●「ポーラ美術館の印象派コレクション展」にて

この絵画展では、私の好きなモネとコローの絵が観られるということで、とても楽しみにしていました。
今回も、たくさんの素敵な絵と出会うことができ、とても満足しています。
その中から、私にとって特に印象に残った絵について、皆さんにお話したいと思います。
まず最初にジャン=パティスト=カミーユ・コローの「森のなかの少女」です。
コローの描く木は、空に融けてしまいそうな感じがしてとても好きです。
静かな森の中で少女が牛の番をしています。
その少女が立っている地面は、少しぬかるんでいるように見えます。
牛は湖の中にいて、少女の方を見ています。
森の落ち着いた深い緑が、安らぎを与えてくれる、そんな気のする作品です。
次に、ピエール=オーギュスト・ルノワールの「エッソワの風景、早朝」です。
この作品の最初の印象は「ほわんとした風景」でした。
右手奥から左手前に道が描かれています。
道の両脇には、葉のたくさん付いた木が連なっています。
道を馬車が走っています。
馬車が走ると砂埃が立ちそうな道です。
道を歩いているのは夫婦のように見えます。
買い物から家に帰るところかもしれません。
空の青、草木の緑、黄、赤、花の白・・・、この作品は、光と色彩に満ちていてとても美しいです。
まるでパズルの欠けたピースを埋めるように、心に足りない色を補ってくれるような気がします。
アルフレッド・シスレーの「ロワン河畔、朝」はやさしい色使いが心象的な作品です。
明るく清々しい青空は、緑と溶け合っているように見えます。
河畔に止めてあるボートは、自然と一体化しているようです。
水面には、河沿いに建つ家々や、木々が映っています。
木の白い幹、明るい緑がとてもきれいで、心を清々しくしてくれるような気がします。
優しい色使いが心を洗ってくれて、優しい気持ちにしてくれるのではないかと思います。
クロード・モネの「エトルタの夕焼け」は、本当に夕焼けを見ているような気持ちになる作品です。
海に夕日が反射しているように見えます。
崖、浜辺、ボートの辺りは、既に暗くなり始めています。
そして、よりいっそう、夕焼けの光が眩しく見えます。
この作品を見た時、「本当に夕焼けだ」と感動しました。
この作品の夕日は、心を明るく照らしてくれる、そんな夕日だと思います。
クロード・モネの「睡蓮」は白と紫の睡蓮の花がとてもきれいです。
私の目と心がとても喜んでいるのがよくわかりました。
池の水面には、対岸の樹木が映っています。
それに、空と雲も見えます。
そうやって、池に浮かぶ睡蓮とともに空や周囲の風景を楽しむことができます。
モネの絵は、空や樹木を直接見て感じる美しさとはまた違った感動を与えてくれます。
絵画展に行くと、美しいものを愛でる喜びを感じます。
絵を通して、画家を魅了した自然の美しさを思います。
そんな時、私の心の中には美しい音楽が流れます。
美しいものに触れると、今までに私に感動を与えてくれた美しいものが響き合うような気がします。
みなさんは最近喜びを感じることはありましたか?
忘れずに、自分自身が喜ぶことをしてあげて下さいね。
このコラムが、みなさんにとって何かいいきっかけになれば、とても嬉しいです。
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