私の学校の不思議な校則

先日、ネットのニュースで、「あなたの学校の不思議な校則」というタイトルを目にし、ふと高校時代のエピソードを思いだしたので、今日はそのことを書かせていただきましょう。
私が通っていた高校は、けっこう校則の厳しい学校だったんです。
生徒手帳につらつら並べられた校則のなかには、合理的な理由が全く想像できないものも数多くあったのですが、生活指導にあたる先生たちは「合理的な理由があろうがなかろうが、決まりは決まりだっ!!」という感じでしたから、私たちがツッコミを入れることなど当然できず・・・不承不承ながら、したがっておりました。
で、そんな「合理的な理由がさっぱり分からん」校則のなかに、こんなのがあったんです↓
「髪の毛を一つに束ねてはいけない」
例えば、どういうことかと言いますと、ポニーテールはあかんのですわ。でも、ツインテールはOKなんですわ。
なぜ???って思いませんか?
当然、在校当時の私つるぞのも、これには全く納得できませんでした。
ホンマに納得できなくて、ツッコミ入れたくて入れたくて、そりゃもう我慢なりませんでした。
でも、先ほどお話したように、生徒がツッコミを入れられるような空気など、この学校にはなく・・・
ああっっ!でも、納得できないっっ!!
そこで、つるぞのは、ある企てを考えたのです☆
その企てとは・・・
この高校では、毎朝、登校時間には、先生数人が交替で、校門に立つことになっていました。
登校のため校門を通る生徒たち一人一人を、目でチェックして、服装や髪形などに校則違反があれば、その場でつかまえて厳しく指導するんですね(恐)
つまり、”検問”です。
そして、ある日の朝・・・
この日も、先生たちは、校門前で、校則違反者を一人たりとも見逃すまいと、目を光らせて立っていました。
続々と登校してくる生徒たちのなかに、つるぞのもいました。
先生たちは、つるぞののことも細かくチェックしはじめました。
「スカート・・・膝丈、よし☆」
「サスペンダー・・・なし、OK☆」(サスペンダー禁止やったんです。

「靴下・・・白、三つ折り、よし☆」(これも、三つ折りである必要性が全く分かりませんが。)
「髪形・・・ツインテールの三つ編み、よし☆」
違反なし、通ってヨ~~~シ☆
ほんの数秒のあいだにチェックしつくして、問題ないと確認できると、先生たちはその視線を、つるぞのから、その次の生徒へと移しました。
ところが・・・
「!?」
つるぞのが先生たちの真横を通り過ぎた直後、つるぞのの後頭部に「違和感のある1本」が生えているのを、先生たちは目の端で捉えたのです(先生たちは、生徒たちが校門を入ってくるところを、前方からチェックしているので、後頭部までは見えてなかったんですね。)。
慌てて振り向く先生たち。まさに、こんな感じでしたw↓
Σ(`□´/)/ Σ(`□´/)/ Σ(`□´/)/
この日のつるぞのの髪形は、三つ編みの束が左右に一本ずつと、それから、後頭部にも一本、つまりツインテールではなく、”トリプルテール”だったのです。
今思えば、よくもまあ、あんな変な髪形で、1時間ちかくも電車に乗って登校できたもんだ、と我ながら呆れてしまいますがw
一つに束ねたらダメ。二つならOK。じゃあ、三つなら???
三つはダメ、と明確に定められた校則は、この高校にはありませんでした。
まあ、そりゃそうですよね。想定外です。
でも、「一つに束ねたらダメ」という校則に合理的な理由があるのであれば、その理由を応用させて、判断できるはず。
「さあ、どうする?」
ちょっと緊張しながら、でも素知らぬふりで通り過ぎた私。
横を見るふりをして、目の端で後方の先生たちを確認したのですが、彼らが、私をつかまえにくる様子はありませんでした。
ただ、だからと言って、「オッケー♪」という感じではなく、「うむむむ・・・、そんな髪形はおかしいっっ!ふざけているっ!許せないっ!!・・・うう、でも、アカンという校則がないっっ!!」と、どうにも納得がいかないという感じでしたが。
というわけで、”検問”にひっかかることなく無事に教室にたどりついた私。
クラスメイトたちは、私のヘンテコな髪形を見て、校門前で何があったのかをすぐに理解したようです。
クラスメイトたちも私も、しばらく笑いが止まりませんでした。
その後も、クラスメイトたちと一緒になって、いろんな独創的(?)な髪形で、”検問”にトライすることになりました。
こうなると、校則が鬱陶しいとか嫌とかよりもむしろ、校則自体が、楽しみの種になってしまいます。
しまいには、「ヒゲ生やしたらアカンっていう校則ないやんなあ!」(まあ、女子高ですからね。ヒゲなんて、全くの想定外でしょう。)と誰かが言いだし、「誰か、ヒゲ生やして登校してみるってどう?」なんて、とんでもない企てまで出ましたが、これについてはさすがに実現にはいたりませんでした(そりゃそうだw)。
それにしても、たびたび頭の痛い思いをさせて、当時の先生たち、本当にごめんなさいっっ!
でも、今となっては、とても楽しい思い出です。
こんなふうに、「校則、校則って、なによっっ!!」と反発しまくっていた青春時代ですが、今になってみると、大人の世界のほうが、あのころとは比べものにならないくらいに制限でいっぱいなんだなあということに気づきます。
理不尽な制限や規則の数だって、学校の校則の比ではない気がします。
そのことだけをみると、この世の中、窮屈ですよね。
でも、こんな制限だらけの世の中でも、あのころの私のように生きられたなら・・・。
もちろん、あのころの私みたいに、屁理屈をこねて先生たちを困らせるのがいいとは言いません。
ただ、あの若さゆえの、ユーモアの精神や遊び心、そしてユニークな発想は、今の私にも有用なんじゃないかな、と思うのです。
「納得いかないから、したがわないっ!!」と真正面から制限に逆らい、制限と喧嘩をするのでもなく。
だからと言って、「制限に従うしかないのだから」と、自由を諦めてしまうのでもなく。
「じゃあ、こういうのは、どうなの?」とユニークな発想で、制限と制限の隙間にある”可能性”を追究し、ユーモアと遊び心でもって、制限を遊び、楽しむ。
それができたとしたら、制限だらけの世の中にいながらにして、自分らしい生きかたや自由を手に入れられるのかもしれません。
ふとしたことで高校時代の思い出がよみがえり、そんなとりとめもないことを思ったつるぞのなのでした。

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4件のコメント

  1. 中村ともみ on

    トリプルテールが、私の想像力を超えていました・・・。ぜひ一度、拝ませてください。
    楽しいコラムをありがとう。

  2. >中村ともみさん
    いやいや、私、もう40歳ですよ~。
    ツインテールですら、恥ずかしいのに、トリプルテールなんて、無理っすw

  3. > 大阪jokejordan誠一さん
    反骨精神というか、若気の至りというか・・・(^^;)