常に納得できました。
    解り易く説明していただいたので、追い込まれていた自分を客観的に理解できて助かりました。
    非常にタイムリーな時期に出していただいたのかもしれません、渦中におかれている段階で拝読したら理解できなかったことも、今だから私も腑に落ちている気がします。
    ありがとうございました。
    とっても感謝です。
    …最年長中級受講生より

  2. 吉村ひろえ on

    最年長中級受講生さま
    同じような心情でいらした時があったのですね。
    もう、なにも感じないほど傷ついて疲れ果てても、そこを乗り越えると再び笑えるようになりますよね。
    わたし達人間は ”コケても再び立ち上がる力” を持っているのですよね^^♪
    これからも、共に学び、成長、進化、してゆきましょう~~
    コメント、ありがとうございました。